今、韓国の若者の間でホットスポットとなっているエリアが、聖水洞（ソンスドン）。旅行者にとってはあまり聞き馴染みのない名前かもしれませんが、聖水洞は、もともと靴工場や小さな町工場が立ち並ぶエリアでした。しかし近年、若手アーティストやデザイナーが古い建物をリノベーションして独特なカフェやレストランが登場し、今ではソウルのブルックリンとまで呼ばれています。そんな話題のエリア、聖水洞の紹介です。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
おばあちゃんのレシピ / 할머니의 레시피
『大林倉庫』や『Cafe ONION』のある聖水駅の隣、トゥクソム駅から少し歩くと雑多な街並の中に突然、まるでおばあちゃん宅に遊びに来たかのような庭園と趣のある平屋建ての住宅が現れます。
ここが聖水で韓国人が普段味わっているような家庭料理を楽しめるお店『おばあちゃんのレシピ（할머니의 레시피）』です。
お店の名前も可愛らしい『おばあちゃんのレシピ』は、実際に老夫婦が住んでいた家を改装したお店だそう。中に入ると、人の家に遊びに来たかのような暖かい雰囲気に包まれます。シンプルで整頓された清潔なインテリアも心地良く、静かで穏やかな気持ちになります。
そして、『おばあちゃんのレシピ』は、実際にこのお店のオーナーのおばあちゃんからお母さんへ、そしてお母さんから自分へ伝授されたレシピを元に、普段家で食べている味そのままの料理を再現しているのだとか。ソウルで久しぶりに家庭の味が恋しくなった若者にも人気です。
おばあちゃんのレシピを元に、「素朴ながらも清潔に」をモットーにして、オーナーが新鮮な材料から一つひとつ丁寧に作る健康的な食卓が提供されています。毎日注文可能なメニューと時期によって異なる旬のメニューがあり、ランチ特選メニューは曜日ごとに異なります。
写真にある、カルビの端の骨をじっくり煮込んだ濃いスープにワラビ、里芋の幹と牛肉を入れて煮出した「スンピョグッ定食」は、このお店で一番人気のあるメニュー。お盆で運ばれてくる定食はどれも見た目も美しく、メイン料理だけでなく多彩なおかずも彩鮮やか。
こちらは餃子と牛の骨スープの「サゴルマンドゥグッ定食」。サゴルとは牛の足の骨のことで、牛の骨からとったスープはさっぱりとしていながら深い味わい。大きくて丸い形の餃子も韓国ならではのもので、中にも具がギッシリ詰まっています。
他にも味付けした牛肉の首肉を自作して調理した「タンミョンプルコギ定食」やカニ一匹が丸々入った「コッケデンチャングッ定食」や「コチュジャンプルコギ定食」など、素朴で健康的な味付けのメニューが多く、韓国料理の辛くて刺激の強い料理が苦手な人も安心して食べられます。
一人で入りにくい飲食店も多い中、おばあちゃんのレシピはおばあちゃんの家に帰ってきたような感覚で気軽に立ち寄ることができるのも、ポイントのひとつ。韓国で家庭的な味を食べたくなったら、是非ここへ訪れてみてください。
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おばあちゃんのレシピ（할머니의 레시피）
新住所：ソウル特別市 城東区ソウルの森6キル15-1
営業時間：月－土 11:30～22:00（毎月第一、第二、第三火曜日休業）
電話番号：02-467-5101
最寄り駅：聖水駅
聖水洞を散歩する
おばあちゃんのレシピでお腹を満たしたら、周辺を少し歩いてみてはいかがでしょう。この近くには『ミルド（밀도）』という常に行列のできるベーカリーや昔ながらの韓国風洋食を食べられる『ユンギョン洋食堂（윤경양식당）』といった人気店が多く立ち並び、コンテナ内に様々なお店を見ることができる『アンダースタンドアベニュー（언더스탠드에비뉴）』もあります。
『アンダースタンドアベニュー』を超えると『ソウルの森公園（서울숲공원）』が現れます。ソウルに流れる河川である漢江（ハンガン）沿いに位置するソウルの森公園は広大で、犬の散歩をする人やジョギングを楽しむ人が多く訪れる場所。
古いものや古い建物、昔からの教えを大切にしながらも、現代にリノベーションされているエリア、聖水洞。この街が歩んできた歴史を感じながら食事を楽しんだ後は、公園で散歩して、優雅な旅の1日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
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