涌井智仁の個展『nonno』が、8月10日から東京・渋谷ヒカリエの8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryで開催される。
1990年に新潟で生まれた涌井智仁は、東京を拠点に活動するアーティスト。映像やジャンクパーツ、オーディオなどをプログラミングによって結合させ、テクノロジーの原始的な可能性を表現する作品を制作している。今年5月にChim↑Pomのキュレーションによる個展『Long,Long,Long』を東京・高円寺のGarterで開催した。
『nonno』展ではChim↑Pomの協力のもと映像作品を展示。初日の8月10日にはオープニングレセプションを開催するほか、8月31日にはシンポジウム『終わらないアートを始める。―人類史とその他の時間のために―』を開催。シンポジウムには涌井をはじめ、池田剛介、木内俊克、上妻世海、高田優希、平野利樹、松本望睦が登壇する。詳細は8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryのオフィシャルサイトで確認しよう。
涌井智仁のコメント
人類は様々な否定の上に歴史を編み上げてきました。生物の自然淘汰と絶滅、時代に合わず失われたテクノロジー。歴史は常に暫定的で偶然的な否定によって成立させられています。しかし、アートは新しい世界を生み出す技術で、アーティストとはそれを啓く者のことを指します。この歴史に留まり、安心することは許されません。
今回の個展で私が試みたいのは、これまでの否定を否定し、あり得た/あり得るべき世界に関してペンを走らせることです。それは今までの人類を絶滅させ、新しい人類を懐胎するための最初の一歩になるはずです。
私は想像します。決して想像ができないものを。