2019年9月、約185の国で気候マーチが行なわれた。気候変動対策を求めて各地で参加した人々は760万人を超え、このグローバル気候マーチは史上最大規模の気候アクションという歴史的な出来事となった。日本の参加者は5,000人以上。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリの学校ストライキに賛同した若者たちの行動が多くの人々を動かしたのだ。
かれらの行動力と情熱は、いまとこれからの地球環境に対する危機感や当事者意識の表れだ。いま問題に関心を持っている人のなかには、解決のために実際に行動を起こそうと思うと何から始めたら良いかわからなかったり、不安を感じたりしてためらっている人もいるかもしれない。すでに気候アクションを始めている人々は、なにがきっかけで立ち上がったのだろうか? 声を上げ始めたとき、周りの目が気になったりしたことは? いま、どんな未来を思い描いている?
日本をはじめ、アジアやオーストラリア、アフリカ、ヨーロッパで気候アクションを行なう8人が、メールインタビューで回答してくれた。持続可能な暮らしのために、8つの場所で、それぞれのやり方で行動する8人の声。前編では、イギリス、オーストラリア、フィリピン、日本に住む、さまざまな国籍の4人の言葉を紹介する。(後編はこちら)
「他人が私のことをどう思うかよりも、私たちの未来の方が恐い」(トーリ・ツイ / 香港出身、イギリス・ブリストル在住)
ニュージーランド生まれ、香港出身、現在はイギリス・ブリストルに住むトーリ・ツイさん。3人のインターセクショナルな気候アクティビストによって立ち上げられたマルチメディアプラットフォーム「Bad Activist Collective」の設立者の一人だ。環境問題だけでなく、メンタルヘルスや人種差別などさまざまな問題に取り組んでいる。自分自身をケアしながら活動をつづけていくことの重要性を伝えてくれた。
トーリ・ツイ
気候アクティビスト、ニュージーランド生まれ香港出身、イギリス・ブリストル在住、27歳
─なにがきっかけで気候変動問題に興味を持ち、どんな活動を始めましたか?
ツイ:気候変動が、いま私たちが直面している最大の問題の一つであることはほぼ確実です。そしてこれは今日まで代々つづいてきた抑圧的なシステムに根差している。私にとって行動を起こすということは、抗議運動だけでなく、他の運動と手を取って連帯していく方法を探すことでもあります。
─活動を始めるとき、周囲の目が気になったり、恐いと思ったりしませんでしたか?
ツイ:恐怖や不安を感じることはありませんでした。私たちは文字どおり「気候非常事態」のさなかにいますから。人類も環境も何世紀にもわたって変化してきましたし、変わりつづけています。他人が私のことをどう思うかよりも、私たちの未来のほうが恐いです。
─環境に配慮してライフスタイルを変えたとき、負担は感じませんでしたか? 感じたとしたら、その気持ちをどう払拭しましたか?
ツイ:世界の問題を自分で背負っているような重圧を感じていましたが、社会正義の問題は本来、社会やコミュニティー全体で取り組むものだと思います。
─気候変動問題について周囲の人と話しますか? 誰とどんな内容で話すのでしょうか?
ツイ:はい、いつも話しています。どうやったら人々をオーガナイズできるかを話したり、みんながなにか良いことのために情熱を活用できるよう背中を押したりしています。
─行動を始めてから、どんな変化がありましたか?
ツイ:コミュニティーの組織化や、気候運動への関心については前進していると感じています。
─声を上げることに無力感を感じるときはありますか? どんなときにそう感じ、どのようにその気持ちと対峙しましたか?
ツイ:ときどき、エコ不安(Eco Anxiety)をすごく感じることがあります。とても孤独で無気力になります。このことは、サステナビリティーというのは、環境保護だけでなく、自分のメンタルヘルスをケアすることでもあると示しているんだと思います。私はこの運動に長く関わっているので、燃え尽き症候群にならないようにしたいと思っています。
─10年後はどんな未来であってほしいと思いますか?
ツイ:私たちが、コミュニティーや修復的司法(犯罪に関係する当事者が一同に参加して、それぞれの受けた影響を集団的に解決しようとするシステム)にもっとフォーカスしていたら良いですね。カーボンニュートラル(二酸化炭素排出量と吸収量を差し引きゼロにすること)も実現していてほしいです!
─気候変動問題に関心はあるけれど、行動を起こすことをためらっている人がいたら、なんと声をかけますか?
ツイ:私は、行動を起こす意思がない人よりも、なにかしたいと思っている人にエネルギーを注ぐことが多いですね。そうすると他の人も同じようについてきてくれたりします。
「多くの人が人間らしい豊かな生活を送れる社会であってほしい」(あないすみーやそこ / シドニー在住、29歳)
本記事のメインビジュアルを描き下ろしてくれたあないすみーやそこさんは、東京出身、現在はシドニーに暮らすイラストレーター / アーティスト。
オーストラリアでの森林火災を機に問題に関心を持ち、イラストともに環境問題について学べる「オーストラリア・サステナ日記」という連載もつづけている。気候変動や環境問題に関心を持ったら、まずは日常のなかで話題に出してみる。「会話」は自分の意識にも周囲にも働きかけられる、気候アクションの第一歩かもしれない。
あないすみーやそこ
イラストレーター / アーティスト、東京出身、オーストラリア・シドニー在住、29歳
─なにがきっかけで気候変動問題に興味を持ち、どんな活動を始めましたか?
あないすみーやそこ:2019~2020年のオーストラリア森林火災です。シドニーの街のほうに住んでいるため家が燃えたりというような恐怖はありませんでしたが、空気が臭く景色も通常時とはまったく違っていて、大気汚染の数値も高く、おさまる気配がない……という状況が長くつづきました。
真っ先に苦しむのが社会的弱者であること(例えば大気汚染は、一見すべての人に平等に降りかかる災難のようですが、お金のある人だけが引っ越せたり空気清浄機を買うことができたり……)、政治でどういうことができたはずだったのかなど、体感しながらも知ることができました。
当時日本のSNS上では山火事に関するフェイクニュースが飛び交っていたり、山火事の悲惨さについては伝えられていました。しかし、気候変動や政治についての言及がないことにオーストラリアの反応との違いを感じ、まずはSNS上で絵を描くことが自分のできることだと思い、それから気候変動に関するコラムやイラストなどの制作をつづけています。気候変動に関するニュースは積極的に見るようにしています。
─活動を始めるとき、周囲の目が気になったり、恐いと思ったりしませんでしたか?
あないすみーやそこ:オーストラリアでは人々が自然とデモに行っていたり、会話の端々から人々が「気候変動を気にしている」ことが伝わってきたりしていたので気になりませんでした。ただ、日本ではSNS上で攻撃的なコメントを受けたことがあったので恐かったです。
─環境に配慮してライフスタイルを変えたとき、負担は感じませんでしたか? 感じたとしたら、その気持ちをどう払拭しましたか?
あないすみーやそこ:それまでも普段から制作したいものやテーマがあったのですが、「気候変動に関してもなにかしなければ!(制作に反映しなければ)」と思うようになりました。
その分、やりたかったことに割く時間は減っています。それでもこのまま気候変動が加速すれば、文化的な生活がどんどん崩れていくのだろうと思うと、これが一番良い選択肢だと納得しています。
─気候変動問題について周囲の人と話しますか? 誰とどんな内容で話すのでしょうか?
あないすみーやそこ:パートナーとは頻繁に話します。食生活を変えたので食事の場面など、話題になりそうなときは誰とでも話しています。カジュアルに日常生活のなかで話されると良いのだと思います。
─声を上げることに無力感を感じるときはありますか? どんなときにそう感じ、どのようにその気持ちと対峙しましたか?
あないすみーやそこ:気候変動を気にしている人が「そういう思想の人」、もしくは「余裕のある人」と思われてしまうときや、政治でもあまり話題に上がらないときにがっかりします。いまはみんなで一緒に、真剣に考えるべきタイミングだと思うからです。気にかけているひともたくさんいるという事実を見ることで希望を持つようにしています。
─10年後はどんな未来であってほしいと思いますか?
あないすみーやそこ:多くの人が人間らしい豊かな生活を送れる社会であってほしいです。いまのような、一部の豊かな人々にのみチャンスや選択肢があることや、度を超えた経済の仕組みに歯止めがかかっていてほしいです。
─気候変動問題に関心はあるけれど、行動を起こすことをためらっている人がいたら、なんと声をかけますか?
あないすみーやそこ:気候変動は個人の力では太刀打ちできないけれど、みんなが気にしなければ大きな部分も変わっていかない……ということは、政治の話すらもあまり活発に話されない日本では「会話」だけでもとても意味のある事だと思います!(私も力があるわけでも有名人でもないけど発信をつづけているのは、そう思うからです)
「私にとって気候正義の提唱はとてもパーソナルな戦い」(マリネル・ウバルド / フィリピン在住)
2013年にフィリピンを襲った超大型台風は、同国でも史上最大級の強さで、6,000人以上の命を奪った。マリネル・ウバルドさんは地元を襲った惨状を目の当たりにし、気候変動についてさらに声をあげなくてはいけないという決意を固めたという。願うのは「誰にとっても安全な未来」。気候変動が自身のコミュニティーに与えている影響を国や世界中に知ってもらうよう活動をつづけている。
マリネル・ウバルド
民間環境関連社員、フィリピン・東サマール州サルセド出身、同国ケソンシティ在住、24歳
─なにがきっかけで気候変動問題に興味を持ち、どんな活動を始めましたか?
ウバルド:2012年にフィリピンでの「気候変動適応プロジェクト」の立ち上げにあたって、プラン・インターナショナル(子どもの権利を推進する国際NGO)に選ばれてスピーチを行ないました。気候変動に対するアクションを始めたのはそのときからです。
私の地域は幸運にもそのプロジェクトの支援を受けられた地域の一つで、プロジェクトでのトレーニングをとおして、気候変動に関する基礎的なことをすべて学びました。そして15歳のときに「チャイルド・ファシリテーター」になり、遠隔地のコミュニティーや学校を訪問し、気候変動の原因と影響、その影響に適応し軽減するために必要な対策について人々に教える機会を得ました。
それからスーパー台風「ハイエン」(2013年11月、フィリピン・サマール島付近に上陸した台風30号。6,000人以上の死者を記録した)が起き、気候変動に対する見方が変わりました。
死者も見ましたし、家族の無力感、地域の惨状を目の当たりにしました。私たちのアクションを広め、このコミュニティーで起きていることを国や国際的なプラットフォームに伝えなくてはいけないと決意したのはこのことがきっかけです。
そうすることで、人々に気候変動は本当に起きていて、私たちは日々直面しているのだと知ってもらえる。私にとって気候正義の提唱はとてもパーソナルな戦いなんです。
─活動を始めるとき、周囲の目が気になったり、恐いと思ったりしませんでしたか?
ウバルド:周りの人になんて言われるかは考えませんでした。問題の解決のために人々に訴えかける活動を始めるときには、「なぜ」に基づいていないといけないと思います。なぜそれをやっているのか、ということです。みんなを喜ばせるためにやっているわけではないということを常に忘れてはいけません。
全ての人に好かれることはできないし、自分がやっていることを全ての人が喜んでくれるとは限らない。だけど、自分がなんのために戦っているのか、それが価値のあることだと思うなら、自分の主義主張を貫かなければならないと思います。
─環境に配慮してライフスタイルを変えたとき、負担は感じませんでしたか? 感じたとしたら、その気持ちをどう払拭しましたか?
ウバルド:負担は感じませんでした。私は環境のために自分のやり方やライフスタイルを変えるのは好きです。環境のためになにか良いことをしたら、それは私たちに返ってくるのだと知っています。それは私や家族、コミュニティーだけでなく、世界全体に返ってくるということです。
私たちはみんなつながっていて、気候変動はすべての人に影響を与えるものだから。気候変動は私たちよりも大きな問題で、だからこそ私たちはともに集団としてこの危機を解決していかなければいけないと思います。
─10年後はどんな未来であってほしいと思いますか?
ウバルド:私が未来を決められるのだとしたら、誰にとっても安全な未来であってほしいです。誰もが自分の夢や野望を叶えられて、それを可能にする環境があること。SDGsの目標が達成されている未来であってほしいですね。
─気候変動問題に関心はあるけれど、行動を起こすことをためらっている人がいたら、なんと声をかけますか?
ウバルド:「変化を起こすための、自分の力の大きさを見くびらないで」と伝えるでしょうか。誰もが自分のできる方法で行動を起こせるんです。大きなことでなくても、家族や自分のライフスタイル、自分の地域から始めることもできます。
みんなが地球をとても大切にし、守ることが必要です。どんなに小さくても、すべてのアクションに意味があることを忘れないでください。
「過去と他人は変えられないが、将来と自分は変えられる」(フンク・カトリン / ベルリン出身、名古屋在住)
ドイツ・ベルリン出身で、いまは名古屋に暮らすフンク・カトリンさんは「Fridays For Future Nagoya」(グレタ・トゥーンベリの学校ストライキをきっかけに始まった、気候変動への対策を求める世界的な運動「Fridays For Future」の名古屋支部)の立ち上げメンバー。
大型台風によるフィリピンの被害を知ったことから活動を始め、現在は勤務先の会社でもサステナブルな事業推進の担当を務めているという。一方的に考えを押し付けようとするのではなく、自分が楽しみながら取り組む姿を見せることで周りにインスピレーションを与えることを大切にしている。
フンク・カトリン
環境活動家 / 会社員(サステナビリティー推進と環境教育担当)、ドイツ・ベルリン出身、名古屋在住、26歳
─なにがきっかけで気候変動問題に興味を持ち、どんな活動を始めましたか?
カトリン:学生のときに授業で気候変動や環境問題について色々学んでいましたが、そのときは政治家や企業など誰かが解決してくれると思い込んでしまっていました。
意識が変わったのは、2018年ごろにフィリピン出身の友達の故郷、レイテ島にあるココナッツ農園に行ったときです。自然がとても豊かな天国のような場所で、友達の家族と一緒に2週間くらい暮らしていました。
そこで、2013年にフィリピンを襲った最も強い台風がレイテ島でも大きな被害を起こし、被害者も死亡者もたくさんいたという話を聞いて、初めて自分が地球温暖化とつながっていることを身近に感じました。
先進国で生まれ育った自分が、生活のなかでたくさん二酸化炭素を出してきたことが、世界の反対側に住んでいる人にも大きな影響を与えているんだ、という強い気づきになりました。
フィリピンなどの発展途上国に暮らしている人たちは二酸化炭素の排出量が少ないのに、地球温暖化の影響を最も受けてしまっているということがわかったんです。
それがきっかけで、まず自分の暮らし方をより地球に優しいものに変えていきたいと思いました。使い捨てのプラスチックをできるだけ減らしたり、竹歯ブラシやマイ箸などのようなエコ商品を日々の生活に取り入れたり、家の電気を再生可能なエネルギーに切り替えたり、ヴィーガン生活を始めたり、色々な新しいことにチャレンジしてみました。
Friday For Future NagoyaのInstagram。カトリンさんは立ち上げメンバー
カトリン:その後、もっと多くのことができないかと思って、同じ想いの人を探しているなかで「Fridays For Future(FFF)名古屋」の立ち上げメンバーの二人と出会い、市民ムーブメントグループを立ち上げたんです。
FFFとして気候変動を止めるためにマーチを行なったり、講演会を開催したりしました。2019年9月の世界気候ストライキのときは300人以上が路上マーチに集まり、同じ想いの仲間がたくさんいることに気づいて、とても心強かったです。
そこから自分なりにできることはすべてやってみたいと、全面的に環境活動家になることを決めました。いまは講演や意識啓発イベント(ゴミ拾い、DIYワークショップ、上映会など)を開催し、楽しく地球に優しいマインドを広める活動をしています。会社でも1年半前くらいに部署を変えて、いまは社員の環境教育と持続可能な新規事業の開発推進を担当しています。
─活動を始めるとき、周囲の目が気になったり、恐いと思ったりしませんでしたか?
カトリン:環境問題についての活動を始めたときは、危機感から人に対して厳しい言葉を使って注意してしまうこともありました。しかし、自分の気持ちを押し付けると人は離れていくことに気づきました。
そのときから私が大事にしている言葉は、「過去と他人は変えられないが、将来と自分は変えられる」。絶対人に押し付けず、まず自分が変わって、楽しくエコ生活やヴィーガン生活を送ることによって他の人をインスパイアすることを目指すと決めました。
自分が楽しければ、我慢せずにずっとつづけられますし、周りの人にもその楽しさが伝わることで人が集まってきます。例えば、ヴィーガンの場合、「肉を我慢する」という考えよりも、美味しいヴィーガンご飯を楽しみながら、環境にも健康にもいいことをするということを意識しています。
自身のInstagramでも情報を発信している
─環境に配慮してライフスタイルを変えたとき、負担は感じませんでしたか? 感じたとしたら、その気持ちをどう払拭しましたか?
カトリン:活動を始めたばかりのときは「エコ不安症」が強くありました。いまでもたまにあります。例えば、レストランでストローを断りそこねたときや、ファストファッションのTシャツを買ったときの罪悪感、エアコンをつけっぱなしで出かけてしまったときや、Amazonで注文したものがたくさんプラ包装に包まれて届くときに不安を感じます。
しかし「私たちの世界が必要としているのは数人の完璧主義者ではなく、たくさんの人のちょっとした行動だ」と考えるようになったときに、エコ不安もだいぶ良くなりました。
一人の百歩よりもみんなの一歩という考えで、まず小さなことからコツコツとスタートすることが一番確実な方法です。全員の一歩が重なって、それによって世界を救うことができる。むしろ、それしかないかもしれません。
─行動を始めてから、どんな変化がありましたか?
カトリン:周りの人の意識が多少変わりました。大きな視点で見ると、ヴィーガン対応をしているレストランも増えてきましたね。モスバーガー、CoCo壱番屋、ドトールコーヒー、タリーズコーヒーなどのようなチェーン店や、イオンに置いてあるヴィーガン対応食品も増えました。
特に去年からは、カーボンニュートラルの話も世の中で盛り上がってきているので嬉しいですが、いまでも日本は目標値が低くて、このままではパリ協定の1.5度目標を実現できない可能性あるので、声をあげつづけていきます。
─声を上げることに無力感を感じるときはありますか? どんなときにそう感じ、どのようにその気持ちと対峙しましたか?
カトリン:活動を始めたころに無力感を感じたことがあります。ただ、やりつづけたことで周りに仲間も増えてきて、市民の環境に関する動きもだんだんと大きくなりました。
とにかく粘り強くつづけることが大事だと感じます。私が与えてきた刺激で、周りの友達がちょっとずつ自分の行動を変えていると聞くと、とてもモチベーションが上がります。
あと、将来私の子どもに「お母さん、どうしてまだ間に合ううちになにもしなかったの?」と尋ねられたときに、「私なりにできることは全部やった」と答えられる親でいたいという想いも、私が活動をつづけるモチベーションになっています。
─10年後はどんな未来であってほしいと思いますか?
カトリン:温度上昇を1.5度におさめることができ、生物多様性がしっかり守られている世界であってほしいです。
自然は私たちにすべて無料で資源を提供してくれているのに、人間は感謝せず自然を壊してしまう生き方をしています。さらに、そうすることで未来の世代が安定した暮らしをすることができなくなり、自然も私たちの子どもも苦しむことになります。
人間が自然の大切さを思い出して、「自然対人間」の生き方をやめ、自然の一部として暮らしている世界に変わったら嬉しいです。
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