ストレイテナーが、バンド初となるトリビュートアルバム『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』を10月18日にリリースした。ASIAN KUNG-FU GENERATIONやACIDMANら、インディーズ時代から苦楽をわかち合った盟友をはじめ、彼らがリスペクトしてやまないthe pillowsや、後輩バンドのgo!go!vanillas、My Hair is Badなど、所縁の深いメンツが並んでいる。
今回、ボーカルのホリエアツシにトリビュートアルバムの全曲を、ホリエが普段から使用しているという「audio-technica『SOLID BASS』シリーズ」の新ラインナップとして11月10日に発売された、ワイヤレスヘッドホン「ATH-WS990BT」で聴いてもらった。ホリエいわく「重低音にタイトさがある」「全体の音像の定位感がちゃんと再現されている」というこのヘッドホンで試聴すると、ストレイテナーの楽曲が持つ多層的な魅力と、参加した各バンドの個性が、よりはっきりと浮き彫りになった。
ストレイテナーが11組のバンドに寄せている敬意と感謝の気持ち、そしてホリエが楽曲を書いたときの思い出なども交えて、1曲ごとにたっぷり語ってくれた。
細美くんが、この曲の演奏中に号泣しているのがステージから見えたのをすごく覚えています。
—『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』は、MONOEYESによる“ROCKSTEADY”(2002年)のカバーから、非常に勢いよくスタートしますね。
ホリエ:細美武士くん(MONOEYESのボーカル)とは、かれこれ15年くらいの付き合いですね。the HIATUS(細美がELLEGARDEN活動休止後、2009年にスタートしたバンド)が始まったときに、ちょうどストレイテナーも4人編成になって。厳しい局面をお互い乗り越えてきたんですよね。
細美くんは、ELLEGARDENの時代からこの曲を愛してくれていたので、こうやって歌ってくれているだけでもう感無量。1曲目から感動しまくりです。the HIATUSと2マンツアーをしたときに、2階席のバルコニーで観ていた細美くんが、この曲の演奏中に号泣しているのがステージから見えたのをすごく覚えています。
完成した音源を聴く前から、MONOEYESのメンバーから「原曲を、そのまんまコピーしたよ!」とは聞いていたんです。ギターの音色とかサウンドプロダクションまで、インディーズの頃の音質に寄せてるって。実際に聴いてみたら本当にそうで、ドラムのフィルインもベースフレーズも、ライブでやっていたアレンジの再現なんですよね。かなりマニアックなカバーです(笑)。
ホリエアツシ。「ATH-WS990BT」で試聴(商品詳細を見る)
当時は、洋楽の布教活動をしたいという気持ちもありました。
—2曲目は、go!go!vanillasによる“KILLER TUNE”(2004年)です。
ホリエ:go!go!vanillasは、彼らの“おはようカルチャー”という楽曲でプロデューサーとして関わったことがあるので、どんな性格のバンドかはよくわかっているつもりで。絶対に一筋縄ではいかないアレンジにしてくるだろうなと思っていたんですけど、案の定、コードもリズムも変えて、完全に「go!go!vanillasバージョン」に変えてきましたね。まさにそれを期待していたところもあったので嬉しかったです。
僕にとってgo!go!vanillasは、初めてプロデュースしたバンドという意味でも思い入れが強いバンドなんですよ。「大人としてのアドバイス」などしつつ(笑)、ミュージシャンとしてはお互いにリスペクトし合ういい関係ですね。
ホリエ:この曲を書いた2005年前後は、!!!(チック・チック・チック)やLiarsのようなUSインディーズをよく聴いていて、その影響をもろに受けて書いたオマージュ的な曲です。当時は、洋楽の布教活動みたいなことをしたいという気持ちもあって。「この曲がきっかけで、洋楽を聴くようになった」という邦楽リスナーも多かったみたいですね。
back numberは、全然違うベクトルのバンドだと思っていたのですが、話してみたらすごく共感するところが多くて。
—3曲目は、back numberによる“シーグラス”(2016年)です。back numberが本作に参加したのは、なかなか意外でした。
ホリエ:もともと、メジャーデビュー当初のストレイテナーをよく聴いてくれていたみたいで。意外ですよね(笑)。自分たちと全然違うベクトルのバンドだと思っていたのですが、話してみたらすごく共感するところが多くて。2013年にZepp Tokyoで対バンして初めて一緒に飲んだときからめちゃくちゃ盛り上がったんですよ。back numberから影響を受けるところはたくさんあって、特に(清水)依与吏くんのボーカリストとしての才能には、非常に感銘を受けています。声の出し方もちょっと近いところがありますし。
依与吏くんが、“シーグラス”(2016年4月)を出したときから大絶賛してくれていたんですよ。最初、完コピするつもりだったらしいんですけど、最終的にback numberのテイストに寄せたアレンジになっていて。すごくいいですよね。びっくりしました。なんか、この曲をメインストリームで鳴らすための、アレンジの正解を教えてもらったような気分です(笑)。
ホリエ:実は昨日も依与吏くんと飲んでいたんですけど、今回、初期のback numberを手がけていたエンジニアに久しぶりにミックスダウンを頼んだらしく、その仕上がりがとても気に入ったと言っていて。たしかに、「ATH-WS990BT」で聴いてみると、アコギのきらびやかなアタック感や、右から聴こえるエレキギターの中域のふくよかさがとても気持ちいいですね。
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(ACIDMANとは)集客が20人もなかったライブハウスのイベントなどで、よく顔を合わせていました。
—そして4曲目は、同世代であるACIDMANによる“SIX DAY WONDER”(2007年)です。
ホリエ:ACIDMANとの付き合いは、今回トリビュートに参加してくれたバンドのなかでも一番古いかも。アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)か、彼らかというくらい。どちらも集客が20人もなかったライブハウスのイベントなどで、よく顔を合わせていました。先にACIDMANがデビューして、瞬く間に売れてしまってしばらく会わない期間もあったのですが、ここ10年くらいはまた密な交流が続いています。頼もしい同世代ですね。
ホリエ:ボーカルの大木(伸夫)くんが、ずっと“SIX DAY WONDER”を「いい」と言ってくれていて。ライブで対バンするたびに、「今日やらないの?」って聞かれて、やらないと怒られるんです(笑)。僕らがデビュー10周年だった2013年に、ファン投票でセットリストを組んだライブを武道館でやったんですけど、その30曲のなかに“SIX DAY WONDER”が入っていなくて、観に来てた大木くんが憤慨するという出来事もありました(笑)。そのくらい好きでいてくれている楽曲なんですよね。
それだけに「どうカバーしてくれるのかな?」と期待していたのですが、アレンジもキーも大幅に変えた、完全にACIDMANの世界になっていて。相当力を注いでくれたんだろうなというのが伝わってきて嬉しかったですね。このヘッドホンで聴くと、ボーカルがグッと前に出ている感じとか、全体の音像の定位感がちゃんと再現されているのがわかります。密閉式のヘッドホンだと、音のなかに埋没していくような臨場感を味わえますね。声のニュアンスも非常によく再現されていると思いました。
ガールズバンドにはストレイテナーフォロワーが少なくて……(笑)。
—5曲目は、本作で唯一の女性アーティストとしてmajikoさんが参加し、“冬の太陽”(2014年)をカバーしています。
ホリエ:今回、女性にもストレイテナーの曲を歌ってほしいと思ってたんですけど、同世代の近しい女性アーティストもいなければ、ガールズバンドにはストレイテナーフォロワーが少なくて……(笑)。それで、僕がプロデュースと楽曲提供をしていて、よく知っているmajikoにお願いしました。
彼女はニコニコ動画で、ボカロの曲を「歌ってみた」で注目を浴びた人なんですが、僕はその界隈のことにまったく疎くて、初音ミクがなにかも知らない状態のまま彼女の出演するライブイベントを観に行ったことがあったんですね。そうしたら、他の出演者がいわゆる「宅録出身」で、ステージパフォーマンスとしてはまだまだ未熟ななか、彼女が一人だけ異彩を放っていた。堂々としていて、カリスマ性を感じました。
彼女がアコースティックライブでもカバーしてくれていたこの曲は、僕の好み「どストライク」にアレンジされています。これもback numberと同様、アレンジの正解を教えてもらった気分ですね。majikoは打ち込みもできて、サポートギタリストが、まためちゃくちゃ音響オタクで(笑)、マニアックな自作エフェクターなどを使ってたりして。そんなノイズや電子音などの凝った音作りが、「ATH-WS990BT」で聴くとすごく楽しい。どこにどの音を配置しているのかがクリアに聴こえます。
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ロックシーンって、5歳差くらいで推移してる気がして。
—6曲目は、9mm Parabellum Bulletによる“Melodic Storm”(2006年)です。
ホリエ:9mm Parabellum Bulletがこういうトリビュートをやると、めちゃくちゃに曲をぶっ壊しそうなイメージがあったのですが(笑)、予想に反して真っ直ぐなカバーだったので驚きました。とはいえ、そこはかとなく9mmらしさがちゃんと匂い立ってくるのはさすがとしか言いようがない。ギターのギラギラ感とか、ぶっ壊れるドラムとか、なにかせずにはいられない感じとか(笑)。
9mmとは、彼らがまだデビューする前に対バンしたことがあって。喧嘩しにきたかのような鬼気迫る姿勢を感じたんですけど、話してみたらめちゃくちゃ物腰が柔らかくて。今回のカバーはその柔らかさが出ていますよね(笑)。
ホリエ:彼らとは5歳違うんですけど、ロックシーンって、5歳差くらいで推移してる気がして。9mmの世代には、凛として時雨とかTHE BAWDIES、the telephonesとかがいて、それぞれ全然違う路線で突き詰めている。そこからさらに5歳下がると、WANIMAとか04 Limited Sazabysとか、また9mmの世代とはちょっと違う感じがあって。自分たちでシーンやフェスを作っていこう、みたいな世代になってる気がするんですよね。
“Melodic Storm”はストレイテナーにとって、最もよく知られた代表曲となりました。正直なところ、「やり飽きた」と思っていた時期もあったんですけど、リスナーに後押しされるように、この曲が急に輝き出す瞬間があって。自分の意思とは関係ないところでグッとくるというか……「やり飽きた」と思っても、「聴き飽きた」とは思ってないんだなと。楽曲の持つ力を強く感じるし、ファンに育ててもらった曲だとも思っているので、これからも大切に歌っていきたいです。
僕らは当時、「この曲を引っさげてシーンに殴りこんでやる」くらいの意気込みだったんですけど……。
—7曲目は、SPECIAL OTHERSによる、メジャーデビュー曲“TRAVELING GARGOYLE”(2003年)のカバーで、インストアレンジされています。
ホリエ:SPECIAL OTHERSって、いわゆる「IQ高い系のバンド」と思われがちだけど、実際はそんなことないんですよね。もともとはパンクバンドがやりたくて結成して、そこからBEASTIE BOYSのコピーとかやって、最終的にインストをやるようになったという、わけわからないバンドなんです(笑)。
最初に出会ったのはアジカンのイベント(『NANO-MUGEN FES.』)。そこから仲良くなったのですが、キーボードの芹澤("REMI"優真)くんが“TRAVELING GARGOYLE”を一番好きだと言ってくれて。この曲はメジャーデビューシングルだし、今回のトリビュートがメジャーデビュー15周年を迎えるにあたっての企画だったので、彼らが演奏してくれたのは嬉しいし感慨深いです。SPECIAL OTHERSのカラーになっているというか、海っぽい雰囲気ですよね。海岸を散歩しながら聴きたいアレンジだなって思います。
ちなみに僕らは当時、「この曲を引っさげてシーンに殴りこんでやる」くらいの意気込みだったんですけど……さっぱり売れなかったな(笑)。
人間臭いボーカリストが歌うと、こんなによくなるんだなって。
—8曲目は、THE BACK HORNによる“シンクロ”(2012年)です。
ホリエ:THE BACK HORNは会うたびにいつも、「あの曲がいい」「この曲が好き」って言ってくれるので、今回どの曲を選んできてもおかしくないなと思いながら楽しみに待っていて。最終的に、(山田)将司くん(THE BACK HORNのボーカル)の声がもっとも生きる楽曲ということで、“シンクロ”を選んでくれたみたいです。
将司くんの“シンクロ”は沁みました。この曲のテーマが、僕のなかでは「人間臭い歌にする」ということだったんですけど、それがより強調されてますよね。人間臭いボーカリストが歌うと、こんなによくなるんだなって。
“SIX DAY WONDER”と同様、“シンクロ”もピアノ主体の楽曲で、それをギターでアレンジするとどうなるのかな? という興味もあったのですが、キラキラと澄んだ、非常に味わい深いサウンドに仕上がっていました。それから岡峰(光舟)くんの弾くベース。サウンドもフレーズもとにかくかっこいいんですよ。「ATH-WS990BT」は重低音が特徴だそうですが、その部分でいうと、やっぱりTHE BACK HORNが優勝だな(笑)。低音って、重低音をあまり出しすぎても、電車や飛行機に乗っていると低音ノイズでわからなくなってしまうんですよ。でも、これくらいのタイトさがあると、ちゃんと抜けて聴こえてくれるんですよね。
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My Hair is Badは、この世代のバンドのなかで一番自分に新鮮な感動を与えてくれた存在。
—9曲目は、My Hair is Badによる“REMINDER”(2004年)。本作で唯一、歌詞が書き換えられていますね。
ホリエ:My Hair is Badにとって“REMINDER”は、高校時代の初ライブでコピーした曲らしく。そのときのアレンジのまま、レコーディングしてもらうという手もあったと思うんですが、「歌詞を変えちゃっても面白いんじゃない?」って、僕がリクエストをしたんです。結構悩んだみたいなんですが、いざ完成したものを聴いてみたら素晴らしい出来栄えで。「してやったり感」がハンパないですね、俺の手柄だと思ってます(笑)。
もともとあった世界観を大切にしつつ、そこから展開が広がっていくような歌詞になっているというか。My Hair is Badは日常に近いところを歌ってることが多いけど、もともと“REMINDER”はファンタジックで俯瞰的な歌詞なので、ストレイテナーとMy Hair is Badの中間のような歌詞になったなと思っています。でもやっぱり「彼女」も「バンドやめる」も出てくるんだ、っていう(笑)。
My Hair is Badは、この世代のバンドのなかで一番自分に新鮮な感動を与えてくれた存在。ライブを観ると、ミュージックビデオとかで見ていたイメージと全然違ったんです。そこでしか鳴らせない音だったり、出てこない言葉を大事にしてるなと。ライブって、1本1本、場所も空気もそこにいる人も違うから、同じ曲をやっていても気持ちが全然違ったりするんですけど、そのことをより強く僕に教えてくれたんですよね。
「俺たちがストレイテナーの最も古いファンだ!」というのをアピールしたって言ってました(笑)。
—10曲目は、先ほども古くからの仲間として名が挙がったASIAN KUNG-FU GENERATIONによる“SENSELESS STORY TELLER SONY“(2002年)のカバーです。
ホリエ:アジカンは、ストレイテナーにとってもっとも古い曲をカバーしてくれました。「俺たちがストレイテナーの最も古いファンだ!」というのをアピールしたって言ってました(笑)。実際、インディーズからメジャーデビューをまたいで一緒にツアーを回ったアジカンだからこそ、こうやって変わらず付き合ってこられたのだなと思います。
とにかく昔の楽曲だから、今自分が書くメロディーとも違うし、当時の自分の言葉のセンスにも驚かされますね。「俺、こんなこと歌ってたんだ……」って。それをゴッチ(後藤正文。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル)が「いい歌詞だ」と言ってくれたのは、なんだか不思議なようで、「ゴッチらしいな」とも思う。この曲の中心には「反戦」のメッセージがあったと思うんですが、あえてそこに直接触れず、ほのめかすというか。戦士に対して、「ま、座って話でもしましょうよ」みたいな言い方をしてるんですよね。
今まですっかり忘れていた楽曲だけど、こうやってアジカンが思い出させてくれたから、「久しぶりにライブでもやらなきゃな」と思っているところです(笑)。
さわおさんから、「めちゃくちゃいいできになりそうだからアルバムの最後の曲にしろ」とも言われてました(笑)。
—そして11曲目には、the pillowsによる“Farewell Dear Deadman”(2006年)が収録されています。
ホリエ:僕らは、『SYNCHRONIZED ROCKERS』(2004年)というthe pillowsのトリビュートアルバムに参加し、“RUNNERS HIGH”をカバーさせてもらって。それで僕らを知ったという声を未だに聞くんですよね。とにかく錚々たる参加アーティスト(Mr.Children、BUMP OF CHICKEN、YO-KINGなど)に混じって、完全に「新人枠」で入れてもらったのですが、それが僕らにいろんなきっかけを与えてくれました。
そして今回また、いろいろ与えていただきましたね。そもそも2、3年前に(山中)さわおさん(the pillowsボーカル)から「ストレイテナーって、トリビュート作らないの?」って言われたのが、今回のきっかけなんですよ。それがなかったら、「15周年でトリビュートをやろう」という発想はなかった。そのときから、「やるんだったら俺たちにも声かけろよ」と言われてましたね(笑)。
さわおさんからレコーディングの途中にメールが来て、「めちゃくちゃいいできになりそうだからアルバムの最後の曲にしろ」とも言われてました(笑)。オリジナルよりもアッパーになっていて、最後はシンガロングで終わる展開が、すごくいいなと。このアイデア、もらっちゃおうかなと思っています(笑)。
昔のthe pillowsは、ボーカルを全編ダブルトラックにしていたんですけど、今はセクション毎にシングルとダブルを分けていたりして。この曲も平歌はシングル、サビでダブルというふうになっていて、「ATH-WS990BT」で聴くと、そのレイヤーもよく聴こえて楽しいですね。
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バンドとしてのあり方を模索しているなか、ひとつの指標となり得る楽曲ができたのはすごく心強かったです。
—最後を締めくくるのは、“SAD AND BEAUTIFUL WORLD“(2005年)のセルフカバーです。
ホリエ:“SAD AND BEAUTIFUL WORLD”は、デビュー10周年の武道館ライブのセットリストをファン投票で決めたときに1位だったんですよ。おそらく、あまりライブでやってこなかったのもあって、「ライブで聴きたい」という気持ちの表れでもあったとは思うんですけど。
実験的な部分もありつつストレートな潔さもあり、歌詞、サウンド、アレンジも含めてストレイテナーというバンドを象徴する曲だなって、今になって思いますね。この曲をリリースしたのは2005年。2ndアルバム(『TITLE』)を作りながら、バンドとしてのあり方を模索しているなか、「ストレイテナーって、こうだよね」と思えるような、ひとつの指標となり得る楽曲ができたのはすごく心強かったです。
今回、セルフカバーするにあたってピアノから始まるアレンジにしてみました。すでにライブでも披露しているので、その勢いを大事にしたかったというか、あまり作り込まずにステージの臨場感をそのまま録りたいと思って、ほぼ1テイクで完成させたんです。ミックスダウンでは、ストレイテナーはいつもギターをLとRに完全に振り分けているんですけど、「ATH-WS990BT」で聴くとそれがしっかり再現されていて、演奏している様子が浮かんでくるのが嬉しいですね。
僕、普段使っているイヤホンもaudio-technicaなんです。
—最後に改めて、『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』を、audio-technica「ATH-WS990BT」で聴いてみた感想を教えてください。
ホリエ:実はこのアルバム、ずっとカーステで聴いていたので、ヘッドホンで聴くこと自体が初めてだったんですよ(笑)。まずそれが新鮮だったし、奥行きや広がりをしっかり感じながら聴くことができました。
僕、普段使っているインナーイヤー型イヤホンもaudio-technicaなんです。他のブランドもいろいろ試した結果、それが一番よかったから使っているし、周囲にもおすすめしていたのですが、この「ATH-WS990BT」も、僕が今持っているものと傾向としては同じだと思いました。低音が強調されすぎず、程よくタイトでベースラインがしっかり聴こえてくるのが嬉しいですね。
左から:「ATH-WS660BT」(商品詳細を見る)、「ATH-WS990BT」(商品詳細を見る)
—中域のふくよかさ、高域の立ち上がりはいかがでしょう?
ホリエ:いい感じです。どの帯域も耳に痛いところや耳障りなところがない。たとえば、ハットなどシンバル類も、アタックの立ち上がりがクリアでありつつ、その余韻が柔らかく楽曲を包み込んでいく様子や、リバーブが減衰していく様子なども、他の音に埋もれていない。非常に分離がよくて、定位感などもしっかり再現されています。ここまでよく聴こえると、ミックスの手腕が問われちゃいますね(笑)。
—硬度が異なる2層のクッション材による、独自のイヤパッド構造を採用しているのですが、装着したときの感触はいかがでしたか?
ホリエ:装着した瞬間、ちょうどいいホールド感だなと思いましたね。締め付けもせず、緩くもなく。素材感も心地いいです。
「ATH-WS990BT」(商品詳細を見る)
—ノイズキャンセリング機能(「ATH-WS990BT」のみ)やワイヤレス機能による音質の感覚は、いかがでしょう?
ホリエ:ワイヤレスはこれまで使ったことがなかったのですが、すごいなと思いました。ノイキャンって、ものによっては「ノイキャンの音」が流れてきて不自然さを感じるのですが、それがなかったし、ワイヤレスによる音の劣化も特に気にならないです。僕は非常にアナログな人間なので(笑)、再生機器とのペアリングが難しいんじゃないか? と思って敬遠していたところもあったんですが、今やワンタッチでできるんですね(笑)。
「ATH-WS990BT」(商品詳細を見る)。約30時間の長時間ワイヤレスリスニング(「ATH-WS660BT」は40時間)を実現
—ホリエさんには「ATH-WS660BT」も試聴していただきましたが、こちらの感想はいかがでしょう?
ホリエ:「ATH-WS990BT」と同様に、ちゃんと低音が聴こえてきます。「ATH-WS990BT」に比べると密閉感や臨場感、埋没感は多少落ちますが、この価格帯にしては十分じゃないでしょうか。
「ATH-WS660BT」(商品詳細を見る)
「ATH-WS990BT」(商品詳細を見る)
- 商品情報
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- 『audio-technica SOLID BASS「ATH-WS990BT」』
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2017年11月10日(金)発売予定
価格:オープン価格
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- 『audio-technica SOLID BASS「ATH-WS660BT」』
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2017年11月10日(金)発売予定
価格:オープン価格
- プロジェクト情報
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- 『Wireless Journey Projects』
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「自由で刺激的な暮らしのそばに、オーディオテクニカのワイヤレスヘッドホンを。一人一人のインディペンデントが呼応し、ここで暮らす人は、音楽を愛する人は、いつの間にかつながっていく。自由で縛られない、ワイヤレスな旅をあなたに」というコンセプトのもと始まる『Wireless Journey Projects』は、ワイヤレスヘッドホンを持つ喜びを、ワイヤレスヘッドホンで聴く喜びをもっともっと多くの方に感じていただきたいという想いのもと、発案されました。
この『Wireless Journey Projects』の一環として、11月11日より、都内のカフェを中心に、ワイヤレスヘッドホンでの試聴体験の他、カフェとのオリジナルコラボメニューやフォトスポットなどSNS映えするコンテンツを展開予定です。
『Wireless Journey Projects』
11月11日(土)~11月19日(日)
会場:東京都 J.S.PANCAKE CAFÉ渋谷店
※その他、都内のカフェを中心に展開予定
- リリース情報
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- V.A.
『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』通常盤(CD) -
2017年10月18日(水)発売
価格:3,240円(税込)
TYCT-601091.ROCKSTEADY / MONOEYES
2.KILLER TUNE / go!go!vanillas
3.シーグラス / back number
4.SIX DAY WONDER / ACIDMAN
5.冬の太陽 / majiko
6.Melodic Storm / 9mm Parabellum Bullet
7.TRAVELING GARGOYLE / SPECIAL OTHERS
8.シンクロ / THE BACK HORN
9.REMINDER / My Hair is Bad
10.SENSELESS STORY TELLER SONY / ASIAN KUNG-FU GENERATION
11.Farewell Dear Deadman / the pillows
12.SAD AND BEAUTIFUL WORLD / STRAIGHTENER
- V.A.
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- ストレイテナー×秦 基博
『灯り』(CD) -
2017年11月15日(水)発売
価格:1,080円(税込)
TYCT-300691.灯り / ストレイテナー×秦 基博
2.鱗(うろこ)/ ストレイテナー
3.灯り instrumental / ストレイテナー×秦 基博
4.鱗(うろこ)instrumental / ストレイテナー
- ストレイテナー×秦 基博
- イベント情報
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- 『BROKEN SCENE TOUR 2017 AW』
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2017年11月4日(土)
会場:宮城県 仙台 Rensa
※ワンマンライブ2017年11月14日(火)
会場:東京 赤坂 BLITZ
※ワンマンライブ2017年11月18日(土)
会場:新潟県 LOTS
出演:
ストレイテナー
ねごと2017年11月25日(土)
会場:福岡県 DRUM LOGOS
出演:
ストレイテナー
BIGMAMA2017年11月26日(日)
会場:広島県 CLUB QUATTRO
出演:
ストレイテナー
BIGMAMA2017年12月2日(土)
会場:大阪府 Zepp Osaka Bayside
出演:
ストレイテナー
9mm Parabellum Bullet2017年12月3日(土)
会場:香川県 高松 festhalle
出演:
ストレイテナー
9mm Parabellum Bullet2017年12月12日(火)
会場:東京都 新木場 STUDIO COAST
※ワンマンライブ2017年12月17日(日)
会場:北海道 札幌 ファクトリーホール
出演:
ストレイテナー
ASIAN KUNG-FU GENERATION2017年12月23日(土)
会場:愛知県 名古屋 Zepp Nagoya
出演:
ストレイテナー
ACIDMAN
- プロフィール
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- ストレイテナー
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1998年、ホリエアツシ(Gtr.、Key&Vo.)とナカヤマシンペイ(Dr.)の二人で始動。2003年メジャーデビューとともに日向秀和(Ba.)加入、2008年には大山純(Gtr.)が加わり、鉄壁の4人編成に。過去2度の日本武道館公演や47都道府県ツアー敢行、さらに数々のビッグフェスでトリを務める等、日本屈指のライブバンドとして活躍。2017年10月より、メジャーデビュー15周年、バンド結成20周年というアニバーサリーイヤーに突入。アニバーサリーリリース第一弾として、10月18日にバンド初のトリビュートアルバム『PAUSE ~STRAIGHTENER Tribute Album~』を発売。その勢いは止まることなく、ますます加速している。
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