谷口典央の個展『Faded Scene』が6月28日から東京・銀座のガーディアン・ガーデンで開催される。
1988年生まれの谷口典央は、2015年に同ギャラリー主催の公募展である第13回グラフィック『1_WALL』において、版木を彫った作品でグランプリを受賞。現在は「自分だけが知る、人々に忘れ去られた物語」をテーマに据え、古今東西のモチーフが混じり合う作品を油彩、水彩、ドローイング、版画などの手法を用いて制作している。
同展では新作の版木の作品に加えて、油画やドローイングを展示。なお7月9日にはグラフィックデザイナーの大原大次郎を迎えてトークイベント『「画材と線」大原大次郎×谷口典央』が開催される。
谷口典央のコメント
何もない画面に1本の線を引いた瞬間から物語は始まります。
初めから明確な構図や描くモチーフの形は決めず、その引かれた線は時として人になり、豹になり、石になり、あらゆるものに生まれ変わる可能性を持って繋がっていきます。
画面を漂うような揺らいだ線は風の吹く向きであり、水の流れであり、描かれたもの、場面そのものの動きです。
物語はこれからも続いていきます。
※記事掲載時から一部内容が変更になりました。