湊かなえ原作のドラマ『望郷』の追加キャストが発表された。
年内にテレビ東京系で放送される『望郷』は、瀬戸内海に浮かぶ島で生まれ育った人々の人間模様を描いた湊の連作ミステリー短編集『望郷』が原作。広末涼子主演の『みかんの花』、伊藤淳史主演の『海の星』、濱田岳主演の『雲の糸』の3作品から構成されるオムニバスドラマだ。
『みかんの花』の追加キャストとして発表されたのは、広末演じる主人公・富田美里の姉・笙子役の水野美紀、美里の初恋の相手・奥寺健一役の田中圭、美里と笙子の母・安江役の倍賞美津子。また水橋研二、山口まゆ、中村靖日、田辺桃子も出演する。
『海の星』には、伊藤淳史演じる浜崎洋平の母・佳子役の若村麻由美や洋平の少年期を演じる加藤清史郎、洋平がかつて慕っていた漁師・真野幸作役の椎名桔平をはじめ、橋本じゅん、平山あや、紺野まひる、平祐奈、モト冬樹が出演。
『雲の糸』の追加キャストには、濱田岳演じる人気歌手・黒崎ヒロタカの姉で、2人の母がかつて犯した罪の真相を知る亜矢役の内山理名、母・律子役の麻生祐未に加え、井頭愛海、西岡徳馬、渚あきが名を連ねている。
水野美紀のコメント
「みかんの花」は、島で暮らすごく普通の家族の、過去に封印したある事件の記憶を紐解くミステリーです。
「大切なものを守るために」囚われ、足を踏み外す人間の機微を、因島の美しい景色が包み込んでいます。ぜひ、お楽しみください。若村麻由美のコメント
ある日突然、いなくなった夫を探す為、歩き続ける半生は過酷でした。
因島の夕焼けと美しい海が切なく迫り忘れられません。
ぜひ、ご覧頂きたいです。椎名桔平のコメント
湊かなえさんの短編小説をドラマ化するので、その中の一編「海の星」の、オッサンという島の漁師役をやらないかという依頼を頂いた。
以前、湊さん原作の連続ドラマ「N のために」を見て感銘を受けていた私は、二つ返事でお引き受けした。
「海の星」はサスペンスであるものの、ますますデジタル化していく現代への警鐘を感じさせる人間ドラマだと唸り、その珠玉の物語を、自身初となる漁師役を通して大いに楽しませて頂きました。内山理名のコメント
今回、湊かなえさんの作品に初参加させて頂き、その舞台が湊さんが生まれ育った因島ということで、肌で島の空気を感じながら演じる事が出来たことは、とても贅沢な時間でした。
私は濱田岳さん演じるヒロタカの姉を演じさせて頂きましたが、深く閉ざしているヒロタカの心を姉でしか出来ないやり方でぶつかっていくラストシーンは、言葉ひとつひとつ大事に演じさせて頂きました。そしてこの因島を感じさせるラストシーンを撮りながら海に夕陽が落ちていく瞬間は、主人公ヒロタカの生きようとしている力強さと一体になり、是非皆さんに見て欲しいシーンです。