荒木経惟の個展『左眼ノ恋』が、5月25日から東京・清澄白河のタカ・イシイギャラリーで開催される。
20歳の頃にエド・ヴァン・デル・エルスケンの写真集『セーヌ左岸の恋』を見て、女性にエルスケンの作品と同じポーズをさせて撮影していたという荒木。展覧会タイトルを同作の題名にかけた『左眼ノ恋』は、荒木からエルスケンへのオマージュにもなっている。
同展では、昨年10月に網膜中心動脈閉塞症により右目の視力を失った荒木による最新の撮り下ろし作品から『左眼ノ恋』シリーズの65点を展示。撮影後に右部分を黒マジックで塗りつぶしたポジフィルムからプリントした写真で構成される同シリーズは、荒木の左目と右目の視界を表しており、前立腺癌や目の病気に直面しながら「死はこっちに向かって来るからね。こっちからは向かいたくないじゃない。来るんだよ。吹き飛ばさないとだめだぞ」と語る荒木の現在を映しているという。
なお、同展の開催にあわせて5月25日には、300部限定の作品集『左眼ノ恋』が刊行される予定。
イベント情報
荒木経惟 『左眼ノ恋』
2014年5月25日(日)~6月21日(土)
会場:東京都 清澄白河 タカ・イシイギャラリー
時間:12:00~19:00
休廊日:日・月曜、祝日
オープニングレセプション
2014年5月25日(日)15:00~17:00
会場:東京都 清澄白河 タカ・イシイギャラリー
(画像上:荒木経惟『左眼ノ恋』2014年、RP-Pro クリスタル、イメージサイズ:36.3×54.5cm、ペーパーサイズ:45.7×56cm ©Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery, Tokyo、画像下:荒木経惟『左眼ノ恋』2014年、RP-Pro クリスタル、イメージサイズ:36.3×54.5cm、ペーパーサイズ:45.7×56cm ©Nobuyoshi Araki / Courtesy of Taka Ishii Gallery, Tokyo)