『第156回芥川龍之介賞』および『第156回直木三十五賞』の受賞作品が発表された。
両賞の選考会は本日1月19日に東京・築地の新喜楽で開催。『芥川賞』には『新潮』2016年7月号に掲載された山下澄人『しんせかい』、『直木賞』には恩田陸『蜜蜂と遠雷』が選出された。
『芥川賞』に輝いた山下澄人は、1966年生まれ、兵庫・神戸出身。1996年から劇団FICTIONを主宰し、作・演出を手掛けている。2011年から小説の発表を開始し、『芥川賞』候補にはこれまでに3回挙がっていたが、落選。4度目のノミネートで受賞を果たした。受賞作『しんせかい』は、演劇を学ぶために北へ向かい、「谷」と呼ばれる場所で自給自足の共同生活を始める10代の若者を描いた作品だ。
『直木賞』を受賞した恩田陸は、1964年生まれ、宮城・仙台出身。1992年に小説家デビューを果たし、これまで6度にわたって『直木賞』候補に挙げられていた。受賞作『蜜蜂と遠雷』はピアノコンクールを舞台にした青春群像小説だ。
なお『芥川賞』候補には加藤秀行、岸政彦、古川真人、宮内悠介、『直木賞』候補には冲方丁、垣根涼介、須賀しのぶ、森見登美彦の作品が挙げられていた。