2015年4月、シンガポールのサブカルチャーやインディーズシーンを長年サポートしているアートプラットフォーム『The Substation』で、シンガポール建国50周年を記念した、とある展示会が開催された。デザイン集団『fFurious』が主催した、シンガポールの過去50年の音楽アーカイブ集の展示会「So Happy: 50 Years of Singapore Rock」だ。
音楽活動するにも色々と規制があるこの小さな国でも、こんなにも多くの音楽に情熱を注ぐ若者たちが現在のシンガポールの音楽シーンを面白くしているんだな、と改めて実感した。多人種国家、南国の気候、都市国家というユニークな文化を持ったシンガポールから生まれた個性溢れる音楽がココにある。
「どんなアーティストがいるの?」という方のために、現在のシンガポールのインディーズシーンで活躍する3つのアーティストをご紹介!
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
シンガポールのインディーズ音楽が面白い!
The Observatory
シンガポールのインディーズシーンを代表する轟音モンスターバンド、The Observatory。2001年結成以降、メンバー交代を繰り返し、現在は4人、Lelie Low (vocal, guitar)、 Vivian Wang (synth bass)、Cheryl Ong (drums)、Yuen Chee Wai (synth, electronics)。アルバム毎に音楽スタイルも変容しているが、そこが彼らの魅力である。シンガポールという国が常に発展しているように、彼らの音楽も常に進化と深化を遂げている。
レスリーの深淵な声、宇宙観を奏でるギター。それに絡まる、3人の作り出す鼓動がたまらない。東南アジアの伝統音楽にもインスピレーションを受けている彼らの音楽は、湿度の多い南国の空気感に合う。新たにCherylとChee Waiが加わった事によって、音楽に一層重みと深みが増し、これからの「展望台」からどんな景色が見えてくるかとても楽しみである。
2015年7月17日には待望の新作”Continuum”が発売。新作はバリのガムランに影響を受けた意欲的な作品らしい。リリース記念ライブが7月23日と24日に、『The Substation』で行われるって。詳細はウェブサイトで後日発表されるそうなので、チェックしてみよう!
Hanging Up The Moon
Hanging Up The MoonはSean Lam率いるソロ・プロジェクトである。インタラクティブ・デザイナーとしても活躍している彼が、暇な時間を見つけてコツコツ貯めた楽曲集がきっかけでデビューになった。彼の作り出す、詩情豊かなアコースティックギターのメロディーと、繊細な歌声が見事に重なって、彼の音楽を聴く度に優しい気持ちにしてくれる。
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