又吉直樹が吉祥寺の古本屋「百年」に泊まる。BS朝日『本屋さんに住みたい。』が2月25日に放送

画像:『本屋さんに住みたい。』

テレビ番組『本屋さんに住みたい。』が2月25日23:30からBS朝日で放送される。

同番組では、『芥川賞』作家の又吉直樹が東京・吉祥寺にある古本屋「百年」で閉店後に一夜を過ごす模様に密着。念願だったという「本屋にリアルで泊まる」姿から、本屋の魅力、手にとった本の面白さなどを紹介する。

【又吉直樹のコメント】

本を読むのが好きなので、本に囲まれて過ごせたら楽しいだろうな、とは10代の頃から考えていました。「百年」さんには何度も来たことがあるけれど、誰もいなかったり、この空間に1人でいることが非日常で新鮮で、その新鮮な感覚が面白かったです。

他のお客さんを気にせず、ゆっくり本を選べるっていうのはなかなか体験できないこと。僕は緊張感のある本屋さんが結構好きなんですけど、そういうところで横になって本棚を見上げたり、ダラダラしたり、楽しかったです。そういう非日常感がよかったですね。よく通っている本屋さんでも、ゆっくりいろいろな角度から見ることによって発見できること、刺激的な楽しさがありました。今回、本屋さんで本読んだり、寝たり、コーヒー飲んだり、コンビニ行ったりしてみましたが、なかでも本屋さんで文章を書くっていうのは贅沢なことだなと思いました。

自宅で本に囲まれて住むのと本屋さんに住むのとでは全然違いましたね。自宅の本は9割自分で手に入れた本、全部知っている本。ある棚は太宰治とか、自分が好きな近代・現代文学。こういうところに来て、全然知らない本の横に自分の好きな作家の本があったりする。だから全然感覚が違ったのも面白かったです。

小説を書くようになってから、本屋さんに行くことが怖かったり、恥ずかしくなったんです。ありがたいことだけど、自分の名前がポスターに載ってたりするとね…。電気屋さんのテレビで自分が映ってたらその前は通りたくない、みたいな。その感覚がピークだった10年前の自分だったら、(人目も気にせず本屋に行けるので)飛びついていたような企画ですね。そのピークは超えたけど、今もまだ少しそういう感覚があって。でも結局、本を読んでいて分かったのは、本を読んで得られる高揚感とか、自分と本との関係性はなにも変わっていなかった。勝手にビビってただけなんですよね。だから、住んでみたいという気持ちが勝りました。

(もしまたこの番組があるなら)下北沢『ビビビ』、神保町『小宮山書店』『八木書店』とか、住んでみたいです。寝袋敷くのは難しそうだけど、『けやき書店』とか。来たことある店の方がより非日常感が出るんじゃないかと。昼間(営業中)を知っている方が、より不思議な感覚になるかと思います。あとは吉祥寺『よみた屋』もいいですね。吉祥寺、三鷹、下北沢、高円寺あたりのお店はよく行ってましたので、そういうよく通っていた本屋さんに住んでみたいです。

本屋さんに住みたい。 | BS朝日 又吉直樹 (@matayoshi0) / Twitter


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