SAKEROCKが6月2日に東京・両国国技館で行われるライブをもって解散することを発表。あわせて、ラストアルバム『SAYONARA』が4月8日にリリースされることがわかった。
リーダーの星野源(Gt)は、今回発表されたコメントの中で、2013年の夏に入院していた際に「SAKEROCKでやりたいことはなんだろう」と考えていたが、星野自身を含め、メンバーの浜野謙太(Tb / 在日ファンク)、伊藤大地(Dr / サンフジンズ、細野晴臣バンド)の個人活動が本格化し、「SAKEROCKで戦う意味、活動する意味」がわからなくなったことを解散理由として挙げている。
彼らにとって2011年の『MUDA』以来のオリジナルアルバムとなる『SAYONARA』は、オリジナルメンバーである野村卓史(Key / グッドラックヘイワ)と田中馨(Ba / ショピン、Hei Tanaka)を交えた5人で制作されたという。
プロデュースと作曲を手がけた星野は、解散を考えた際に、最後にもう一度脱退した二人を呼び戻し、初めてオリジナルメンバーでアルバムを制作することも可能なのではないかと考えたとコメント。また、「その5人で、戦ったり、挑戦したりするのではなく、ただ『メンバー全員で楽しく演奏する』ことがしたい。そのとき、SAKEROCKで心からやりたいことが見つかりました」と明かしている。
6月2日に開催される解散ライブのタイトルは、『LAST LIVE “ARIGATO!”』。彼らがライブを行うのは、2012年10月に東京・新木場のSTUDIO COASTで開催された『KAKUBARHYTHM 10 YEARS ANNIVERSARY SPECIAL』以来となる。チケットなどの詳細は3月9日に発表される予定だ。
星野源のコメント
少し長いですが、お付き合いいただければと思います。
2013年の夏の入院中、「SAKEROCKでやりたいことはなんだろう」とずっと考えていました。3人体制になってからというもの、バンドとしての活動がうまくできず、次の動きを考えている間にメンバー個人の活動が本格化し、次第にそれぞれの「戦う場所」が生まれました。どんどん時間は過ぎ、「SAKEROCKで戦う意味、活動する意味」を見つけようと思えば思うほど、やりたいことがわからなくなっていきました。ここはきっぱり解散するしかないのかな……。そんな想いでベストアルバム『SAKEROCKの季節』に収録された「Emerald Music」のMVの編集をしていたとき、差し込んだ過去のオフショット映像で馬鹿みたいに笑っている初期の自分たちを見ながら、ふと「この頃に戻りたいな」と思いました。「でも解散するとしたら、もう無理だな」とも思いました。すると、急にポジティブな感情が生まれたのです。「解散するからこそ、できるのではないか?」解散するからこそ「最後にもう一度脱退した二人を呼び戻すこと」もありなのではないか。そうしたら今まで一度も作ることができなかった「オリジナルメンバーでのアルバム」ができるのではないか。そしてその5人で、戦ったり、挑戦したりするのではなく、ただ「メンバー全員で楽しく演奏する」ことがしたい。そのとき、SAKEROCKで心からやりたいことが見つかりました。メンバーの大地くんとハマケンに相談すると、解散することを含め賛同してくれ、元メンバーである卓史くんと馨くんにお願いすると、二人とも快く引き受けてくれました。5人での制作は本当に楽しく濃密で、ポジティブな空気に満ちていました。その勢いの中、1stアルバムのようなラストアルバム『SAYONARA』が完成しました。この1枚で思い残すことなく、自分が結成当初から目指していた音、インストバンドSAKEROCKのすべてを出し切ることができたと思います。
6月のライブをもって、SAKEROCKは5人で解散します。
5人で同時に終われるということが、本当に嬉しい。
メンバーのみんな、本当にありがとう。
そして、ここまでたどり着けたのも、今まで応援してくれた皆さんのおかげです。
本当にありがとう。
リリース情報
SAKEROCK
『SAYONARA』(CD)
2015年4月8日(水)発売
価格:2,592円(税込)
カクバリズム / DDCK-1042
1. Emerald Music
2. Memories
3. One Tone
4. Ballad
5. Orion
6. Couple
7. Alcohol Waltz
8. Sneaker Train
9. Nishi-Ogikubo
10. SAYONARA
イベント情報
SAKEROCK
『LAST LIVE “ARIGATO!”』
2015年6月2日(火)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 両国国技館