映画『笑う招き猫』が4月29日から東京・新宿武蔵野館ほか全国で公開されることが判明。あわせてビジュアルが公開された。
山本幸久による『小説すばる新人賞』受賞作をもとにした『笑う招き猫』は、女性漫才コンビ「アカコとヒトミ」がお笑いの世界で奮闘する様を描いた青春映画。アカコとヒトミの高城ヒトミ役を清水富美加、本田アカコ役を松井玲奈が演じる。監督・脚本は『荒川アンダーザブリッジ』『大人ドロップ』の飯塚健。
公開されたのは、SNSに投稿されたヒトミとアカコのツーショット写真をイメージしたビジュアル。また劇中での2人の姿を捉えた場面写真も公開された。
なお映画公開に先駆け、同作のアナザーストーリーを描く全4話のテレビドラマが放映される予定。3月からMBS、TBS系の「ドラマイズム」枠で放送される。
清水富美加のコメント
1つの夢に向かっていく事はとても輝かしいですが、現実はそんなに甘くない、悩みも不安も絶えない。そんな中でどうするのか見つけてゆく、選んでゆく。
ただワイワイしてるだけではない人生を描いている所がこの映画の魅力の1つだと思います。
「わー、大変そう、撮影前からもう辛い」というのが、台本を読んだ時の正直な感想です。漫才をやるということ、体を張ったり色んな顔を見せなきゃいけないこと、セリフのあまりないシーンで淡々と過ごすという苦手なシーンも沢山だったからです。
でも飯塚監督と松井玲奈ちゃんがいてくれて本当に良かったです。松井玲奈のコメント
まさか自分が漫才師を演じるなんて、お話を聞いた時は不安しかありませんでした。でも、最初の台本を読んだ時には爆笑していました。
撮影が始まるかなり前から漫才稽古を始めて、相方の清水さんと漫才ができたことは、とても貴重な経験です。
毎日ワイワイとした現場で、学生時代に暗い思い出しかない私にとっては、個性的なキャストさんに囲まれて遅れて来た青春みたいでした。
ドラマから映画まで続けて見て、笑って泣いていただきたいです。飯塚健監督のコメント
とあるナイター撮影時、思い詰めた様子で清水さんが近寄ってきました。けれど、じっと僕の顔を見つめるばかりで、なかなか口を開きません。こりゃ何か芝居の相談に違いない、と思い促してみても、押し黙ったまま……と次の瞬間、いきなり鼻に触れられました。「監督、ゴミ付いてたんで」と。
……ええ。彼女は鼻●●を取ってくれたのです。その時、「この映画いける」と思いました。
また、松井さんとは昨年春のドラマに続き、二度目の仕事となるのですが、髪を切り、金色に染めてくれ、眉毛の一部を失い、ごく近くで爆破され、時には鮮魚も抱きしめてくれました。……ええ。それはもう、相当に体を張ってくれたのです。その時、「この映画いける」と思えました。
映画の題材として最も手を出してはいけないものの一つ、それが漫才だと思います。が、そんな不安も二人と共に芝居を作っていくにつれ、払拭されました。
また、原作から異常に飛び出ることを深く広い懐でお許し頂いた山本さんにも感謝しております。毛色のまったく違うドラマ版と合わせて、楽しんで貰えたら嬉しいです。山本幸久のコメント
驚いた。自分が書いた小説の主人公ふたりが、銀幕の中で漫才をしているのだ、驚かないほうがどうかしている。
見た目はずっと可愛いしスマートだ。漫才もうまくておもしろい。
でも松井玲奈さんと清水富美加さんは紛れもなくアカコとヒトミだ。原作者冥利に尽きる。
監督をはじめキャストおよびスタッフの方々にひたすら感謝。
- 作品情報
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『笑う招き猫』
2017年4月29日(土・祝)から新宿武蔵野館ほか全国公開監督・脚本:飯塚健 原作:山本幸久『笑う招き猫』(集英社文庫) 音楽:海田庄吾 出演: 清水富美加 松井玲奈 ほか 配給:DLE
Special Feature
Crossing??
CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?