漫画家・こうの史代が『古事記』をボールペンを用いて漫画化した『ぼおるぺん古事記(一)天の巻』が、5月27日に刊行された。
こうの史代は、2004年に『文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞』を受賞し、のちに映画化もされた代表作『夕凪の街 桜の国』や、2009年に同賞で優秀賞を受賞した『この世界の片隅に』などの作品で知られる漫画家だ。
平凡社が運営するウェブマガジン『ウェブ平凡』で連載中の同作は、現存する日本最古の歴史書である『古事記』の世界をボールペンで表現することに挑戦した作品。現代語訳ではなく書き下し文を使用し、原文の味わいを活かした内容になっている。全3巻の刊行が予定されており、第1巻となる同書には、天地開闢、国生み、黄泉の国、天の岩戸、ヤマタノオロチといった有名なエピソードが描かれる。
なお、口絵部分が袋綴じになっているなど、和装本を思わせる装丁は佐藤亜沙美(cozfish)が手掛けている。第2巻および第3巻は今年秋に刊行予定。
(画像上:『ぼおるぺん古事記(一)天の巻』表紙(帯付き)、画像中、下:『ぼおるぺん古事記(一)天の巻』より)