『森村泰昌:自画像の美術史―「私」と「わたし」が出会うとき』が、4月5日から大阪・中之島の国立国際美術館で開催される。
森村泰昌は1985年にフィンセント・ファン・ゴッホの自画像に扮するセルフポートレート作品を発表して以降、「自画像的作品」をテーマに作品を制作している美術家。一貫して名画の登場人物や映画女優、20世紀の歴史上の人物などに自らが扮する作品を手掛け、2011年には『紫綬褒章』を受章している。
同展は2部構成になっており、134点の作品が展示される。第1部では初期の作品である『肖像(ゴッホ)』を始め、『レンブラントの部屋』シリーズ、『私の中のフリーダ(花輪)』シリーズなどを展示するほか、新作として約30年ぶりにゴッホの自画像に扮した作品や、西洋美術、近代日本美術画家の自画像に扮した作品を発表する。
第2部では森村にとって初の試みとなる長編映像作品を上映。レオナルド・ダ・ヴィンチやアンディ・ウォーホルら自画像を描く画家12人に森村が扮し、森村自身を加えた13人による「最後の晩餐」が展開される。撮影は映像作家の藤井光が担当。
なお、会期中には森村による「自画像」をテーマにした森村泰昌の連続講座『新・美術寺子屋/自画像の話』などの関連イベントが行なわれる。『新・美術寺子屋/自画像の話』の国立国際美術館開催分はUstreamで中継される予定。詳細はオフィシャルサイトをチェックしよう。