映画『続・深夜食堂』が11月5日から全国で公開される。
同作は、安倍夜郎の同名漫画をもとに2009年から第3部まで放送されたドラマ『深夜食堂』の劇場版第2弾作品。繁華街の路地裏にある小さな食堂「めしや」を舞台に、客たちが繰り広げる様々な人間模様が描かれる。
これまでに引き続き、主人公のマスター役を演じるのは小林薫。常連客役の不破万作、綾田俊樹、松重豊、光石研、安藤玉恵、須藤理彩、小林麻子、吉本菜穂子、中山祐一朗、山中崇、宇野祥平、オダギリジョーらも続投するほか、映画版第1弾のゲストだった多部未華子、余貴美子も常連客役で出演する。さらに今回のゲスト出演者には佐藤浩市、河井青葉、池松壮亮、キムラ緑子、小島聖、渡辺美佐子、井川比佐志が名を連ねている。
メガホンを取るのは、ドラマ版や前作も手掛けた松岡錠司。劇中に登場する料理は、映画『かもめ食堂』や連続ドラマ『ごちそうさん』などに参加したフードスタイリストの飯島奈美が担当する。また300坪の倉庫の中に作られためしやの店内や街並みのセットも見どころとなる。同作は4月13日にクランクインし、5月12日にクランクアップを迎えた。
あわせて『深夜食堂』ドラマ版の新シーズンが10月21日からNetflixで配信されることが発表。ドラマ版には、片岡礼子、近藤公園、岡田義徳、コ・アソン、伊藤麻実子、矢本悠馬、志賀廣太郎、平田満、豊原功補、佐藤B作、新井浩文、森下能幸、緒川たまき、風間トオル、宮下順子らがゲスト出演する。また監督は松岡に加え、山下敦弘、小林聖太郎、大森立嗣、吉田康弘、野本史生が務める。
小林薫のコメント
最初から(映画の)続編があると思っていたわけではないので、今回、続編の撮影で、またみなさんと一緒にお仕事ができたという意味では、一回目の深夜食堂の映画の撮影が終わった時とは違う感じがあります。
韓国でも、台湾でも、深夜食堂の(リメイクの)ドラマが始まったっていうニュースなんかを聞くと、そのこと自体が面白いことだなあと思います。中国とか台湾、香港、韓国といった国々を見ると、こんなカウンターだけの狭い店で、しかも食堂っていうのは、なかなか日本以外では、ないんじゃないんかと思うんです。けれど、非常に共感していただいていているようで、すごいなって思います。また、撮影中も台湾とか中国からセット見学に来られたりしていたんです。そういう現場って、なかなかないと思うんですよ。
そういった意味で、非常に変わったというか、面白いドラマを僕らは日本から発信しているんだなぁという気はしています。
別に大きなドラマがあるわけじゃなくて、本当に市井の人々のドラマが根底にあるんですが、前回よりもさらに、面白い映画に仕上がっていると思います。大がかりとかじゃないですけど、一方で贅沢な感じもすると思うので、楽しんでいただけるんじゃないかなって思っています。ぜひお楽しみください。松岡錠司監督のコメント
毎回そうだけれど、現場に入ると、これでいいのか。俳優の表情を見て、ちゃんと引き出せているのかと本当に悩むんです。でも、劇場に足を運んでくれた方が、「いやぁー、いいものを見たよ」と言って、何年後かに見返しても古びていない作品として生き残っていけるような映画を作りたいと思っています。