ここ数年、都内の様々な場所で、オリジナリティに溢れ、専門性に長けたポップアップスペースやギャラリーが増えています。古民家を改造したギャラリーや日本唯一の建築模型に特化した展示施設など、趣向はそれぞれ。HereNowでは、近年オープンしたばかりのギャラリースペースやミュージアムを紹介します。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
2016年6月オープン。日本初の建築模型に特化した『建設倉庫ミュージアム』
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『建設倉庫ミュージアム』は、国内唯一の建築模型に特化した展示施設として2016年6月に天王洲アイルにオープン。日本建築の文化を伝えるため、模型を「展示しながら保存する」という新しい発想のミュージアムです。
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450㎡もの広さと高い天井の空間からなる『建設倉庫ミュージアム』では、建築をつくりあげるまでの資料や、デザイン構築の際に設計された複雑な模型などが展示されています。
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注目すべき展示は、2020年オリンピックの新国立競技場のデザイナーである隈 研吾の作品や、建築素材に紙を利用したり、災害支援活動で知られる坂茂の作品です。それぞれの模型にはQRコードが設置されており、そのコードを読み取ることによって、製作者の情報や、実際の建造物を見ることができます。
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探検をするかのように建築倉庫を見て回ると、日本の素晴らしい建築家たちの作品を通して、日本の建築の歴史や文化について、より深い洞察を得ることができます。
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建設倉庫ミュージアム
住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル1F
開館時間:11:00〜21:00
閉館日:月曜日
入館料:一般 ¥1,000、高校生以下および18歳未満 ¥500、未就学児以下無料
URL:http://archi-depot.com/
表参道ヒルズ内に移転。新星『表参道ROCKET』
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今年3月に『表参道ヒルズ』同潤館3Fにオープンした『表参道ROCKET』は、原宿にあるギャラリー『ROCKET』が移転した、ギャラリー&ポップアップショップスペース。
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原宿時代の『ROCKET』は、「アート」と「食」を結ぶ新感覚スペースとして運営されていましたが、今回生まれ変わった『表参道ROCKET』は「モードの最先端」をテーマに、デザイナーやアーティスト、クリエイター、ファッションの最先端をいくブランドをフィーチャーするポップアップイベントや展覧会を開催しています。
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展示は写真展を始めとした展覧会が、1〜2週間ごとに入れ替えで開催されています。これまでも、モデルの萬波ユカとコラボレートした写真家のミトグラフや、デザイナー・山縣良和の展示などが開催されました。
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日本のファッションの中心地である東京の最先端のモードシーンを感じられるスペースとして、『表参道ROCKET』は、新しく、いつまでもワクワクさせてくれる東京を見せてくれるはずです。
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表参道 ROCKET
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ同潤館3F
営業時間:11:00〜21:00(水曜:11:00〜18:00、日曜:11:00〜20:00)
定休日:木曜日
URL:http://www.rocket-jp.com
代官山にオープン。新たなアートスポット『LOKO GALLERY』
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東京の最新アートスポットとして、2016年7月に『LOKO GALLERY』が代官山にオープン。スタイリッシュな黒の外観の多層式の建物の中には、2フロアの展示空間を持ち、滞在制作も可能なアトリエや、1階にはテラスカフェも併設しています。
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『LOKO GALLERY』の「LOKO」はエスペラント語で「場所」を意味します。このギャラリーは、次世代のアーティストを育て、多くの人に届ける場所として機能してほしいという想いが詰まっているとのこと。こけら落としをつとめた和田昌宏は、可動式のセットとストーリー性のある映像を組み合わせた作品を発表している東京在住のアーティストです。
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『LOKO GALLERY』は、絵画から彫刻、映像からインスタレーションなど、ジャンルや出身地にこだわらない多岐に渡ったものを展示することを目的としています。
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またギャラリー1階のカフェは、待ち合わせ場所や、周囲を回る拠点としてもピッタリな場所。テラスと自然光があふれるその空間は、元々小学校の先生だった方によって運営されており、その名も『私立珈琲小学校』というネーミング。ハンドドリップの珈琲を提供しながら、ワークショップなども行われています。
代官山駅から徒歩6分の場所に位置している『LOKO GALLERY』。アートと珈琲ファンに愛される新たなスポットとなるでしょう。
「デザイン」と「街」を結ぶ、東京の新たな顔『DESIGN小石川』
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「デザイン」と「街」を結ぶスペースとして、『DESIGN小石川』は2016年7月文京区小石川にオープン。『小石川後楽園』や『東京ドーム』から徒歩圏内にある『DESIGN小石川』は、昔ながらの商店街や小さな印刷工場が混在している場所にあり、周辺エリアの文化の活性化にも一役買っています。
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ビル内を最小限の加工で作られた空間である『DESIGN小石川』にはギャラリーの他にも現在、家具・生活用品店『TAIYOU no SHITA』、着生蘭の専門店 『B.U.D』、そして厳選された食材を扱う『Plain Company』が併設。ギャラリーでは、デザイン関連のイベントや、地元の人による週末市場などが行われています。
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ギャラリーの第一弾は、家具や製品デザインの専門とする小石川の建築家である芦沢啓治の作品展示。8月25日より9月25日まで、香港を拠点とするグラフィックデザイナー兼芸術家のCalvin Hoの展示が開催されます。
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まだまだ生まれてから日は浅い『DESIGN小石川』は、今後「東京の新たな顔」として小石川エリアを盛り上げて行くでしょう。
西浅草の静かな住宅街に潜む、気鋭ギャラリースペース『ASAKUSA』
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Photo by Ippei Shinzawa
西浅草の田原町駅から数百メートル、静かな住宅地を曲がるところにある、現代アートを取り扱う古民家を改装したギャラリースペースが『ASAKUSA』。
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Photo by Ippei Shinzawa
『ASAKUSA』は、築50年の古民家を、建築家・松本光索と、現代アートギャラリー『SCAI THE BATHHOUSE』のキュレーター・大坂紘一郎の2人が現場に住み込み、自らの手で設計・改装して作られました。
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Photo by Nobutada Omote
展示は、ドキュメンタリー映画の先駆者である厚木たか、メキシコ生まれのインスタレーション作家Héctor Zamora、ロンドンを拠点とするパフォーマーのMikhail Karikisの映像グループ展をはじめ、社会への問題提起を投げかけるアート作品の展示が多く行われています。
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Photo by Ippei Shinzawa
『ASAKUSA』では、日本人をはじめ世界中のアーティストによる作品が展示されていて、その多くは世界のアートシーンを牽引する一線で活躍している人達ばかり。そんな西浅草の曲がり角にひっそりとある『ASAKUSA』は、東東京エリアの有意義な週末を提供してくれるでしょう。
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ASAKUSA
住所:東京都台東区西浅草1-6-16
開館時間:木 19:00〜22:00、土日 12:00〜19:00
閉館日:月〜水、金、展示替え期間
URL:http://www.asakusa-o.com/
- プロフィール
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- ベン・デイビス
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オーストラリア出身の編集者。2010年より東京を拠点に活動。ローカルな視点から都市を紹介するオンラインマガジン「The Thousands」東京版の編集者としての経験をした後、2015年にCINRAに入社。ANAの訪日外国人向けサイト「Is Japan Cool?」にコラムを寄せるなど、地域の魅力を伝えている。
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