東京で個性派パクチー料理が食べられるレストラン5選

アジア料理の中でかかせない食材・パクチー。そのクセのある風味に、熱狂的なファンも多いはず。今、東京を中心にパクチーを風味付けや飾りとしてでなく、メインに据えたメニューを創作するお店が続々とオープンしています。アジア料理店のみならず、多国籍やオリジナルの個性的なパクチー料理が食べられる、オススメのレストラン5店を紹介します。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

スパイスを生かした多国籍パクチーメニューが並ぶ下北沢の『hishimo』

下北沢の北口から徒歩3分。「ドライクリーニング フランス社」というレトロな看板が目印のレストランが『hishimo』。創業88年のクリーニング店を、先代のお婆様から引き継ぎ、3代目である菱川宏記さんが業態を変えて、2011年にスパイス専門料理店としてオープンしました。

菱川さんは、経堂にある元祖パクチー専門料理店『パクチーハウス東京』の立ち上げメンバー。独立後、オリジナルのスタイルで、パクチーとスパイスをふんだんに使ったメニューをここ『hishimo』で提供しています。

「パクチーがたくさん食べたい」というオーダーでご提供いただいたメニューが「有機無農薬 パクチーのジェノベーゼ」(1100円税込み)。通常バジルで作るジェノベーゼパスタソースを国産の無農薬パクチーに変え、松の実、カシューナッツ、ニンニク、オリーブオイルで作ったソースをふんだんに使ったパスタです。

トッピングのパクチーは、プラス200円で特盛りにすることも。「パクチー好きの人は野菜好きな人が多いので、野菜もなるべく旬で無農薬のものを選んでいます」と菱川さん。このパスタにも、夏野菜のナスとズッキーニがゴロゴロ入っていました。パクチーもみずみずしく、さっぱりと水菜のような食感で、パクチーが苦手な方でも克服できそうなくらいの逸品です。

hishimo(ヒシモ)
住所:東京都世田谷区 北沢3丁目26−1 ハイムフランス1F
営業時間:18:00〜26:00
定休日:不定休 ※臨時定休有

絶品のパクチー×ラテンフードが堪能できる代々木上原バル『シラントロ』

近年、大人の洒落たバーやレストランが急増中の代々木上原から徒歩1分。駅前商店街沿いの好立地にある『シラントロ』(スペイン語でパクチー)は、その店名の通り、パクチーをたっぷり使ったメキシコ料理や、スペイン料理などがいただけるバル。

日本ではタイ料理がブームになり、そこで多用されることから、アジアンフードに使われるイメージが強いパクチーですが、中南米でも昔からタコスなどに用いれられ、相性の良い食材として頻繁に使われていたといわれます。

ここ『シラントロ』で、マストオーダーはこれ「緑のパエリア“鯛めし”」(2980円税抜き※2日前までの予約限定メニュー)。

見た目の豪華さに思わずワインが進みそうですが、毎日築地から仕入れる新鮮な小鯛と貝をパクチーペーストで炊いたこの緑色のパエリアは、味も絶品。魚介と野菜の出汁が効いたパクチーご飯に、パクチーペーストを使ったオリジナルアリオリソースを混ぜていただくのですが、これが今までに食べたことがないほどの美味しさです。

オーナーの神山和樹さんは普段、アートディレクターのお仕事を兼業されているということで、料理の色彩や、デコレーションの技はさすがの一言。現在は、土日限定のランチビュッフェを始めて、もちろんパクチーも食べ放題とのこと。ランチは幼児無料なので、休日の昼下がりにファミリーで訪れるのもオススメです。

シラントロ
住所:東京都渋谷区西原3-2-4 フロンティア代々木上原3F
営業時間:月曜〜金曜 18:00〜25:00、土日限定ランチビュッフェ 11:30〜15:00、17:30〜通常営業)
定休日:不定休

ベトナム料理をベースとしたヘルシーなパクチーメニューが揃う三軒茶屋『亜細亜的バル シンチャオ』

三軒茶屋駅の商店街、栄通りの先端に、渋谷の『バグース』の姉妹店としてオープンしたのがパクチー好きが集うレストラン『亜細亜的バル シンチャオ』。ベトナム料理をベースとした、パクチーや香草がたくさん使われたオリジナルのメニューを提供するお店です。

「パクチー肉シュウマイの葉っぱ巻き」(800円税抜)は、パクチーをシュウマイの皮に見立てた、緑豊かなグリーンシュウマイ。具にもパクチーが使われているとのことですが、これをサニーレタス、スイスチャウド、シソ、ミント、パクチーなどの葉物で巻いていただきます。お好みで野菜の酢漬けを巻き、酢と青とうがらしをベースにしたソースを付ければ、またさっぱりとした別の味わいに。数種類の葉も組合わせによって香りが変わるので、色々試しながら食べても楽しめます。

また「パクチーグリーンスムージー」(600円税抜)は、パクチー、バナナ、小松菜をミックスジュースにした栄養バツグンの一杯。疲れた体に、フレッシュな緑色のドロドロ感が効きます。

そして「パクチーをそのままもりもり食べたい!」という方には、「ロケットパクチー」(500円税抜)もオススメ。「自分もパクチーが大好きなんですけど、このロケットパクチーを3回もおかわりする人がいるんですよ」と楽しそうに話す、チーフの占部丞さん。美味しくてヘルシーな野菜をたくさん使った料理が多いので、特に女性からの支持が強い人気のお店です。

亜細亜的バル シンチャオ
住所:東京都世田谷区 太子堂1-15-13
営業時間:18:00〜翌2:00(月〜木曜)、18:00〜翌4:00(金・祝前日)、17:00〜翌4:00(土曜)、17:00〜0:00(祝日)
定休日:不定休
URL:http://xinchao.favy.jp

個性派料理とパクチーを、お好みの日本酒で味わう富ヶ谷『Sakeria 酒坊主』

渋谷区富ヶ谷の交差点から、代々木公園方面に向かう井の頭通り沿いのビルの2階に、看板のないお店が。知る人ぞ知る『Sakeria 酒坊主』は、珍しい日本酒やクラフトビールを多く揃え、それらに合うオリジナル料理を出すお店。和・洋・中・エスニックと、どれにも捕われず、自由な掛け合わせで創作された絶品のメニューが味わえます。

「子羊のスパイシー春雨」(1100円税込)は、鰹出汁をベースに、四川豆板醤、自家製の五香粉、青山椒、花椒などのスパイスで味付けしたラム肉の春雨。トッピングのパクチーは、中華風のスパイシーなこの一品にもよく合います。

ラム肉は、豆板醤の辛さと山椒の風味で臭みも和らぎ、苦手な人でも美味しく食べることができそう。パクチーは、その独特の香りを主張しすぎず、全体をよりさっぱりとした食感にまとめてくれます。

『Sakeria 酒坊主』では、ミントとパクチーをラム肉に合わせたり、様々な食材を組み合わせますが、それらがうまく中和され、絶妙な味に落ち着いて日本酒にもぴったり。

「とにかく、自分が食べたいと思う料理を日々試行錯誤して作っていますね」と話すオーナー前田朋さんが生み出すメニューは、どこの店でも味わったことがない独特の美味しさで、評判の良いものばかり。隠れ家的な佇まいに、こっそり誰かに教えてあげたくなるお店です。

Sakeria 酒坊主
住所:東京都渋谷区富ヶ谷1丁目37−1 ロナーYSビル 2F
営業時間:16:00〜23:00(日祝昼営業あり)
定休日:不定休
URL:https://www.facebook.com/SakeriaSakebozu/

【閉店】本格中華×パクチー料理を食べるなら恵比寿『ビストロ パクチーズ』

恵比寿駅西口のロータリーを駒沢通りと平行に走る恵比寿銀座を抜け、少し先にある人気のスパニッシュバル『恵比寿18番』のすぐ隣に、『ビストロ パクチーズ』がオープン。「この先パクチーマニア以外お断り!(PHAKCHI MANIA ONLY BEYOND THIS POINT!)」と書かれた看板の下を降りると、木目を基調としたナチュラルな内装にカラフルなお皿が並ぶ、北欧テイストのやわらかな空間が広がります。

メニューは、恵比寿の中華料理店『MASA'S KITCHEN』監修のものも用意されており、無国籍ながら「パクチーに合うものは何でも」というコンセプトで創作しています。

中でも「GREEN 冷麺」(989円税抜)は、白だしをベースにナンプラーを加えたシンプルなスープに、パクチー、ゴマ油、松の実、ニンニクをミキサーにかけてペースト状にした緑のソースと麺を絡め、器いっぱいに盛られた国産有機栽培のパクチーを添えていただく、まさにグリーンな一皿。お好みでお酢をかければよりさっぱり、自家製のラー油を加えればコクが出ます。

ついでに「パクチービール」(689円税抜)をオーダー。個性的な色のビールで最初は驚きますが、飲み口はすっきりしており、ビールの常識を覆す、パクチー好きにはたまらない一杯です。

「“P根っ子のフリット”というパクチーの根っ子の部分が食べられるお店は少ないので、ぜひ挑戦していただきたいですね」とオススメしてくれたのは、広報の高木朋子さん。アイデア満載のパクチーを生かしたメニューが、日々考案され、恵比寿のパクチー好きのお腹を満たしているようです。

ビストロ パクチーズ【閉店】
住所:東京都渋谷区恵比寿南2-3-13 山燃ビル B1F
営業時間:18:00~23:30
定休日:日曜日 ※臨時休業有


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