白を基調としたシンプルな仕事場
代官山のヒルサイドテラスにある事務所は、白を基調としたシンプルなデザイン。朝は向かいにあるパン屋さんから香ばしい匂いが漂ってきて、隣にある花屋さんでは綺麗な花が見られて、ちょっと幸せな気持ちになれるとか。そんな素敵なヒミツ基地で松井さんが使っているヒミツ道具を、特別に紹介していただきました。
ペーパーナイフ
松井さんが会社に到着すると、手紙や資料や請求書などがたくさん届いているそうです。そこで役立つのが、昔から使っているというヴィトンのペーパーナイフ。
「意外とお手紙を頂くことが多いんですけど、びりっと破ると大事なものまで破けちゃったりするので、ペーパーナイフは手放せませんね。これはクリスマスに頂いたもので、よく使ってます。これを使うところから、一日が始まるんです」
ステッドラーのペン&鉛筆
松井さんが使っているペンと鉛筆は、ドイツのメーカー・ステッドラー社のもの。日本製のものに比べると少し高級なステッドラーのペンは、学生時代には憧れの対象だったとか。今では0.1ミリから0.7ミリまでのペンは常に揃えているそうです。
「僕たちは職人さんとお付き合いしているんですが、彼らが持っている道具ってちゃんと理にかなったものなんですね。プロの職人さんの前では、デザイナーはちゃんとデザイナーとして接しないといけませんから、ペンにもこだわっています」
MacBook Pro
ロボットを動かすにはLinuxが必要なためWindowsを使うそうですが、デザインなどの仕事をする時に使用するのはMacintosh。以前はデスクトップユーザーだった松井さんも、「予算から何から全てのデータが持ち運べるし、ノートにしてしまおう」と思い立ってからはMacBook Proを愛用しているとか。
「使いやすいし、インターフェースも良いんですけど、何よりプロダクトデザインが素晴らしいですよね。新しいMacBookが登場するたびに『これでもうデザインとして完成形だろう』と思うんだけど、次に出るモデルは必ず進化している。そういったものに触れているだけでも嬉しいですよね。50年前の人は知らなかったものに触れるっていうのは、今を生きている喜びですから」
ル・コルビジェがデザインしたLC7
松井さんが事務所で使っているイスは、建築家のル・コルビジェがデザインしたLC7というイス。しかも、本来はない白いタイプを特別に用意してもらったそう。
「コルビジェが提唱した『モジュロール』という数列の概念があるんです。人体を黄金比で分割構成して作った独自の数列です。基準にした身長は183センチだとされている。僕の身長はちょうど183センチなので、コルビジェの建築に入ると、何を触ってもぴったりなんですね。このイスも僕の身長にとても合うし、LC7に座ると特別な感覚がよぎり仕事にすぐに取り組めます」
ペンタブレット
「使い始めは、ペン型デバイスとしての有用性が、むしろ操作感覚を鈍らせてしまうところもありました」。ペンタブレットを使った最初の印象をこう語る松井さん。しかし、その印象は徐々に変化していったそうです。「スケッチに陰影を付ける作業に使用してみて、むしろPhotoshopの可能性を広げてくれることを実感しました。ペンタブレットを使い続けることで、機械と人の感覚が共有され、よき道具、よきインターフェースとなって創作に新たな可能性をもたらしてくれました」
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