一夫多妻制という前代未聞のコンセプトで、圧倒的なオリジナリティーを生み出し続けている清 竜人25が、結成以来2度目の夏を迎えるにあたり、ニューシングル『アバンチュールしようよ♡』をリリースする。これまでの多幸感を振りまくスタイルから一転、刺激的なテーマで過去最高に夫人たちの「女の顔」を引き出した今作は、安全志向な世の中をものともしない欲望むき出しの表現が痛快だ。
4月に行なわれた中野サンプラザでのワンマンライブも見事ソールドアウトさせ、この夏もフェスやイベントに続々と出演が決定するなど、中毒者が増え続けるパフォーマンスに対しても、「ただ愛を育んでるだけ」と語る彼ら。絶対的センター兼プロデューサーの清 竜人、第1夫人の清 咲乃、第3夫人の清 亜美の三人が、実に自然体でインタビューに応えてくれた。
うちのグループには「切磋琢磨」みたいな言葉がまったくないんですよ。(竜人)
―中野サンプラザでのワンマンライブも無事に終わって、大盛況だったと同時に、清 竜人25はまだ通過点なのかなとも思ったんです。いまの状態をどう考えていますか?
竜人:どうなんでしょうね。最近、清 竜人25に関しては、いろいろな感覚が麻痺していて、ライフワークみたいになっているんですよね。良くも悪くも、そんなに活動のことを深く考えてない。
亜美:空気みたいな存在っていうことだよね? 清 竜人25がなくなったら息詰まっちゃうと思うよ。
竜人:ちょっと、話の腰を折らんといて(苦笑)。
亜美:ごめんごめん、生き急いじゃった。
竜人:「次はこういう曲を出そう」とか、あんまりビジネス的に考えなくなったんですよ。でも、それはいい意味であって。もちろんグループが大きくなって、たくさんの人に受け入れてもらえたらいいなとは思いますけど、ものすごい上昇志向を持ってやっているわけではなくて。それがいいバランスで活動を続けられている理由でもあるかなと。
―逆に言うと、前はもう少し爪あとを残してやろうという気持ちだった?
竜人:自分が始めたプロジェクトだし、自分の作品でもあるので、ファーストアルバムまでは流れを作って、理解や認知をしてもらうことがすごく重要だと考えていました。何かしらの爪あとは残したいなとも思っていましたね。ただ、同じコンセプトのまま2枚目のアルバムをめざすことは、ソロ時代を含めて初めてなので、最近はいい意味でフラットに活動できている気がします。
―そう考えると、アルバム1枚で燃え尽きなくてよかったですね。
亜美:2年目に入ったし、さらに愛されてる感じがしますね(と言いながら満面の笑みで竜人を見つめる)。
咲乃:すごい笑顔(笑)。
―夫人たちは、中野サンプラザを終えて、いかがですか?
亜美:あのライブは節目だったというか、あまりにも大きい存在だったんですよ。清 竜人25に入って1年半くらい経ちましたけど、アイドルとして活動していたんだなっていうのを初めて実感したというか。すごく感慨深い日でした。
咲乃:もちろん大きい舞台でしたけど、私は節目みたいなことは考えてなくて、意外とすんなりここまできた印象があります。でも、(中野で初披露した)デュエットソングはすごくがんばったので楽しかったです。
―中野を終えてみて、自分たちのいい部分や足りない部分を感じることはありました??
亜美・咲乃:なんだろう?
竜人:うちのグループには「切磋琢磨」みたいな言葉がまったくないんですよ。ライブを振り返っても「きゃー!」って楽しむだけで、反省会にならないんですよね。普通のアイドルさんは、リハが終わった後も「本番はこうしたほうがいいな」とかやりますけど、うちはリハが終わったらすぐスイーツに手を出し、「ぎゃはは」と笑っていて。それがいいところだなと思ってるんですけど。
亜美:「素」の多幸感がライブにも直結すると思うんですよ。あんまりストイックにやりすぎると、あの感じは出ないんじゃないかな? と思うんです。
竜人:向上心のなさが向上につながっていくみたいな。俺たち、ただ愛を育んでるだけやもんな。
―反省会みたいなことはしないんですか?
竜人:一切しないですね。
咲乃:面白かった話ならしますけど。
―実は影でこっそり努力してるとかは?
竜人:そういうやつがいたらいいんですけどね。
亜美:いや、そういうのはあえて言わないんですよ。多幸感がいちばんですから、努力は表に出したらダメですよ。
咲乃:それな!
今回のPVは、いやらしいことしてる感がハンパなかった。見られたくない部分を見られているみたいでした。(亜美)
―新曲の“アバンチュールしようよ♡”がリリースされますが、ヒッピー風の世界観で夫婦愛を歌っていた前作の“LOVE&WIFE&PEACE”から180度変わったかのようなテーマですね。「アバンチュール」というのは、火遊び的な意味ですよね?
竜人:単純に、シーズンに合ったサマーチューンにしようと思って、そこから考え始めたんですけど。
亜美:気に入らない。マジで気に入らない。
竜人:さっきまで多幸感がどうのとか言ってたのに、急に怒りだしたな。
亜美:情緒不安定なのかもしれない……。
―でも歌詞を見る限りは、アバンチュールと言っても明確に不倫しているわけではないですよね。
亜美:いや、いちばんタチが悪いですよ。妻がいるのに他に女がいることをちょっと匂わせるみたいな。さっき初めてPVを見たんですけど、性欲の塊みたいだよね?
竜人:もうちょっとさ、ロマンチックに表現できないの?
―ヒドい感想ですね(笑)。
竜人:でも、いままででいちばんセクシーな感じにしたら面白いかなとは思っていたんですよね。PVにも、夫人一人ひとりとキスするのかしないのか? っていうシーンを入れたり。
亜美:あれ、ホント嫌だったなぁ。
竜人:役に入り込まないといいシーンにならないから、ガチンコでやるわけですよ。それは夫人たちも同じだったので、「これ、みんなのガチなキス顔なのかな?」と思いながらやっていましたね。
亜美:撮影が終わった後も、しばらく竜人くんの顔が頭から離れなかったんですよ。目をつぶれば竜人みたいな。
―でも、ライブでも距離が近い場面はたくさんありますよね?
咲乃:ライブはお客さんを意識しているので、全然違うんですよ。PVを撮るときは、カメラのことも意識しないように演技するから、本当に竜人くんと二人きりみたいで。
亜美:PVだと、いやらしいことしてる感がハンパなかった。見られたくない部分を見られているみたいで、いままででいちばん大変でしたね。
竜人:そういえば、可恩(第6夫人)が「パパに見せれなーい」って言ってたね(笑)。
気にしなくていいところで社会的な視線を意識し過ぎてしまうと、表現ががんじがらめになってしまう。(竜人)
―そもそもアバンチュールというテーマ自体、アイドルとしてはタブーじゃないですか。それをやっちゃうところが清 竜人25らしいなと思うんですけど、どこまではOKで、どこからがNGといった線引きは計算していますか?
竜人:もともとは計算していたんですけど、最近あんまり。もちろん考えるべきことは考えてプランニングしていますが、さっきも言ったように、アルバムを1枚出したからこそ、自由にやれる部分がたくさんあるし、そこで変に制限をかけないほうがいいものができるんじゃないかなと。まぁ、別に本当にキスしてるわけじゃないしね。
亜美:精神的にはもうしたけどね。
咲乃:亜美ちゃん、今日攻めてるね。
亜美:なんか、心が乾いてるのかな(笑)。ただ、最初から「一夫多妻制」っていうコンセプトだから、それを楽しんでくれているファンの方が多いんですけど、とはいえいままではもっとファンタジーだったと思うんですよ。今回は、みんなの表情も生々しくて、これまでになく刺激が強いんじゃないかなと……。どう思われるか気になります。
竜人:一夫多妻制を名乗るからには、本来ここまでやるべきな感じもするけどね。
―最近、なにかと「不謹慎」と言われたりする場面も多い中で、清 竜人25の攻めの姿勢は、安全志向な社会に刺激を与えたい気持ちもあるのかなと思ったんです。
竜人:なくはないかもしれないですけど、このグループでは大衆的なエンターテイメントをやりたいので、問題提起をするというよりは、ハッピーな姿を見せていたいですね。まあ、急に亜美からセクシャルハラスメントで訴えられたりしたら考えるけど。
亜美:そしたら一発で終わりだね。
―少し前に、秋元康さんが作詞したHKT48の“アインシュタインよりディアナ・アグロン”の歌詞が女性蔑視だと話題になりましたね。
咲乃:どうしてですか?
―<女の子は可愛くなきゃね 学生時代はおバカでいい>とか<どんなに勉強できても愛されなきゃ意味がない>といった歌詞が問題になって。
亜美:それ言ったら、うちのグループも……。
竜人:<女たるもの♡愛嬌がなきゃほら♡野良犬も抱いてくれないぜ♡>(“Mr.PLAY BOY...♡”の歌詞)だからね。
亜美:改めて聞くと、すごい歌詞(笑)。
竜人:そこはファンタジーかどうかの違いでしょうね。清 竜人25は現実逃避のために聴いている人が多いというか。アニメとかを見ている感覚に近いんじゃないですかね? 本人たちが嫌がっていたり、誰かを傷つけたりすることは良くないですけど、気にしなくていいところで社会的な視線を意識し過ぎてしまうと、表現ががんじがらめになっちゃうし、それで叩かれたら叩かれたでしょうがない。
亜美:ガンガンやってこう!
咲乃:そうだね!
自分から出てくる言葉が制御できなくなってきていて、書いた歌詞を見て我に返るんです。(竜人)
―清 竜人25の歌詞の世界というのは、普段の竜人さんに近いものなのか、それとも竜人さんが心に秘めている願望みたいなものなのか、どちらの要素が強いんですか?
竜人:清 竜人25の仕事は、そこまで普段の自分からギアチェンジをしているつもりもないですし、新しいキャラクターを演じているわけでもなくて。多重人格みたいになってる感覚ですね。
亜美:むしろ歌詞のほうが素なんじゃないの? 普段は言えないことを歌詞にしてるとか。
竜人:“Coupling…♡”(今回のシングルのカップリング曲)の<Chu♡Chu♡Chu♡ もっと…♡>とかね(笑)。たしかに最近、自分から出てくる言葉が制御できなくなってきていて、書いた歌詞を見てハッとするんですよ。“ねえねえ...”(2016年3月に発売されたシングル『“LOVE&WIFE&PEACE♡”』のカップリング曲)の<今夜は お風呂も 一人で 入れるかい?>とかも、自分で歌詞を書いておきながら、見直した瞬間にちょっと我に返りました。
亜美:キテるね!
竜人:ヤバいでしょ? 清 竜人25の活動を2年くらい継続してやってきたので、そういうワードが自然に出てくるようになってるんですよ。もう取り戻せないものがあるなって。
―漫画や小説を書いているイメージに近いのかもしれないですね。清 竜人25という物語の作家というか。
咲乃:美しいですね、その言い方。
亜美:絶対、そんなきれいな話じゃないでしょ。
竜人:でも、それは少なからずあると思いますね。いま、7巻くらいのところを書いている感じかな。あと、歌詞を書くときは、パフォーマンスのときに「どう見えるかな?」という意識はありますね。亜美や咲乃がこう言ったらいいなとか、ライブで正面を向いて言ったらいいだろうなとか。
―確かに歌割りでも、それぞれのキャラに合った内容が増えている気がします。
竜人:ただ、歌割りに関しては、ここをこの子に歌ってほしいなっていうのは、5曲に1曲くらいですけどね。基本的に夫人たちみんなを平等にしたいので、自然と歌の割り振りも決まってくるんですよ。この前は咲乃が最初だったから、今回は亜美にしてとか。
―“Coupling…♡”の<まだ恥ずかしいの…♡>を優華さんが歌っていたのは、キャラを踏まえてのものなのかなと思ったのですが。
亜美:生々しい(笑)。
竜人:そこまで考えてなかったかな。でも、たとえば1番と2番で同じフレーズを別の子が歌うときは、なんとなく声質が近い子に歌わせていますね。1番と2番で印象が変わらないように。
―そうだったんですね!
竜人:咲乃と亜美は同じフレーズを歌うことが多いです。
咲乃:なんとなく気づいてました。
亜美:たしかに、いつも同じところを歌うよね。めっちゃランダムにまわってくるなと思ったりもしてたけど……。
竜人:過去の曲を見ると、ちゃんと平等になってるんだよ。そういうバランスはちょこちょこ考えていますね。
咲乃:意外と考えてるんだね。
別にね、籍を入れるぐらい、どうってことないっしょ! といまは思っています。(亜美)
―先ほど清 竜人25は「愛を育んでるだけ」という話をされていましたけど、実際の世の中では、愛を育み続けることはなかなか難しいと思うんです。愛を育み続けるために気をつけていることはありますか?
竜人:単純に僕が6人に恋し続けているからじゃないですか。
亜美:ほどよく距離を保っているからじゃないですか?
―リアルですね(笑)。清 竜人25は竜人さん主導のプロジェクトではありますけど、ここまで楽しそうに活動できているのは、メンバーそれぞれのやりたいことも実現させられているからじゃないかと。お二人は自分の役割が明確になってきたところはありますか?
咲乃:自分にできることってなんだろう……。でも、改めてそう言われてみて、竜人さんにもメンバーにもすごく感謝はしているなと思いました。
―咲乃さんを見ていると、第1夫人のプライドみたいなものがあるのかなと思うことがあって。第1夫人だからしっかりしなきゃみたいな。
咲乃:うーん、しっかりできないんですよね。できないから、みんなが助けてくれる。だから感謝しているんです。プライドもないわけじゃないですけど、そんな深くは考えてないというか……ただ、いちばん最初に自己紹介するし、見られることが多いので、竜人さんの嫁として、ダサいと思われないようにしようとは思ってます。
亜美:私は歌もダンスも苦手だったんですけど、竜人くんはしゃべることが得意じゃない人だったから、そこは担当できるようになろうと思って、トークをがんばるようにしたんです。最近ではMCを任せてもらえたり、話すお仕事をいただいたりすることも増えてきたので、がんばってきたことが形になりつつあるのは嬉しいです。
―結成からもうすぐ2年ですけど、清 竜人25のその先のステップを考えたりもしますか?
咲乃:まだ目の前のこともちゃんとできてないのに、先のこと考えるのは無理なのかなと思っていて。いまは清 竜人25でもっといこうぜっていう感じです。
亜美:私はそのときの好奇心でしか動けないので、いまは清 竜人25のことだけですね。それ以外は考えてない。
―急に離婚と言われたら……。
咲乃:でも「離婚」で活動が終わるのかもわからないのが、清 竜人25だよね。
亜美:たしかに!
竜人:一夫多妻が合法な国に行って、最終的には全員と籍を入れるって展開もいいよね。
亜美:あー、それ楽しそう!
咲乃:人生かけてるよね。
亜美:別にね、籍ぐらい。
竜人:くれてやるよって?
亜美:どうってことないっしょ! といまは思っています。
- リリース情報
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- 清 竜人25
『アバンチュールしようよ♡』プレミアムBOX限定生産盤(CD+2DVD) -
2016年7月13日(水)発売
価格:5,400円(税込)
TFCC-89584[CD]
1. アバンチュールしようよ♡
2. Coupling♡
3. アバンチュールしようよ♡(Instrument)
4. Coupling♡(Instrument)
[DVD1]
・『アバンチュールしようよ♡』Music Video
・『アバンチュールしようよ♡』Music Videoメイキング映像
[DVD2]
・『清 竜人25 コンサート2016春 @中野サンプラザ公演』
※三方背ボックス仕様
- 清 竜人25
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- 清 竜人25
『アバンチュールしようよ♡』完全限定生産盤(CD+DVD) -
2016年7月13日(水)発売
価格:1,620円(税込)
TFCC-89585[CD]
1. アバンチュールしようよ♡
2. Coupling♡
3. アバンチュールしようよ♡(Instrument)
4. Coupling♡(Instrument)
[DVD]
・『アバンチュールしようよ♡』Music Video
・『アバンチュールしようよ♡』Music Videoメイキング映像
- 清 竜人25
- イベント情報
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- 清 竜人25
『アバンチュール♡ツアー』 -
2016年7月11日(月)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋 ElectricLadyLand2016年7月12日(火)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:大阪府 心斎橋 BIGCAT2016年7月15日(金)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 品川ステラボール
- 清 竜人25
- プロフィール
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- 清 竜人25 (きよしりゅうじんとぅえんてぃふぁいぶ)
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2014年、清 竜人が立ち上げたアイドルユニット。プロデューサー兼メンバーである清 竜人とその妻である清 咲乃、清 桃花、清 亜美、清 美咲、清 可恩、清 優華の女子メンバー6名で構成される。妻達とともに、一緒に歌い踊り、ハーレム状態でパフォーマンスを繰り広げる清 竜人、アイドルの固定概念を覆すまったく新しいエンターテイメントを披露する。
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