文明開化の時期に来日したフランス人画家、ジョルジュ・ビゴーの生涯にわたる作品を展示する展覧会『ジョルジュ・ビゴー展 碧眼の浮世絵師が斬る明治』が、8月23日まで東京都写真美術館2階展示室にて開催されている。
ビゴーは明治初期、日本に来日し、数多くの風刺画を残したことで知られる。急速に近代化する日本の情景を描き、その姿を西洋に伝えた。
本展では、来日前の新聞や雑誌への挿絵から、日本で出版した『あさ』『おはよ』『また』『クロッキー・ジャポネ』などの画集や、歴史教科書で著名な「釣りの勝負」が収録される雑誌『トバエ』、帰国後の風刺画やエピナール版画などを展示。また、今回が初公開となる来日以前に描いた水彩画や、120年前に彫った貴重な銅版原板も展示し、ビゴーの全生涯を明らかにする内容となっている。
さらに写真美術館ならではの展示として、幕末や明治初期の風俗、磐梯山の噴火、日清戦争などを被写体とする日本の初期写真を併せて紹介することにより、写真史からみたビゴーの魅力と、ビゴーを魅了した日本の姿に迫る。
『ジョルジュ・ビゴー展 碧眼の浮世絵師が斬る明治』
2009年7月11日(土)~8月23日(日)
会場:東京都写真美術館2階展示室
時間:10:00~18:00(木・金は20:00まで)入館は閉館30分前まで
休館:月曜日(ただし7月20日は開館し21日は閉館)
料金:一般800円 学生700円 中高生・65歳以上600円
(画像上:ジョルジュ・ビゴー『クロッキー・ジャポネ』表紙 銅版 1890 年版 及川茂コレクション蔵、画像中:ジョルジュ・ビゴー 「釣りの勝負」『トバエ』第2次第1号(1887 年 2 月15 日発行) より 横浜開港資料館 ブルーム・コレクション蔵、画像下:ジョルジュ・ビゴー 「日英同盟の結果日本の風呂」『ランディスクレ』(『軽口』)第8号(1902 年3 月12 日号) より 及川茂コレクション蔵)