青い闇をまっさかさまにおちてゆく流れ星を知っている/やわらかくて きもちいい風/もうすぐ夜があける/遥か より 彼方へ/約束の花/たのしそう かなしそう/満ち欠けて なお 響く もの/ゆれないこころ/ある鼓動
まるで写真家・川内倫子さんの世界を紡ぎ出したかのようにも思える言葉の数々ですが、これらはすべて、原田郁子さんがクラムボンやソロ活動などを通して歌い、演奏してきた名曲群のタイトルです。それぞれが確固とした世界観を表現しつつも、ジャンルを超えて互いに共感し、交流もあるふたり。そこで今回は原田さんと一緒に、川内さんによる話題の最新個展を訪ねました。『川内倫子展 照度 あめつち 影を見る』は、2012年5月12日から7月16日まで東京都写真美術館で開催中。写真はもちろん新作の映像作品も登場するこの展覧会、その作品空間と対峙した原田さんは、何を感じたのでしょう?
光と影が身体のそばを流れる――写真の回廊
今回の展覧会は、階段を行き交う学生たちの足元をとらえた1枚の写真から始まります。それは、これから始まる川内ワールドへと観衆を招く入口のよう。原田さんは「写真集の表紙にもなった作品ですね」とすぐに気付きました。そう、川内さんの2011年の作品集『Illuminance』もまた、この写真から始まっています。
無題 シリーズ《Illuminance》より 2007
原田:私が川内さんを最初に知ったのも写真集でした。もうだいぶ前になるけど、本屋さんで偶然『うたたね』を見つけて。ページをめくっていくと、自分がお店にいるのも忘れて、なぜか涙が出てしまったんです。
原田郁子
『うたたね』は2001年に世に送り出された、川内さんのデビュー作品集です。同書および同時刊行された作品集『花火』が評価され、第27回木村伊兵衛写真賞を受賞。以来、この世界に溢れる生命の力強さ、またそれらがいつか消えていくことへの予感を日常の一瞬にとらえたような表現は、川内さんの代名詞的なスタイルとして知られていきます。6×6cm判フィルムのローライフレックスカメラで撮られた正方形の写真世界もまた、彼女のトレードマークと言えるでしょう。
展覧会の導入部を飾る『Illuminance』シリーズも、この流れの延長にあると言えます。「照度」を意味する言葉のもとに集った、薔薇、キャンドル、金魚、水上花火などのさまざまなイメージ。しかし今回は、写真集ともまた違う試みがなされています。写真集では、一見関係なさそうな2枚が見開きで並ぶことによる連想やイメージのふくらみが特徴的でした。対してここでは純白の細長い空間の両壁に、1m四方の大きなプリントがいくつも向かい合って並びます。写真の回廊のようなその場所へ、原田さんは静かに歩を進めていきました。
原田:通り過ぎていくと、まるでこの写真たちが私の身体の左右を流れていくみたいです。ちょっとだけ、走ってみてもいいですか?
そう言って微笑み、回廊を駆け抜ける原田さん(美術館の方に特別にお許しを得ました!)。両端にある、日食を捉えた1枚と木漏れ日を写した1枚が、その姿を見守ります。1点1点をじっくり見つめていた先ほどとは、また違う風景が原田さんには見えたのかもしれません。
映像作品が教えてくれる、一期一会の川内ワールド
次の部屋は、対照的に暗闇の空間。そこには写真ではなく、2つの映像が並んで投影されています。やはり『Illuminance』から生まれた、近年の川内さんの挑戦です。車窓に射す陽がつくる光の輪と、蜘蛛の巣が描く幾何学模様。舞い上がるシャボン玉と、霧の立ちこめる山あいの風景……観る者にふとした偶然の閃きをもたらすような、不思議な組み合わせが現れては移ろっていきます。こちらはあたかも、川内さんの写真集スタイルの映像版のよう。実は左右どちらも同じ45分の映像をループ再生していますが、シーンをずらして再生することで、この不思議な組み合わせが生まれます。
感想を聞くと「いまはこのままもう少し、観ていてもいいですか?」と、真剣に映像と向き合っていた原田さん。後でこのときのことを聞くと「観て感じることと、それを自分の言葉にすることが同時にはできなくて」と率直な気持ちを教えてくれた上で、こう話してくれました。
原田:太鼓を叩いているシーンが静かだったり、かと思えば人の声が聞こえる場面があったり……それぞれの環境音も、聴こえたり無音だったりすることで印象が豊かになりますね。この場所すべてに川内さんがいたんだって思うと、そのことも心に響きます。イメージが切り替わるテンポも全部違うのは、一緒におしゃべりするときの、彼女の話し方を思い出させる気もします。
歩み去ることができずに、ついついずっと映像を見つめ続ける人も多いというこの空間。世界を構成する無限とも思える営みの大切さと、しかし限りがあるからこその出会いの尊さを感じさせてくれます。
写真の自由さに包まれるプライベートな空間
3つ目の空間は、再び真っ白な世界。今度はどこかプライベートコレクションの展示室のような、親しみやすい雰囲気に包まれています。ここでは大きく分けて2つの作品グループが登場します。
『ある箱のなか』は、過去の写真群から、6×6cm判フィルムのコンタクトシートを寄せ集めた初公開作品です。コンタクトシートは、フィルム1本分の各ショットを1枚の印画紙に原寸プリントしたもの。そのため、よく知られる1枚も、前後にシャッターが押されたショットを含めて見ることができます。展覧会に登場するのは珍しいこのシートですが、川内さんの創作に別の角度から触れられる貴重な機会ともいえます。
いっぽうの『Iridescence』は、『Illuminance』から派生した35mmフィルム作品を軸にしたシリーズ。「玉虫色」を意味する言葉どおり、世界の見え方が人それぞれ、また同じ人でも刻々と変わっていくことを感じさせてくれます。写真サイズも大小さまざまで、誰かの部屋に遊びにきた感覚になるのはそのせいもあるでしょうか。川内さんや美術館担当者の方たちは通称「女子部屋」と呼ぶこの空間、床に円を描くクッション群に原田さんも座ってみました。
原田:こうして座って観ると、写真の感じ方も違いますね。私はこの部屋、こうやって座ったときの、低い場所からの見え方が好きです。もっと低くなったらどうなるのかな……。
思い切って、というよりごく自然にからだを横にした原田さん。今日一番のリラックスした笑顔を見せてくれました。
「地球という星に立っている」感覚を抱きしめる
いよいよ最後の部屋に進みます。再度、空間は闇の世界へ。こうして交互に光と影のコントラストが変わる空間づくりも、今回の特徴です。ここはこれまでで最も大きな部屋。そこに川内さんの最新の挑戦が結実しています。『あめつち』と題されたこのシリーズで彼女がとらえたのは、阿蘇で早春に行われる雄大な「野焼き」の営み。これを中心に、プラネタリウム内に広がった天体の姿や、エルサレムの「嘆きの壁」のイメージが加わり、スケールの大きな世界を織りなしています。
原田:すごい…見事ですね。今までの部屋もとても良かったけれど、この空間には本当に感動します。川内さん、これはきっとやり遂げた感があるだろうな。
川内さんはここで、トレードマークとも言える6×6cmフィルムでの撮影ではなく、4×5インチの大判カメラを選択しています。それは、大型プリントでこの世界観を表現するためでもあるのでしょう。しかし同時に、身体的にも作業が大変な撮影をあえて課することで、自らの体をこの写真にふさわしい場に運ぼうという選択でもあったそうです。
「地球という星の上に立っている」感覚。それが川内さんが阿蘇の野焼きを初めて見たときに感じたものだそうです。野焼きを映し出す幅6mのスクリーンの前で、「野焼きの煤が本当にここに降っているみたい」とつぶやく原田さん。彼女もまた、その風景の一部になっているようでした。
それと対面する形で大画面に映し出される映像作品が『影を見る』です。英国の冬景色のなか、夕方の決まった時間に現れる渡り鳥・スターリンの群れによる不思議な群舞を淡々ととらえています。飛び交う無数の鳥の群れは、まるでひとつの大きな影のように形を変えていきます。原田さんは「龍がいるみたい…」と見入っていました。鳥たちがなぜこうした行動をとるのかは、実は研究者にも解明できていないそう。川内さんも、その未知なる魅力に惹かれたのでしょうか。
Video Work Seeing Shadow
そして部屋の中央、ライトボックスに照らされて光を放つのが、川内さんがこのシリーズの締めくくりに撮影した写真群。宮崎県の銀鏡(しろみ)神社で天地の神々を奉る行事「夜神楽」をとらえたものです。夜通し神々に捧げられる踊りのようすは、光の帯と化してはっきりとは写っていません。でもそれも、撮りたいものは見えている踊りそのものではない、という写真家の意図によるものです。
原田:ここにいた川内さんはきっと、踊る人々の姿も表情もしっかり見ていたんだと思います。そのうえで、直接は写真に写らない、でもその場に確かに満ちているものをとらえようとしたんじゃないかな。だからこそ私たちも、写真にふれればそれがわかるんですよね、きっと。
川内さんの表現は、繊細だけど実は「太い」
個展会場をまわり終えた原田さんに、改めてこの展覧会のこと、川内さんのこと、また彼女の写真と自分の音楽の関係などを聞くことに。原田さんは言葉をひとつひとつ探し出すように、ゆっくりと語り出しました。
原田:これまでの川内さんの魅力が、さらに円熟した表現になっていましたね。特に私は、最後の部屋にとても感動しました。会場全体を歩いていくなかで、真っ白な部屋、闇の部屋、また明るい部屋、そして最後に暗がりの部屋…と移り変わる構成も刺激的です。その体験が「目を変える」っていうのかな…音楽でも「耳が変わる」というのがあって、小さな音から大きな音に変わって、そのあとまた小さな音が流れると、そういうことが起きる。その過程で、自分のなかでいろんなものが剥がれていく体験。この展覧会はそういう空間にもなっていたと思います。
無題 シリーズ《あめつち》より 2012
川内さん自身、この展覧会では美術館と共に空間づくりにも関わり、「これまでの個展でもっとも空間構成がうまくいったと思う」とのコメントもありました。ただ、原田さんは川内さんの表現行為はそうしたことをもさらに超えたものでは、と語ります。
原田:写真を撮る、本や展覧会をつくるという以上のことを、彼女はやっているのでは、って思うことがあります。私たちにはつかみとれない何かを、深い海に潜ってつかみとってくる、そして自分で料理もしちゃう。海女さんみたいな人かな(笑)。だからふつうの意味での「写真家」とは違うのかもしれない。
無題 シリーズ《Illuminance》より 2009
なお、川内さんはこの展覧会で一切のキャプションを付けていません。原田さんはそこにも共感すると言います。タイトルや説明があるとつい「見なければ」と思うのが人の性。でもここではただ、写真と映像、それらが織りなす空間を感じることに集中できます。そこから話題はさらに、作品体験と言葉の関係にも広がりました。
原田:今日の体験を言葉にしようとすると、いまこうして振り返りながらようやく見えてきたこともたくさんあって。逆に、作品を観ながらその場で器用に感想を言うってことが私にはできないんです。言葉にしてみて、いや、やっぱり違うかもと思うこともある。でも、そう簡単には言語化できない、何かひっかかる感覚を反芻することも大事なんじゃないかな。その点を考えても、川内さんの写真ってすごいと思います。とても繊細だけれど、何ていうか…すごく「太い」表現だと私は感じています。
無題 シリーズ《あめつち》より 2012
言葉だけですべてが伝わるなら、写真も音楽もいらないはず。回廊を駆け抜ける行為も、無言で映像と対話する時間も、そして「ふれる」ように写真を見つめることも、すべては自分のからだで川内さんの作品世界を感じとろうとする原田さんの真剣さからでした。彼女もまた「太い」気持ちであの空間に対峙していたのです。
無題 シリーズ《Illuminance》より 2009
ジャンルを超えて惹かれ合い、結び付くこころ
クラムボンが東日本大震災の後に初めてつくった曲“ある鼓動”では、原田さんのラブコールで川内さんとの協働が実現しました。震災後の5月・福島から始まったツアーでは、各会場の状況に対応できるようあらゆるサウンドシステムを積み、内容も毎回その場で決めるライブを行ってきた彼ら。“ある鼓動”は、そんな中でもやはり新曲を、との想いから生まれたのだそうです。
“ある鼓動”は、シンプルな言葉とメロディのなかに、これからを生きて行く力強い「鼓動」が息づく1曲。川内さんはこの曲のCDジャケット用に、瑞々しい植物の緑が映える1枚を提供しました。またPVでは、初めて音楽に合わせてつくったという、動画と写真による映像も手がけています。
クラムボン『ある鼓動』(CD)ジャケット
原田:ツアーがぶじ終わりを迎えようとしていたころ、この曲を何かの形にしたいと考えました。そのときすぐ思い出したのが、川内さんのことだったんです。彼女も被災地で写真を撮っていたのを知り、その写真には声高なメッセージこそないけれど、すごく伝わってくるものがあった。去年の震災と原発事故以降、私たちにとってこんなにも「生きる」「死ぬ」ということが差し迫った時期もなかったと思う。そして、川内さんは以前からずっとその「生と死」を撮り続けてきた人でもあると思うんです。
川内さんが震災以降の東北で撮影した写真群は、今回、東京都写真美術館からも近いアートスペース&カフェ『トラウマリス』で展示中(川内倫子展『Light and Shadow』5月16日〜7月1日)。こちらもおすすめです。
原田: 音楽は目に見えないけれど、聴いていると映像が浮かんだりする。逆に見つめていると何か聴こえてくるような写真もある。どちらもある部分では曖昧で、混ざり合っているところがあると思うんです。そういうところでも共感しているのかもしれません。そして川内さんの写真は、私たちのまわりに引かれた無用なラインをひとつずつ消していって、どこか広い場所につれていってくれる。だから私は彼女の写真を、はじめて出会ったときからずっと好きなんだと思います。
無題 シリーズ《あめつち》より 2012
最後に「川内さんは一貫して『見えないけれどそこに確かにあるもの』を撮ろうとしているんだと思う。そしてきっと、そのための鍛錬も地道にずっと続けている。でも同時に『変わっていってもいいんだ』と私たちに言ってくれている気もするんです」と語ってくれた原田さん。それはきっと音楽の持つ力にも通じることで、互いに惹かれ合うふたりはそんなところでも結び付いているのでしょう。なお今回の個展の関連イベントでは、川内さんと原田さんの対談も予定されています。原田さんのこの日の観賞体験を経て、ふたりがどんな対話を繰り広げるのか、こちらも楽しみです!
- イベント情報
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- 『川内倫子展 照度 あめつち 影を見る』
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2012年5月12日(土)〜7月16日(月・祝)
会場:東京都 恵比寿 東京都写真美術館
時間:10:00〜18:00(木、金曜は20:00まで)
休館日:月曜(月曜が祝日の場合は開館し、翌火曜が休館)
料金:一般700円 学生600円 中高生・65歳以上500円
東京都写真美術館対談
『原田郁子(音楽家)×川内倫子』
2012年6月22日(金)18:30〜20:00
会場:東京都 恵比寿 東京都写真美術館 1階ホール
出演:
川内倫子
原田郁子
定員:190名(先着順、当日10:00より1階受付で入場整理券配布)
対象:本展覧会チケットをお持ちの方『担当学芸員によるフロアレクチャー』
2012年6月15日(金)、7月6日(金)14:00〜
会場:東京都 恵比寿 東京都写真美術館
※本展の半券(当日有効)を持参の上、会場入口に集合
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- 『YOMIURI again & again!!! 〜Acoustic sound & Band sound〜 Acoustic set』
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2012年9月16日(日)OPEN 15:30 / START 17:00
会場:東京都 よみうりランド オープンシアターEAST
出演:クラムボン
料金:
1日券各日5,350円
2日通し券9,000円(共に入園料込)※オフィシャル先行のみ限定数取扱い『YOMIURI again & again!!! 〜Acoustic sound & Band sound〜 Band set』
2012年9月17日(月・祝)OPEN 13:30 / START 15:00
会場:東京都 よみうりランド オープンシアターEAST
出演:クラムボン
料金:
1日券各日5,350円
2日通し券9,000円(共に入園料込)※オフィシャル先行のみ限定数取扱い
- リリース情報
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- クラムボン
『2011年11月3日 両国国技館』(2DVD) -
2012年4月4日発売
価格:8,000円(税込)
COBA-6266〜7[DISC1]
1. シカゴ
2. パンと蜜をめしあがれ
3. ドギー&マギー
4. ジョージ
5. GLAMMBON
6. 波よせて
7. はなさくいろは
8. コントラスト
9. 便箋歌
10. ナイトクルージング
11. あかり from HERE
12. KANADE Dance
[DISC2]
1. GOOD TIME MUSIC
2. はなれ ばなれ
3. サラウンド
4. NOW!!!
5. バイタルサイン
6. Re-Folklore
7. 312(mito solo)
8. ある鼓動
9. tiny pride
10. 雲ゆき
[仕様]
・金箔押し布張りBOXケース
・特製手染め手ぬぐい
・メンバーフォトカード
・オリジナルステッカー
・番付風曲目表(メンバー手形入り)
- クラムボン
- プロフィール
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- 原田郁子
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福岡出身。1995年「クラムボン」を結成。歌と鍵盤を担当。独自のスタンスで精力的に音楽活動をつづける。バンド活動と並行して、さまざまなミュージシャンとレコーディングやライブで共演。最近ではFISHMANSのゲストボーカル参加や、タイの漫画家タムくんことウィスット・ポンニミットと、日本・バンコクでライブを行った。2004年よりソロ活動も行っており、同年に『ピアノ』、2008年に『気配と余韻』、『ケモノと魔法』、『銀河』を発表している。また、2010年5月吉祥寺に多目的スペース「キチム」をオープンさせ、飲食とともにライブやイベントを行なう場所をつくっている。クラムボンでは、震災後の2011年5月より約5ヶ月間に渡る、全国48ヶ所49公演のツアーを敢行。同年11月に両国国技館で初のアリーナ公演。同月にリリースしたシングル『ある鼓動』のジャケット写真と両国国技館ライブ会場のみで限定販売された同曲のPVを川内倫子が手掛けている。2012年ライブアルバム『3peace2』、ライブDVD『2011年11月3日 両国国技館』をリリース。9月には、よみうりランドオープンシアターEASTにて2daysライブが決定している。
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