2010年6月に『爆弾の作り方』でメジャーデビューしたamazarashiが、初のベストアルバム『メッセージボトル』を発表する。秋田ひろむがセレクトした全26曲を収録し、限定盤には「あまざらし」名義時代にリリースされた幻のミニアルバム『光、再考』を完全収録するなど、これまでの秋田のキャリアを包括する作品だと言えよう。そこで今回は、秋田へのメールインタビューと共に、2010年代を代表するメッセンジャーであるamazarashiの足跡を改めて振り返ってみた。
音楽を通してアイデンティティーを模索してたんだなっていうのが、過去の曲を聴いていて思うことです。
amazarashiがベストアルバム『メッセージボトル』を発表する。秋田ひろむの歌にずっと救われてきたあなたも、まだ彼の歌に触れたことのないあなたも、嵐を越えて流れ着いたこのメッセージボトルを手に取って、SOSであると同時に希望の光でもあるamazarashiの楽曲をぜひ受け止めてみてほしい。
―まず、今回のタイミングでベストアルバムをリリースすることにした意図を教えてください。
秋田:ベストを出そうって、去年から何度か話してたんですけど、ちょうど『世界収束二一一六』(3rdフルアルバム)や『虚無病』(8thミニアルバム)の制作中で、頭のなかにやりたいことがたくさんあったので、それを全部吐き出して一段落ついたらかなと思ってました。ちょっと制作作業を休めるかも、という期待もありましたね。
あと、タイアップ(“ヒーロー”がテレビドラマ『銀と金』の主題歌に起用)やゲームとのコラボレーション(“命にふさわしい”とゲーム『NieR:Automata』)もあって、新しくamazarashiに興味を持ってくれた人も多いと思うので、このタイミングしかないという感じです。
―選曲は、ミニアルバムやフルアルバムの各作品から2曲ずつが基本となっていますが、どのような基準で選ばれたのでしょうか?
秋田:僕らの歴史をたどりつつ、「amazarashiってこんなバンド」というのが分かるような曲目にしたかったです。あとは、普段ライブでやってる曲やこれからもやるであろう曲を選びました。初めてamazarashiを聴くリスナーを、とても意識した選曲になっています。
amazarashi『メッセージボトル』完全生産限定盤ジャケット(Amazonで見る)
―選曲することによって、これまでの活動を振り返ることになったかと思います。amazarashiとして活動してきた期間は、秋田さんの人生にとってどんな期間だったと言えますか?
秋田:人生で一番流れの速い、変化の激しい数年でした。音楽を通してアイデンティティーを模索してたんだなっていうのが、過去の曲を聴いていて思うことです。環境も生活も大きく変わりました。
失うものもない崖っぷちが、今に至るまでのamazarashiの表現の方法論を生んだんだと思います。
―『メッセージボトル』というタイトルの由来は?
秋田:過去を振り返り、そこからまたamazarashiが誰かに届けばいいなと思って、この名前にしました。あと、アマチュア時代にやっていたライブイベントのタイトルが『メッセージボトル』だったんです。青森でずっとライブができてないんですけど、青森のリスナーを忘れたわけではないよ、というメッセージのつもりでもあります。
秋田の出身は青森県で、現在も青森市在住だが、彼はかつて音楽活動のために東京で生活していたことがある。そして、amazarashiの歴史は、このときの「挫折」を抜きには語れない。「希望の光のような歌を、雑誌や新聞のように定期的に発信して行きたい」という想いを名前の由来とし、2007年に結成された前身バンドSTAR ISSUEが、後に「日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝しだが『それでも』というところを歌いたい」との想いから「あまざらし」へと改名しているのも、おそらくは東京での経験が関係しているはずだ。
あまざらし時代に発表した『光、再考』のタイトルトラックで、秋田は<もし生まれ変わったらなんて 二度と言わないで 今君は日陰の中にいるだけ ただそれだけ>と歌う。
―初期のamazarashiの表現の根幹にあったのは、東京での挫折と、そこからの自己肯定だったかと思います。今改めて振り返ると、東京での挫折は秋田さんにとってどんな経験であり、『光、再考』を作っているときは、どんな心境だったのでしょうか?
秋田:過去の挫折を「そんなことあったよね」って笑い飛ばせるようになりたい、というのが原動力でした。『光、再考』も、やむにやまれずできた苦肉の策というか。そういう意味では幸運な挫折だったと思います。制作当時は、もう失うものもない崖っぷちで、それが今に至るまでのamazarashiの表現の方法論を生んだんだと思います。
匿名性でしかできない表現がたくさんあります。
あまざらしからamazarashiに改名し、2010年6月にミニアルバム『爆弾の作り方』でメジャーデビュー。「現代の詩人」と言うべき、秋田の時代を鋭く射抜く言葉、エモーショナルな歌唱、ドラマチックな曲調に加え、アートワークには「amazarashiくん」と呼ばれるてるてる坊主のキャラクターが据えられ、メンバーは匿名性を維持しつつ活動。さらには、3DCGアニメーションによるミュージックビデオなど、メディアミックス的なバンド像を構築していった。
―匿名性を維持した活動を続けてきたわけですが、その利点と難点について、今はどのようにお考えですか?
秋田:利点は表現の幅が広くなることです。ライブ演出やミュージックビデオ、CDジャケットなど、これでしかできない表現がたくさんあります。難点は、あまりありません。初期の頃は「家で曲だけ作って、それで暮らせたら最高だな」と思ってやっていたのですが、今となっては、匿名性は表現の手段でしかないです。
―amazarashiは活動初期からメディアミックスによる総合芸術的な表現を志向し、それが徐々にアニメやゲーム、小説などへと拡張していったように思います(過去記事:メディアアートとしてのamazarashiを探る)。この表現形態の可能性について、これまでの活動を通じてどんなことを感じましたか?
秋田:これらの表現は、確かにいい方向に作用したなと思います。でも、作り手側はここまで予想できたわけではなく、単純に面白そうなものを面白がって作っていた結果が、たまたまこうなったという感じです。作家性とか個性とか、全方位に見てもらおうと思ったら邪魔になるんですけど、amazarashiはamazarashiらしい方向に先鋭化したのがよかったと思います。
amazarashiの作品には、歌詞カードとは別に、詩集や小説が挿入される(『メッセージボトル』完全生産限定盤より)
2011年6月には、渋谷WWWで初ライブ『amazarashi 1st LIVE「この街で生きている」』を開催。バンドとオーディエンスの間に紗幕を下ろし、そこに様々な映像を投影しながら演奏が行われるというスタイルは、現在ではDAOKOをはじめとした他のアーティストのライブ演出としても採用されている。
初ライブ『amazarashi 1st LIVE「この街で生きている」』
生まれ持った欠点とは一生付き合っていかなくてはならないわけで、それなら上手く付き合っていくしかない。
初期のamazarashiの表現は、かつての秋田の言葉を借りれば、「世界への復讐」であった(過去記事:世界への復讐のつもりだった amazarashiインタビュー)。もちろん、その裏側にうごめいていたのは、東京での挫折に伴う恨みつらみだ。しかし、『爆弾の作り方』『ワンルーム叙事詩』『アノミー』という3枚のミニアルバムを経て、2011年11月に発表された1stアルバム『千年幸福論』へと至る流れのなかで、その気持ちは徐々に浄化されていった。
―初期の自己肯定がひとつの帰結を迎えたのが、『千年幸福論』に収録されていた“空っぽの空に潰される”の<恒久的な欠落を 愛してこその幸福だ>というラインだったように思います。この曲に対する想いを改めて聞かせていただけますか?
秋田:挫折からくる劣等感と、自身が生まれ持ってる欠点と、当時はごっちゃにしてたんですけど、挫折からくる劣等感は何かしらの自己実現を果たせば解決できるものでした。でも、生まれ持った欠点とは一生付き合っていかなくてはならないわけで、それなら上手く付き合っていくしかない、という心境で作った曲です。定期的に何をやっても空しい時期がやってくるので、そういうものに打ち勝とうと思って作りました。
初期の活動で自己肯定に一区切りがついたこと、ライブでオーディエンスの存在を確認したことによって、amazarashiの表現は徐々に「内」から「外」へと開かれていった。
―『千年幸福論』のリリース後は、定期的にライブが行われるようになったこともあって、徐々に目線が「内」から「外」へと向かっていったように思います。オーディエンスの存在を意識するようになって、どんな部分が一番変わったとお考えですか?
秋田:プレッシャーも増えたんですけど、その分、作品を自負する気持ちも増えました。『夕日信仰ヒガシズム』(2014年10月)から『世界収束二一一六』(2016年2月)の時期は、「amazarashiはやっぱりいい曲作るよね」っていう信頼を作ろうと意図して頑張ってました。オーディエンスとは、そういう原動力になる繋がりだと思います。
世界的に間違いなく危機だと思っています。もう誰かのために警鐘を鳴らす段階ではない。
2015年2月に発表され、テレビアニメ『東京喰種トーキョーグール√A』のエンディングテーマとなり、生肉を食べ続けるミュージックビデオも衝撃だった1stシングル『季節は次々死んでいく』以降は、外側へと向けられた表現のベクトルがさらに拡張し、外部のクリエイターをどんどん巻き込んで行った(過去記事:amazarashi、生肉を食べ続ける衝撃的映像で表現した命の意味)。
そのひとつの集大成となったのが、CD、小説、ライブをリンクさせ、360°スクリーンを使い、2016年10月に幕張メッセで開催された『amazarashi LIVE 360°「虚無病」』だったと言えよう(ライブレポート:最新技術に頼るだけではない、amazarashiが創造するライブ空間)。
amazarashi『虚無病』(2016年10月発売)ジャケット。作品に付随する小説の一部が、特設サイトにて公開されている(サイトを見る)
ディストピア的な世界を描いた『虚無病』といい、「伝説のトラウマRPG」と呼ばれるゲーム『NieR:Automata』とのコラボレーションプロジェクトである最新シングル『命にふさわしい』といい、近年の作品からは秋田の現代に対する非常にシビアな現状認識が透けて見える。テレビドラマ『銀と金』の主題歌として提供した“ヒーロー”では、<絶体絶命の危機の淵で 起死回生の一撃は きっと怒りか悲しみだ>と歌われる。
―“命にふさわしい”と“ヒーロー”は、どちらも「現代がギリギリの状態である」という前提の歌であるように思います。この危機意識はどこから生まれているものだと言えますか?
秋田:世界的に間違いなく危機だと思っています。もう誰かのために警鐘を鳴らす段階ではなく、自分を守るための生存競争だと思って生きている。これらの曲にも、その意識が表れてると思います。
―結成から現在に至る国内外の社会状況の変化をどのように捉え、それに対して音楽、および芸術ができることは何だとお考えですか?
秋田:社会的な正義より、より原始的な欲求に向かってるのかなと漠然と思います。僕は音楽に救われた人間なので、音楽で人生を変えることはできると思っていますが、社会を変えるにはとてつもなく大きなムーブメントが必要。そういう意味では、僕と遠い話に思えます。社会貢献も含め、それぞれがそれぞれの役割を全うするのがいい。
amazarashiがまったく必要ない人が大半だと思いますが、僕みたいな人間も結構な数いると実感しています。
『メッセージボトル』のリリース日である3月29日には、ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)のトリビュートアルバム『AKG TRIBUTE』も発売され、KANA-BOON、04 Limited Sazabys、じんらと共にamazarashiも参加し、“夏の日、残像”をライブのメンバーによる一発録りに近い形でカバーしている。
アジカンの後藤正文もまた、現代社会をシビアに見つめながら、創作を続ける表現者の一人であり、彼のTwitterアカウントに記されている「どん底から未来を見ている」という一文からは、amazarashiとの確かなリンクが感じられる。もはやアジカンの代名詞となった<起死回生 リライトして>というフレーズもまた、崖っぷちからここまでたどり着いたamazarashiの歩みと通じるものがあると言えるのではないだろうか。
―ベストアルバムの発売日には、アジカンのトリビュートアルバムも発売されますが、秋田さんにとってアジカンはどんな存在で、なぜ“夏の日、残像”を選ばれたのですか?
秋田:アジカンは青春の思い出と一緒にある音楽です。なのでカバーしたい曲がたくさんありました。カラオケに行っていろんな曲を歌って、スタッフにも聴いてもらったところ、僕の声に合っていて、amazarashiらしく表現できるのが“夏の日、残像”だと思ってやらせてもらいました。
―後藤さんのTwitterアカウントのプロフィールには「どん底から未来を見ている」と書かれていて、この一文は『メッセージボトル』というタイトルや、「負を正に浄化する」というamazarashiの表現とリンクしているように思います。それを踏まえて、改めてamazarashiの表現の根幹とは何か、聞かせていただけますか?
秋田:やっぱり、自分のなかにネガティブなものとか、負の感情とかがこびりついている人間なんだと思います。だから、どの曲もスタートが報われない人間目線で、最後は報われたい、みたいな曲を作るんだと思う。世の中には、amazarashiがまったく必要ない人が大半だと思いますが、僕みたいな人間も結構な数いると実感しています。
「amazarashiがまったく必要ない人が大半だと思いますが」という秋田の謙遜を「いやいや」と否定したい気もするが、「大半」とは言わないまでも、確かに、彼の音楽を必要としない人もいるかもしれない。しかし、「僕みたいな人間も結構な数いると実感しています」の「結構」は膨大であり、現実の厳しさが増すと共に、その数は増え続けているはずだ。
そして、amazarashiは自らのメッセージを最新のテクノロジーと組み合わせ、メディアミックスによってエンターテイメントへと昇華し、それによって、負を正へと浄化させる。この非常に現代的な表現は、困難多き時代のなかにあって、「大半」でも「結構」でもなく、今後あらゆる人を魅了する可能性を秘めていると言えよう。
amazarashi『メッセージボトル』通常盤ジャケット(Amazonで見る)
最後に、「このメッセージボトルをどんな人が手にしてほしいですか?」というゲーム的な質問に、秋田はこう答えてくれた。
秋田:貧乏なバンドマンとか、鬱屈してる学生とか、ブラック企業の社員とか。殺したいほど憎い人がいる人も。
いやはや、何ともamazarashiらしい答えではないか。
- リリース情報
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- amazarashi
『メッセージボトル』完全生産限定盤(3CD+DVD) -
2017年3月29日(水)発売
価格:6,264円(税込)
AICL-3302~3306[CD1]
1. 光、再考
2. つじつま合わせに生まれた僕ら
3. 夏を待っていました
4. 無題
5. 奇跡
6. ワンルーム叙事詩
7. さくら
8. この街で生きている
9. 空っぽの空に潰される
10. 美しき思い出
11. ラブソング
12. ナモナキヒト
[CD2]
1. ジュブナイル
2. 性善説
3. 終わりで始まり
4. 冷凍睡眠
5. スターライト
6. ひろ
7. 季節は次々死んでいく
8. スピードと摩擦
9. 多数決
10. ライフイズビューティフル
11. 僕が死のうと思ったのは
12. 命にふさわしい
13. ヒーロー
14. つじつま合わせに生まれた僕等(2017)
[CD3]
あまざらし『光、再考』
1. 光、再考
2. 少年少女
3. 真っ白な世界
4. 隅田川
5. ドブネズミ
6. 未来づくり
[DVD]
『amazarashi BEST ALBUM「メッセージボトル」Special Movies』
1. ポエジー
2. ラブソング
3. カルマ
4. スターライト
5. しらふ
6. 美しき思い出
※布張り本仕様、amazarashi詩全集、小説『メッセージボトル』、イラスト集付き
- amazarashi
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- amazarashi
『メッセージボトル』初回生産限定盤(3CD+DVD) -
2017年3月29日(水)発売
価格:4,104円(税込)
AICL-3295~3299[CD1]
1. 光、再考
2. つじつま合わせに生まれた僕ら
3. 夏を待っていました
4. 無題
5. 奇跡
6. ワンルーム叙事詩
7. さくら
8. この街で生きている
9. 空っぽの空に潰される
10. 美しき思い出
11. ラブソング
12. ナモナキヒト
[CD2]
1. ジュブナイル
2. 性善説
3. 終わりで始まり
4. 冷凍睡眠
5. スターライト
6. ひろ
7. 季節は次々死んでいく
8. スピードと摩擦
9. 多数決
10. ライフイズビューティフル
11. 僕が死のうと思ったのは
12. 命にふさわしい
13. ヒーロー
14. つじつま合わせに生まれた僕等(2017)
[CD3]
あまざらし『光、再考』
1. 光、再考
2. 少年少女
3. 真っ白な世界
4. 隅田川
5. ドブネズミ
6. 未来づくり
[DVD]
『amazarashi BEST ALBUM「メッセージボトル」Special Movies』
1. ポエジー
2. ラブソング
3. カルマ
4. スターライト
5. しらふ
6. 美しき思い出
※三方背ケース、CDサイズ上製本仕様、小説『メッセージボトル』付き
- amazarashi
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- amazarashi
『メッセージボトル』通常盤(2CD) -
2017年3月29日(水)発売
価格:3,024円(税込)
AICL-3300/01[CD1]
1. 光、再考
2. つじつま合わせに生まれた僕ら
3. 夏を待っていました
4. 無題
5. 奇跡
6. ワンルーム叙事詩
7. さくら
8. この街で生きている
9. 空っぽの空に潰される
10. 美しき思い出
11. ラブソング
12. ナモナキヒト
[CD2]
1. ジュブナイル
2. 性善説
3. 終わりで始まり
4. 冷凍睡眠
5. スターライト
6. ひろ
7. 季節は次々死んでいく
8. スピードと摩擦
9. 多数決
10. ライフイズビューティフル
11. 僕が死のうと思ったのは
12. 命にふさわしい
13. ヒーロー
14. つじつま合わせに生まれた僕等(2017)
- amazarashi
- イベント情報
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- 『amazarashi Live Tour 2017「メッセージボトル」』
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2017年3月26日(日)
会場:愛知県 Zepp Nagoya2017年4月2日(日)
会場:東京都 お台場 Zepp Tokyo2017年4月16日(日)
会場:大阪府 Zepp Namba2017年4月21日(金)
会場:福岡県 福岡市民会館2017年5月5日(金・祝)
会場:北海道 Zepp Sapporo2017年5月14日(日)
会場:新潟県 新潟県民会館2017年6月3日(土)
会場:東京都 豊洲 PIT2017年6月17日(土)
会場:宮城県 仙台 PIT料金:各公演 前売5,500円 当日6,500円(共にドリンク別)
※福岡、新潟公演はドリンク代なし
- プロフィール
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- amazarashi (あまざらし)
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青森県在住の秋田ひろむを中心とするバンド。日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝だが「それでも」というところから名づけられたこのバンドは、「アンチニヒリズム」をコンセプトに掲げ、絶望の中から希望を見出す辛辣な詩世界を持ち、前編スクリーンをステージ前に張ったままタイポグラフィーと映像を映し出し行われる独自のライブを展開する。3DCGアニメーションを使ったMVは文化庁メディア芸術祭で優秀賞を受賞するなど国内外で高く評価されている。全く本人の露出なしに口コミで支持層を増やす孤高のアーティスト。また、リリースされるCDには楽曲と同タイトルの詩が付属されている。
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