「近郊型ゆるフェス」と銘打たれた野外イベント『SLOW DAYS』が、所沢航空記念公園野外ステージを舞台に、4月16日と17日の2日間に渡って開催される。「気持ちよい空間で大好きな音楽をのんびりと楽しむだけのイベントです」とオフィシャルサイトに書かれているように、厳選された4バンドがたっぷりと演奏を聴かせる1日は、春風と共にゆったりとした贅沢な時間をオーディエンスに届けてくれることだろう。
しかし、出演者をよくよく見れば、音楽性は様々ながら、それぞれがインディペンデントな志向性を持つ、一癖もふた癖もあるバンドばかり。中でも、両日のトリを務めることが発表されているシャムキャッツの夏目知幸とYogee New Wavesの角舘健悟は、それぞれのスタンスを保ちながら、「インディーズのバンドがどう活動を続けていくのか?」に誰よりも心を砕いている二人なのである。
2015年を振り返れば、Yogee New Wavesのほか、『SLOW DAYS』にも出演するnever young beachなどが「シティポップ」というキーワードと共に注目を集め、フェスやメディアなどの表立った舞台に何度となく登場し、インディーズシーンの広がりが感じられた1年だった。その状況は、今も加速していると言えるが、その一方では、数年の活動を経て、歩みを止めたバンドも少なくなかったという事実を忘れてはならない。夏目は今回の取材で「状況はそんなに甘くない」とはっきりと口にしてもいる。では、実際に夏目と角舘は今のインディーズの状況をどのように見つめ、その中で自分たちはどこを目指そうとしているのだろうか? 生々しい言葉の数々から、彼らの生き様を感じてほしい。
音楽がないがしろにされているのは、マジ見てられない。(角舘)
―『SLOW DAYS』は「近郊型ゆるフェス」と銘打たれていますが、イベントに対してどんな印象を持っていますか?
夏目:自分たちでは絶対にやらないようなイベントだと思うから、誘ってもらってよかったなって。出演するバンドの客層ってわりと近い気がするんですけど、シャムキャッツは「まとまり」よりも「混乱」を求めていくタイプなんですよ。だから自分たちのイベントだと、シンプルでわかりやすいテーマを見せていくというより、お客さんとか世の中が複雑になることを望んでるんですよね、たぶん。
―つまり、『EASY』(シャムキャッツ主催のイベント)は、お客さんが重ならないようなバンドを組み合わせているイベントだと。
夏目:銀杏BOYZとAPHEX TWINのどっちも好きだというのは、リスナーとして普通じゃないですか? でもイベントだと、それくらい音楽性がかけ離れてるバンドが一緒になるのはなかなか成し得ないから、そういうことが『EASY』でできないかなって。俺がそういう聴き方をする人間なので、それがイベントとして目に見えるかたちでできたらいいなと思っています。
角舘:哲学さえ合えば、ジャンルは違えど、一緒にできるんだろうなって思いますよね。今回の出演者だと、たぶんROTH BART BARONは、音楽性はそんなに合わないかもしれなくても、表情とか、面とか、細かいことを言うとTwitterのアイコンとか、そういうものから感じ取れる彼らの匂いは、「俺のお気に入りの喫茶店連れていけるわ」って感じがする。
―夏目くんが言った「お客さんとか世の中が複雑になることを望んでる」っていうのをもう少し説明してもらえますか?
夏目:僕はシンプルなことが怖いタイプなんですよ。スローガン的なものを投げられると、それを疑ってしまうタイプだから、わからないものの方がいいんですよね。
―みんなが一斉に同じ方向を向くことに恐怖心がある?
夏目:その素晴らしさもわかるし、音楽ってそういうものを求めていくところももちろんあるから、『EASY』って名前にしてるんです。でも、「わからない」という方も求めていきたいっていうか。今って昔に比べて、いろんな価値観とか興味あるものにアクセスできる方法はどんどん増えてるじゃないですか? そういうのが増えれば増えるほど、答えがシンプルになることが、僕はちょっと怖いなって気がしているんですよね。
―その『EASY』の持つアンビバレンツな感じっていうのは、『SLOW DAYS』にもある気がします。「近郊型ゆるフェス」と銘打たれてるけど、実は出演者は全然ゆるくなくて、インディペンデントな志向性を持っている人が多いと思うから、そこは面白いなって。
夏目:うん、アクが強い人は多いと思う(笑)。宮崎駿的な感じというか、入口はすごく低いんだけど、出口はものすごい高くて広い感じ。そうなっていたらいいですよね。
―角舘くんはYogee New Waves(以下、ヨギー)で大きなイベントをやるならどんなのがいいかって考えたりしますか?
角舘:そうだなあ……まあ、若さの表れだと思って聞いてほしいんですけど、音楽って最高だし、夢見せてくれるし、ライブを観たら明日の自分が変わってたりするレベルの衝撃を与えてくれる何かだと思うんですよ。だから、それがないがしろにされているのはマジ見てられなくて。自分の周りの超かっこいいやつらが今の音楽市場に乗っていないのは、すごくむしゃくしゃする。なので、俺は「ショーケース」みたいなことをやりたいんです。事務所とかレコード会社に対してじゃなくて、例えばシャネルとか、時代に対して敏感な企業を呼んで、1バンド40分とかでライブをする。そうすると、絶対Suchmosにいっぱい仕事がいくけど……。
夏目:もういってるもんね(笑)。
角舘:でも、例えばHomecomingsにも絶対仕事はいくと思うんですよ。みんな引っかかる部分は何かしら持ってると思うから、それに心動いてくれた人が手を挙げてくれるような制度を作って、次につなげていきたい。みんなの努力が無駄になるのは絶対嫌なんで、そんなことを考えたりはしてますね。
―ショーケースとかレコード会社のコンベンションとかって言うと肩苦しさもあるけど、ちゃんといい音楽をやってる人に、ちゃんとお金が回ってくるようにしたいってことですよね。確かに、企業のトップや起業に成功してる人って、アート全般に対して造詣が深かったりもするし、面白いアイデアだと思います。
角舘:「自分のことだけ考えてろよ」って言われることもあるんですけど、正直ヨギーが潰れてでも、「誰かが上に上がったらそれでよくね?」とすら思っているくらい、他人事じゃないっていうか。
夏目:僕も同じようなことは常々思ってるんですよ、ホントに。でもね……何から話しましょうかね?
すべてをまるっと変えていかないとまずいなって僕は思ってます。(夏目)
―今ってヨギーだったりSuchmosだったりnever young beach(以下、ネバヤン)はすごく勢いがあって、インディーズにかつて以上の広がりが生まれているようにも見えます。それはシャムキャッツの世代が耕してきた土壌があってのことでもあると思いますが、実際夏目くんにはどう見えているのでしょうか?
夏目:耕したかどうかはどうでもよくて、でもいい状況になってきてるとは思うんです。ただ、ちょっと辛辣なことを言うと、このままだとダメだなって感じはしていて。僕らは、続いてきたバンドより潰れていったバンドをたくさん見てますから、そうならないように知恵を絞って手を打たないと、同じ繰り返しになるだろうなと思ってます。それはバンドだけの問題じゃなくて、スタッフも含めて、勉強して、ケアをして、戦略を練ってやっていかないと、「これは素晴らしいのになんで広がらないんだろう」って、ただ文句を言ってるだけの状況に陥ってしまう。状況はそんなに甘くないんですよ。
―若い世代が活躍している一方では、昆虫キッズだったり、森は生きているだったり、吉田ヨウヘイgroupだったりは歩みを止めている。もちろん、バンドの事情はそれぞれだから、一括りにして語ることはできないけど、そういうことが繰り返される危険性はありますよね。
夏目:ただね、これってホントはバンドが考えることではないと思うんですよ。こんなこと考えている暇あったら曲書きたいんで、僕は「もうそこは俺の仕事じゃないし」って放棄したいんですけどね。ここにそれぞれのマネージャーがいるからこんなこと言っちゃいけないんだけど(笑)、この界隈でさっき言ったような仕事ができている唯一のスタッフは角張さん(カクバリズム代表)だけじゃないかな? ……僕の知り得る限りですけど。ああやって会社を持って、資金もちゃんと集めて、ちゃんとコントロールしてバンドを売っていく。ホントは現場レベルからそういう人を育てないといけないと思うんですけど、その「育てる」という考え方自体、カルチャー全体にないんですよね。「現場で頑張るしかない」ってムードがありすぎるせいで、潰れていっちゃうんですよ。そういうすべてをまるっと変えていかないとまずいなって僕は思ってます。で、それは俺が話すべきことじゃないはずなんです。
―急に大きな名前を出しちゃうけど、今夏目くんが話してくれたようなことを、実は僕がつい最近取材したUNDERWORLDのカール・ハイドも言ってて。カールは「アーティストは子供のままであることを許されるべきで、アーティストをマネジメントする側の仕事というのは、そういう子供たちを保護することであり、かつ、彼らが子供らしくいられる環境を促進して、子供たちが世界に向けて何かを発信できるようにしてあげることだ」という話をしてました。
夏目:うん、俺もアーティストは子供であるべきだと思う。
―でも、角舘くんがこないだライブを観たと言っていたKen Yokoyamaとかは、自分がアーティストでありながら、マネジメントにも長けている人で、角舘くんはそういう立ち位置への憧れがあるのかなって。
角舘:この前Ken Yokoyamaの武道館ライブを観てきて、今健さんの本を読んでるから、特にそういうモードだっていうのはあるんですけど……俺は昔からアダルトチルドレンみたいなところがあるんですよね。親が酔っ払って帰ってきたのを叱る子供みたいな。そういう子供だったから、何かを背負いたがっちゃう。それが仇になる瞬間もあるんだろうけど、でもわりとその人生を気に入ってるんです。どれだけ自分が損をしても、何かがプラスになればいいって思ってるから。
夏目:俺もそれをやってきたんだよね、ずっと。でもね、やめた。
角舘:いつぐらいに?
夏目:去年くらい。これはすごくリアルな話なんだけど、クアトロとかリキッドでワンマンがやれるくらいのレベルに、何とかバンドを持っていったわけじゃない? それをキープないし、それ以上にしようとしたときに、俺の場合、両立が無理だって思ったんだよね。キャパが広くなればなるほど仕事も増えるし、そうなると曲を書く時間がなくなるから、「これ、無理なんだ」と思って、「一旦やめて、子供になってみよう」というのが今なんです。でも、そうしたら面白いもんで、誰かが大人をやらざるを得なくなる。
いつからかバンドのボーカルが「武道館に立ちたいです」って言わなきゃいけないムードになっちゃったんだよね。でも、別に言わなくていいんですよ。(夏目)
角舘:俺が最近思うのは、俺らとシャムキャッツの似てるとこって、ジャンルを固定しないとこじゃない? 好きなものがたくさんあって、あっち行ったりこっち行ったりしちゃう。でも、歌詞だったりメロだったりには誰にも真似できない芯があって、そこがいいんだっていう。でも、ホントに人生をバンドに賭けるんだったら、ジャンルを統一すべきなのかなって最近悩んでいるんですよね。ひとつのプロフェッショナルにならないと、飛び抜けられないというか。
夏目:うん、それはあるんじゃないですかね。
角舘:でも、自分の好きな音楽やる方が楽しいじゃん?
夏目:時間がかかってもいいなら、グチャグチャでもいいんじゃない? ゆっくり伝えていくしかないですよね。「カレーもラーメンもステーキもピザもやってます」というお店は、お客さん来づらいですからね。
―先日のCINRAの曽我部恵一さんとの対談で、夏目くんは「長期戦だと思ってる」って言ってましたよね。そのあたり、角舘くんはどう考えていますか?
角舘:うーん……質問の答えになってないかもしれないけど、10年以内には武道館に立ちてえんだよなあ……武道館に立つためにはどうしたらいいかっていうのはすごく考えてます。
―今ってよくも悪くもサイクルが速いから、「10年以内」っていうと長期戦なイメージを受けます。
角舘:ただ武道館に立つだけだったら、言っちゃえばスケジュールを押さえたら立てるわけだけど、熟した武道館をする必要があるというか、チケット即完じゃないと意味がないと思っていて……今Ken Yokoyamaに影響を受けて、ずっと蓄えてきたロック魂みたいなのが根っこから掘り起こされちゃってるから、熱っぽくなってるというのもあるんですけど……。
夏目:わかるよ、その感じは。いつからかバンドのボーカルが「武道館に立ちたいです」って言わなきゃいけないムードになっちゃったんだよね。
角舘:なんで?
夏目:基本的に今は「応援制度」なんだなと俺は感じてる、世の中全体が。「僕は頑張ってます。こういう目標があります」と言って、それに対して応援するっていう。アイドルはそういうことですよね。「そういうことは言っていくべきだ」というムードになってて、「言わないやつは面白くない」みたいな感じすらある。でも、別に言わなくていいんですよ。
角舘:そうなんだ……でも、アーティストが子供であるべきなら、それを言ってもいいんじゃないかなあ? トイザらスで「あのオモチャ欲しい!」って言って、そこにまっすぐ向かってもいいと思う。俺は「武道館」と言うことに対して、どう思われるかなんて気にしたことなかったし……だから、気にしなくていいんじゃない? 俺、夏目くんが「武道館に立ちてえ」ってインタビューで言って、しっかりした眼差しの写真が載って、その2年後とかにホントに武道館出たら、マジでボロボロ泣く。
夏目:その感じもいいっちゃいいんだけど、嫌っちゃ嫌なんだよね。根本的なことを言うと、自分でも矛盾してるのはわかってるんだけど、人に知ってもらいたいし、売れたいし、「武道館に立ちたい」っていうか、「立つぞ」ってもう決めてるんだけど、その一方で、自分が好きなことをやってダメだったらやめるっていうのも決めてるのね。「それでいいじゃん、別に」とも思ってるから……めんどくさいんだよね、俺(笑)。ただ最近ひとつ心に決めたのは、前は「盛り上がらなくてもいいし」みたいな感じでライブをやってることもあったんだけど、今のバンドのモードとしては、ライブが終わったあとに「生きててよかった」って思わせようって気持ちでやってるんだよね。だから、とにかくそれを続けようって、それだけのことなんですよ。
俺たちの世代は、「売れてるものはダサい」という認識がはっきりあったんだと思う。(夏目)
―武道館に対する距離の違いみたいなのって、二人の世代感の差の表れかもしれないですね。
夏目:シャムキャッツはもともとただのリスナーというか、暗い子供たちだったんですよ(笑)。あんまり外に出ないし、古い音楽ばっかり聴いてたから、日本にいいバンドはいないんだって思ってた。ホントは知らなかっただけなんだけどね。だから、ライブハウスも自分がライブするようになるまでほとんど行ったことなくて、あとになって「いいバンドいたんだ、たくさん」って知ったという。
角舘:俺の場合、YONCE(Suchmosのボーカリスト)とか安部ちゃん(never young beachのギターボーカル)は、高校生のときにライブハウスで出会ってるんですよ。
―ヨギーとかネバヤン、Suchmosって、急に出てきたイメージがあるけど、それぞれ高校生の頃から前身のバンドで活動してて、今のバンドになった瞬間に一気に注目を浴びたから、そういうイメージがあるってことですよね。
角舘:俺は中学からずっとバンドをやってて、そのときから「このバンドで売れたい」と思ってたけど全然売れなくて、いろいろ私情もあって解散して、また売れたいと思って新しいバンド組んで、ということを繰り返してきたんです。昔は新宿のFNVという、30~40人しか入らないところでイベントやったりもしてたから、「やっと売れた」くらいに思ってる。
夏目:「俺らはちょうど谷間」って言うと自分が不幸みたいだから、それも違うんだけど……俺らが高校とか大学のときに、信用できるメジャーのバンドがどんどん解散しちゃって、そのあとはすごく売れ線のものばっかりが出てきた時代だったんだよね。だから俺たちの世代は、「売れてるものはダサい」という認識がはっきりあったんだと思う。
―だからこそ、その対抗軸にあったインディーものに惹かれたと。
夏目:それだけじゃダメだと思ったから、変わってきたわけですけどね。ただ、しっかりしたマネジメントがされていて、お金もかけられていて、練習もすごくしていて、歌も上手くて、売れ線の曲で、というものがあったとしたら、すべてその逆をやろうとしてたんですよ、最初の頃は。それしかなかった。
角舘:俺らもいわゆる売れ線は大嫌いで、どうこの売れ線のやつらをひっくり返そうかを考えたときに、ちゃんとしたルーツを引っ張ってきて、それを濃縮したものを出すべきだと思った。そもそも、あんまり世代で括りたくはないんだけど。
夏目:まあね、結局一緒になっていくからね。
角舘:うん。結局続けていると、どこかで「本質はこれだったんだ」って気づくと思うから、そこに行きつくための修行の旅ですよね。
夏目:そう、だからやっぱりやめないのが大事なんですよ、バンドは。それで「混ざっていく」というのが僕は大事かなって思ってます。
結局、人間が一番興味あるのは人間の心情なんですよね。(角舘)
―『SLOW DAYS』もある意味「混ざり合うための場」であり、もちろんそれぞれのバンドの最新モードが観れる機会になるとも思うんですけど、最後にそれぞれのバンドの今の音楽的なモードについて話してもらえますか?
夏目:今考えてるのは、ロックバンドがやる2016年の『FANTASMA』(1997年発売、CORNELIUSの3枚目のアルバム)みたいなのができないかなって。シャムキャッツの音楽に、どうバグを入れていこうかなと思っています。肉体的なバグだと、PAVEMENTみたいな感じになっちゃうと思うんですけど、そうじゃなくて、CORNELIUSとか、例えばBLURみたいに、音楽的な要素のひとつとして、アレンジとして、どうバグを入れようかって考えてる感じですね。すごく美しい絵画に、急にやかんのコラージュが貼ってあるとか、そういうのを音楽でどうやるのかって(笑)。
―面白そう(笑)。
夏目:ここ最近優しい感じの2枚(『AFTER HOURS』(2014年)、『TAKE CARE』(2015年))を作ったから、そもそも今は「ロックをやりたい」という気持ちがまずあって。「じゃあ、ロックって何だろう?」と思って、気になるロックをたくさん聴いたんです。で、最初は「ギターを歪ませることだ」と思って、それも間違いじゃないんですけど、「俺がいいと思うロックって、バグなんだ」って気づいたんですよ。今日本でそこをやってる人はあんまりいないと思うし、「ここはチャンスだ、しめしめ」っていう(笑)。
―ヨギーの音楽的なモードはどうですか?
角舘:正直ヨギーは発展途上というか、まだベビちゃんなんで、このベビちゃんがどういう人間になるのか早く見定めたいんですよね。歌詞とメロディーには自信があるんだけど、ソフトの部分もヨギーでしかないものにしたいってずっと思ってます。色で言うと、青と緑が混ざって、透き通った球になってるイメージ。それが音で出せたら最高だなって。
―歌詞に関してはどうですか?
角舘:いわゆるエスケーピズムの上で、場所を指定して、そこに合うBGMを作るという手法は、近頃のインディーズでだいぶあったと思うし、俺らもやったんだけど、結局、人間が一番興味あるのは人間の心情なんですよね。だから、どんどん自分の本心しか書けなくなっていて、感情のゲージがたまらないと歌詞が出てこないんですよ。
―夏目くんも今はまた歌詞が「自分」に向いてるって言ってましたよね。
夏目:そうです。だから、今言ったこともよくわかる。まあ、僕はちょっと前までの手法と、今の自分の感情を混ぜられるから、すごく面白いです。
角舘:いいなあ、一周したんだ。
夏目:そうかもね。それこそさっきの武道館の話じゃないけど、言ってこなかったことをそろそろ言おうかなっていうか、回りくどい表現じゃなくていいのかなって思ってるんだよね。
角舘:じゃあ、やっぱり「武道館出たい」ってもっとちゃんと言おうよ! 恥ずかしがらずに、それが本心であるなら言うべきだよ!
夏目:今日はもう十分言ったって(笑)。
- イベント情報
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- 『SLOW DAYS』
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2016年4月16日(土)、4月17日(日)OPEN 11:30 / START 12:00 / CLOSE 17:00(予定)
会場:埼玉県 所沢航空記念公園野外ステージ
4月16日出演:
ミツメ
Yogee New Waves
ROTH BART BARON
ドミコ
4月17日出演:
シャムキャッツ
踊ってばかりの国
never young beach
JABBA DA HUTT FOOTBALL CLUB
料金:
2日券 6,000円(ドリンク別)
1日券 前売3,500円 当日4,000円(共にドリンク別)
- プロフィール
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- シャムキャッツ
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4人組のロックバンド、シャムキャッツ。2009年春、1stアルバム『はしけ』をリリース。2011年秋、ミニアルバム『GUM』をリリース。2012年冬、P-VINE RECORDSより2ndアルバム『たからじま』をリリース。収録曲“SUNNY”がテレビ東京系『モヤモヤさまぁ~ず2』のエンディング曲に起用される。2014年3月、アルバム『AFTER HOURS』をリリースし、渋谷CLUB QUATTRO公演を含む全国ツアーを開催し大成功を収める。2015年3月4日に『AFTER HOURS』の「その後」を描いたミニアルバム『TAKE CARE』をリリース。全国9箇所のワンマンツアーを開催。2016年4月より全国10箇所で『EASY TOUR』が開催される。
- Yogee New Waves (よぎー にゅー うぇーぶす)
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2013年6月、角舘健悟(Vo,Gt)と矢澤直紀(Ba)を中心に活動開始。楽曲制作に勤しむ。『SUMMER SONIC』の『でれんのサマソニ2013』の最終選考に選出され、選考ライブがまさかのバンド初ライブとなる。9月には前田哲司(Dr)、松田光弘(Gt)が加入。2014年4月にデビューep『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。その後『FUJI ROCK FES'14』の『Rookie A Go Go』に出演。9月には1stアルバム『PARAISO』をリリースし、年間ベストディスクとして各媒体で多く取り上げられる。2015年5月に松田が脱退し、現在は3人で活動中。2015年12月2日に『SUNSET TOWN e.p.』をリリース。
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