avengers in sci-fi
『jupiter jupiter』
発売日:2009年12月2日
価格:1,890円(税込)
VICL-63479 / Victor
1. Universe Universe
2. Hyper Space Music
3. Ursa Minor
4. Radio Earth
5. Monkey Bites The Sun
6. Symphony Of The End
筑波宇宙センターまでは、集合場所の東京・杉並区某所から車で約2時間。移動の車中では早速タロウ氏と宇宙トークがスタートする。タロウ氏の宇宙熱の始まりは、小さい頃に家にあった「宇宙図鑑的な本」がきっかけだったそうだ。その後、『機動戦士ガンダム』『猿の惑星』『スター・ウォーズ』『2001年宇宙の旅』などタロウ氏が影響を受けた宇宙話で盛り上がる車内。余談だがタロウ氏は「矢追純一(※)は完全に信じてた」そうな(笑)。
※矢追純一=80年代後半〜90年代前半にかけて数多くのUFO番組を手掛けたTVディレクター
「宇宙の成り立ちや終わり、理論的な研究は進んでいても、誰かがその目で見たわけではない。あらゆるものが誰にもわからないから、自分で調べるしかない。そういうところに魅力を感じるんです」と言うタロウ氏。最近は宇宙だけで飽きたらず神話にハマっているそうで、アルバムタイトルの『jupiter jupiter』は、ローマ神話の「ユーピテル(=jupiter)」からもインスピレーションを受けているとのこと。
そうこうしているうちに一行は筑波宇宙センターへ到着。なんとなく大学のキャンパスのような雰囲気だが、正門を入ってすぐのロケット広場にある実物大「H-IIロケット」には一同度肝を抜かれる。なんとその長さは50m。わかってはいたけど、想像以上のデカさにテンションは急上昇。そして記念写真をパシャリ。
一般のツアー見学はまず最初に「ビデオ上映」を見て、その後「展示室」「宇宙ステーション試験棟」「宇宙飛行士養成棟・無重量環境試験棟」の順に移動、約1時間15分〜30分かけて施設をまわる。最初のビデオには、宇宙飛行士として2度の飛行を経験し、日本人として初めて宇宙船外活動を行った土井隆雄さんが登場。筑波宇宙センターについて基礎的な情報を学ぶ。ビデオを見終えたタロウ氏「もうちょっと博物館的な感じだと思ってたんですけど、まさに宇宙開発の中枢って感じで、大変なところに来ちゃいましたね(笑)」。
一行はガイドのお姉さんと共に展示室へ移動。敷地が広大なため、移動は車(一般のツアー見学はセンター所有のバス)で行う。まず入ってすぐ、今年6月まで活躍した月周回衛星「かぐや」の実物大(試験モデル)が! 全長4.8m、重量は約3t。「デカいっすねぇ…。これが宇宙まで行ったのかと思うと驚くほかないです」と、黒く巨大な衛星の前で呆然と立ち尽くすタロウ氏。
続いて歴代ロケット展示コーナーへ。1975年に打ち上げられたN-Iから最新のH-IIBまで、6機のロケットがズラリ。タロウ氏も間近に足を運び、食い入るように見つめる。「1/20サイズとはいえ、こうして並ぶと壮観ですね。ほんと宇宙まで行こうと考えた人はすごいですよ。ロマンがありますよね」。今年1月まで実際に宇宙に飛び立っていたH-IIAの実物大は、ビルの高さで17階、総重量は285tで、そのうちの90%が燃料の重さ。打ち上げ後1分半で脇に付いた補助ロケットは切り離され、宇宙まで到達するのは先端の白い部分のみ。このなかに先の人工衛星も格納される。
後ろを振り返ると、そこには実物大のロケットエンジンがずっしりとその姿を現す。これがH-IIロケットの心臓部として、その打ち上げ能力を支えていたLE-7エンジン。約2万5000馬力のパワーを発揮し、その推進力はジャンボジェット機のエンジン4基分。もし新幹線に搭載したら、計算上では東京から京都まで1分で着いてしまうそうだ。燃焼中は3000℃にも達するため、下部のスカートはマイナス253℃の液体水素を流して冷却。タロウ氏「東京から京都まで1分とか、3000℃とかマイナス253℃とか、桁違いすぎて想像できないですね」。
お次は人工衛星ゾーンをぐるり。断熱材に被われて金ピカなボディは、異様な雰囲気を醸し出している。驚いたのはこの断熱材、すべてマジックテープで留められている。宇宙は真空で抵抗がないこと、また少しでも軽量化すること、この条件を最も満たすのがマジックテープなのだそうだ。これにはタロウ氏も脱帽。「俺もギターアンプに銀紙貼って、衛星っぽくしようかな」。やめてください(笑)。
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