日本の「お香」文化を体験できるイベント『言葉でつなぐ、私と香り展』が、2月5日から2月11日まで下北沢のBONUS TRACK GALLERYで開催される。
五感のなかでも感情や記憶に強く結びつき、生活においても重要な役割を果たしている「嗅覚」。同展は約1400年の歴史をもつ日本の「お香」文化の、過去から現在へのつながりを体験できるイベントだ。
香文化の歴史やお香の原材料の展示などから、香りのある生活の魅力やお香の生活への取り入れ方を紹介するなど、初心者にも楽しめる内容になるという。入場は無料。
今回の記事では、展示の内容と魅力について紹介する。
「香り」と「現代の言葉」がコラボ。直木賞作家・千早茜が参加した特別なインスタレーション
本展の目玉となるインスタレーションの為に直木賞作家・千早茜が言葉を紡いだ。
千早茜は1979年生まれの作家。2008年に『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し作家デビューし、2023年には『しろがねの葉』で第168回直木三十五賞を受賞した。
天才調香師を描いた人気シリーズ『透明な夜の香り』『赤い月の香り』を手がけ、現在は「燻る骨の香り」を「小説すばる」で連載中の千早茜参加のインスタレーションでは、「香り」と「現代の言葉」がコラボレーション。お香専門店「香老舗 松栄堂」が提案するお香の香りとともに、香りと言葉の世界を体感できる。
来場者は自身の感覚で香りと言葉を組み合わせ、自分だけの香りの栞を作成して持ち帰ることが可能だ。
自分にあった香りが見つかる。お香の魅力を感じる展示
お香を生活に取り入れたいと思っても、取り入れ方が分からなかったり、そもそもお香について詳しく知らなかったりする人もいるだろう。
展示コーナーでは、香文化を学び、体験できるコンテンツを通して、自分に合った香や暮らしへの取り入れ方を知ることができる。
日本の香文化の歴史を学べる展示では、現代に至るまでに、お香が人々の生活にどのように関わってきたかを紹介。「茶道」「華道」と並んで「三芸道」とされている「香道」が成立するまでのさまざまな出来事と、その歴史的な面白さに迫る。
体験型コンテンツとしては、お香の原材料を展示。日本らしさを感じる香だが、原材料のほとんどは東南アジアなど海外のもので、エキゾチックで個性的な香りをじかに体験できる貴重な機会となっている。
それらの原材料を複雑に混ぜ合わせることで創り出されるお香の香り。長年の経験や技術の進歩によって、いまでは幅広い香りの表現が可能になった。展示では、代表的なお香がもつ香りの違いを体験できる。
「実際に香りを使いこなすとしたら?」というテーマで、現代のお香を楽しむアイテムの紹介も。自分にあったスタイルを探すことができるほか、電気香炉を用いた「聞香体験コーナー」では、香木の香りも体験可能となっている。
- イベント情報
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『言葉でつなぐ、私と香り展』 ー 日本の香りと言葉が織りなす空間で、私だけの香り体験を ー
場所:下北沢 BONUS TRACK GALLERY
会期:2025年2月5日(水)〜2025年2月11日(火・祝)平日11:00-20:00/土日祝:10:00-21:00
※2月5日(水)のみプレオープン日の為、一般のお客様について入場にお時間がかかる可能性がございますこと、ご了承ください
入場料:無料(事前予約不要)
主催:文化庁
企画・運営:TOPPAN株式会社
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