糸奇はなが、初のフルアルバム『PRAY』を8月7日にリリースした。彼女が初めて作品として世に発表したオリジナル曲“体内時計”やシングル曲“ROLE PLAY”、メジャーデビュー曲となった“環 -cycle-”を含む全12曲が収録される本作のなかで、一味違ったタッチの疾走感と緊迫感を伴った楽曲がある。3曲目に収録される“74”だ。
この“74”は、2015年に発表されて以降、世界で100万本以上の売り上げを記録した大ヒットゲーム『UNDERTALE』の作者として知られるアメリカのゲームクリエイター、トビー・フォックスが作詞作曲、バッキングコーラスを担当し、糸奇はなが日本語詞と編曲を担当した楽曲。詳しくはインタビューに譲るが、『UNDERTALE』をプレイし、強く感銘を受けたという糸奇がトビーに送ったメールから繋がりはじめたという2人にとって、楽曲の共同制作はひとつの念願だったようだ。そこで今回は、来日したトビーと糸奇の特別対談を実施。“74”に結実した、クリエイティビティーが結びつけた両者の関係性、そしてお互いの表現の特質まで、たっぷりと語り合ってもらった。
※本記事は『UNDERTALE』のネタバレを含む内容となっております。あらかじめご了承下さい。
『UNDERTALE』は、本当に、あらゆるところに感動しました。(糸奇)
—今回、糸奇さんのアルバムにトビーさんが作詞作曲された“74”が収録されるということで対談が実現したのですが、両者の交流は、どういった経緯ではじまったのでしょうか?
糸奇:きっかけは、私が『UNDERTALE』をプレイしたことで、感極まって長いメールを送ったんです。そのとき、トビーさんの楽曲を自分でアレンジしたものも一緒に「よかったら聴いてください」と送ったら、トビーさんから「聴いたよ。“ROLE PLAY”もいいね」と、まさかの返事をいただき……私のオリジナル曲まで聴いてくださるなんて、感動しました。
トビー:そのメールには、はなさんのYouTubeチャンネルのリンクも貼ってあったんですよ。だから彼女の曲も聴いてみたら、「すごくいい!」と思って。それで、最初に送った返事に、「いつか君が、僕の曲を歌ってくれたらいいな」って書いたんです。それから数年経って、この“74”が実現した、ということですね。
—ピュアな衝動から生まれた表現者同士の出会い、という感じがしますね。糸奇さんが最初に送ったメールに書かれた『UNDERTALE』に対する想いとは、どのようなものだったのでしょうか?
糸奇:『UNDERTALE』に出会った頃は、私自身、ゲームから遠ざかっていたんですけど、本当に心にグサッと刺さったんですよね。どこか、私が子どもの頃にプレイしていたゲームを思い出させてくれたし……何年かぶりに、ゲームで泣きました。
『UNDERTALE』は、登場人物みんなが生きているように語りかけてくれたし、ゲームの世界がひとつのミュージカルのように思えたし、自分がその世界にいるような気持ちになれたんですよね。繰り返し遊ぶたびに、違う結末が見えるのもすごく面白かったし……本当に、あらゆるところに感動しました。あと実は、『UNDERTALE』が発表された9月15日は私の誕生日で、そこに運命を感じているところもあって。
トビー:当時、はなは英語版をプレイしたんでしょ?
糸奇:うん。
トビー:あの頃はまだ、日本人で『UNDERTALE』をプレイしていた人はあまりいなかったんです。でもあのゲームは、『MOTHER』(1989年発表。糸井重里がゲームデザインを手がけた作品として知られる)のような日本のRPGからたくさんのインスピレーションを得て作ったものだったから、日本の方がプレイして感動してくれて、しかも「自分が子どもの頃やったゲームを思い出した」とまで言ってもらえるなんて、大感激でした。それに、自分とまったく違う言語を話す、まったく違う環境で暮らしている人を感動させることができた、というのもすごく嬉しかったですね。
やってしまわずにはいられない。そうじゃないと落ち着かないんです。(トビー)
—トビーさんは、最初に糸奇さんの作る音楽を聴いたとき、どういった部分を魅力的に感じたのですか?
トビー:僕が「いいな」と思ったのは、やることなすことすべてが「彼女らしい」……つまり、「糸奇はなっぽい(日本語で)」ところですね。糸奇はなの音楽には、エレガントで、アンニュイで、夢見心地なところがある。でも同時に、シリアスな部分も多くて、他のシンガーからはなかなか感じることのできないムードがあるんです。
トビー:それから、はなさんは当然素晴らしいミュージシャンで、音楽活動が彼女のメインなわけだけど、あらゆる面でクリエイティブなんですよね。たとえば、独自のキャラクターを使ってストーリーを作ることもできる。そのキャラクターたちも、クールというよりあたたかい感じのキャラクターで。
糸奇:すごく嬉しいなぁ。「自分らしさ」って、自分では意識しないから。私は、「自分はこういうものだ」とか、「こういうふうに思われたい」とか、そういうことを抜きにして、ただ湧いてきたものを形にしてきたんですよね。
トビー:わかる。デヴィッド・リンチが前に言っていたんですけど、彼がものを作るのは、アイデアが頭のなかに引っかかって、とにかくアウトプットしてしまいたいからなんだって。僕の場合もそんな感じだと思います。やってしまわずにはいられない。そうじゃないと落ち着かないんですよ。
糸奇:そう、私もその「作らずにはいられない」っていう気持ちがすごくわかる。だからこそ、そうやって生まれたものに対して、「糸奇はなっぽい」という言葉をいただけるのはすごく嬉しい。前にトビーさんが、私が日本語で書いた漫画を読んでくれたんですけど、そのときも、「『死ぬ前にアイス食べよう』っていうセリフが、糸奇はなっぽいと思ったよ」と言ってくれたことがあって。
トビー:あったね。
糸奇:あのときも、すごく嬉しかったです。
『UNDERTALE』には、「このまま、自分のままでいいんだ」っていうふうに背中を押してもらえる感覚があった。(糸奇)
—糸奇さんは長文メールを送るくらい『UNDERTALE』に感動されたということですが、ご自身の創作活動において、『UNDERTALE』から影響を受けているところがあるとすれば、それはどんな部分だと思いますか?
糸奇:どこかの部分に影響を受けたというよりは、もっと根本的に、「このまま、自分のままでいいんだ」っていうふうに背中を押してもらえる感覚があったんだと思います。
『UNDERTALE』って、キャラクターがみんな本当にまっすぐなんです。それぞれ欠点があったり、個性が強すぎたりして、「なんだ、こいつ?」って思わせるキャラクターもいて(笑)。でも、それでもみんなが活き活きしていて、誰ひとり欠けてはいけないっていう感じがする。それぞれの登場人物に、どこか役割のようなものを感じるというか。
—今の話は、前回のインタビューで糸奇さんがおっしゃっていた「欠陥」と「物語」の関係に近いかもしれないですね(2017年10月、インタビュー記事)。トビーさんのなかでは、『UNDERTALE』制作のキャラクター造形においてどんなこだわりがありましたか?
トビー:それぞれのキャラクターに違う存在意義があるし、独自のストーリーがあるんです。だから僕がキャラクターを生み出すときには、いつも純粋に「自分がこのキャラクターだったらどうするだろう? 何を感じるだろう?」と考えますね。単純に「俺はヒーローだから、悪いヤツらと戦うぞ!」じゃなくて。
トビー:もちろん、自分自身との関連性を感じられないキャラクターもいるけど、そういうキャラクターと対峙するときは、普段は考えないことを、そのキャラクターに入り込んで考えてみようとします。フェイクのキャラクターじゃなくて、自分自身がそのキャラクターになったつもりで考えるんですよね。そうすると、自分は何をするだろう? 家には何があるだろう? 誰と仲よくなるだろう? 何を話すだろう? 過去には何をやってきただろう?……というふうに、考えるべきことは山ほどあるんです。
—なるほど。
トビー:あともうひとつ、僕の生み出したキャラクターを多くの人が好きになってくれているのなら、その要因になっているのは、きっとキャラクターの「面白さ」じゃないでしょうか。Pixarのキャラクターなんかもそうだと思うけど、悲しくてシリアスだったとしても、どこか面白いでしょ? もし、シリアスだけで面白い要素が何もなかったら現実味がないと思いますし、もちろん、面白いだけでも現実味がない。いろんな要素を組み合わせることで、リアルに感じてもらえるんじゃないかと。
糸奇:私は、最初に『UNDERTALE』をプレイした頃は、トビーさんと友だちになれるなんて思っていなかったけど、『UNDERTALE』のなかでキャラクターのみんなと友だちになったあと、初めてトビーさんと会って話したときに、「あ、今のトビーさん、あのキャラっぽいな」って感じることがあって。トビーさんが、キャラクターのなかにちゃんと息づいているなぁという感じがすごくしたんですよね。『UNDERTALE』は、「ゲーム」という呼び名だけど、「ゲーム」ではないような感じがする。他の呼び方があればなって思います。ひとつの総合芸術の世界というか。
トビー:ありがとう。
自分が創作したキャラクターを表に出そうと思ったのも、『UNDERTALE』にもらった勇気のおかげ。(糸奇)
—糸奇さんから見て、キャラクターの魅力以外に『UNDERTALE』が特別な作品である点って、どういったところなのでしょうか?
糸奇:ゲームって、選択肢が出てきたときに「はい / いいえ」とか「奪う /奪わない」という二者択一を迫られることが多いと思うんです。そこで大抵の人は、1回目は普通に選んで、「次は、別の選択肢を選んでみよう」って思って、もう1回プレイしたりする。でも、『UNDERTALE』には、そういったプレイヤーの好奇心が、ゲームの世界にとってどれだけ残酷なものかっていうことを感じさせる部分もあるんです。
たとえば、間違えて大切なキャラクターを倒してしまって、リセットしてやり直したら、「今、間違えたからリセットしたよね?」と言ってくる人物が出てきてヒヤッとしたり……。そうやって、どこか見透かされているような感覚になるんですよね。
—プレイヤーがゲームを見つめているだけではなくて、ゲームもプレイヤーを見つめている。
糸奇:そこには、人それぞれの「正義」の違いとかも関わってくると思うんです。バトルの場面も、「戦う」以外の選択肢があるところも面白いし、同時に、キャラ全員を倒すことができるっていう選択肢もあって、その選択肢の存在が救いだったりもするし……。「そのままでいいんだよ」ってこともそうだけど、もっと言うと『UNDERTALE』は、いろんなモンスターと人間が共存する優しい世界の可能性に対して、希望を見てもいいんだよって言ってくれたような感覚があったんですよね。
—糸奇さんは『PhantomAria』という空想の世界を舞台にした創作物語をネット上で公開されていますけど、今言ってくださった『UNDERTALE』の世界観に、もしかしたら通じるものがあるのかもしれない、と思いました。
糸奇:自分が創作したキャラクターたちをちゃんと表に出そうと思ったのも、『UNDERTALE』にもらった勇気のおかげだと思います。
『PhantomAria』より(サイトを見る)
「フィーリング」は、音楽の一番重要な部分。(トビー)
—糸奇さんのアルバムに収録されている、2人の共作曲“74”についてもお話を伺いたいのですが、この曲はトビーさんが作詞作曲、糸奇さんが編曲と歌詞の和訳をされたんですよね。最初にトビーさんから送られてきた曲を聴いて、糸奇さんはどのように感じましたか?
糸奇:幻想的だなって思いました。最初は歌だけではじまって、そのあと、タタタタっていう半音の動きから、いきなりオクターブに動いていく……その音の動きに、透明感みたいなものを最初から感じました。オーケストレーションも、すごくトビーさんらしいというか。空虚な、空っぽなお城のなかに、小さな声がパンッと響くような……そういう情景も、音から感じられて。
—「空虚な城に声が響く」というのは、<時だけが過ぎてゆく 孤独と 朽ちた王宮の果てで>という情景からはじまる、“74”の歌詞の世界観そのものですよね。
糸奇:トビーさんの曲は主旋律だけじゃなくて、副旋律も「歌っている」と感じられるところが美しくて。メロディー自体が、その曲の性格や物語を語っているような気がするんですよね。それは、打ち込まれている音でも、ピアノ1本の演奏でも。前に、トビーさんと即興演奏でゲームをしたことがあったんです。「雲の音」とか「太陽がシャンシャンと輝いている音」みたいなお題を出し合って、即興で弾いてもらうっていうゲームなんですけど。
—すごい、音楽家ならではのゲームですね。
糸奇:「砂漠」というお題を出すと、太陽がシャンシャンと輝いていて、他には何もない……そういう雰囲気が、トビーさんが弾くピアノだけでわかる。でも、急に低い音がドンドンと鳴って、「あ、これはたぶん黒い雲がきているな」とか、「雨が降っているな」っていう情景の展開が見えてきて、「今、雨降ったよね?」って訊くと、「そうだよ」って答えが返ってくる、みたいな。そういうことを旋律やリズムで表現できるのが、すごいなって思うんです。
普段から、足音とか、草が揺れる音とか、そういう音を視覚的に強く感じていて、それが湧いて音楽になるのかなって思うんですよね。それで、前に「色は見えますか?」って訊いたことがあったんですけど、「色は見えない」っておっしゃっていました。でも、私は彼の音楽を聴いていて、いろんな色が見えるなと思うんです。
トビー・フォックス『UNDERTALE Soundtrack』を聴く(Apple Musicはこちら)
トビー:なんだか、今日は「褒めるパーティー(日本語で)」みたいだな(笑)。
—ははは(笑)。
糸奇:“74”も、音からストーリーや物語が感じられる曲で、すごいなって思います。
トビー:そうですね……フィーリングを音楽とマッチさせることは、これまですごく練習してきたことで。だから、上手くできるようになったんじゃないかな。「フィーリング」は、音楽の一番重要な部分ですから。音を作るときは、「どうすれば、ああいう感じのフィーリングが生まれるだろう?」といったふうに考えながら作るんです。僕自身、演奏の技術はあまりないほうだけど、少なくとも僕のアイデアは、音楽を通してクリアに聴こえてくれていると思います。
日本では直接ストーリーを語る曲があまりないそうですね。それって本当?(トビー)
—そもそもトビーさんが音楽を作りはじめたのは、ゲーム制作をはじめるより前なんですよね?
トビー:はい、ちょっと話が複雑なんですけどね。プロとして音楽を作りはじめたのは、プロとしてゲームを作るより先でした。でも、「GameMaker」というゲーム制作ツール自体は、10歳の頃から触っていました。当時は単なる趣味でしたけどね。
—ご自身に影響を与えてきた音楽というと、どんな音楽が思い浮かびますか?
トビー:難しい質問だな……本当にたくさんあるんですけど、自分に影響を一番与えてくれたものを挙げろと言われたら、やっぱり『MOTHER』シリーズの音楽ですね。
—『MOTHER』シリーズの音楽を手がけたのは、田中宏和さんと、鈴木慶一さんですね(参考記事:語り継がれる名作『MOTHER』からの25年 鈴木慶一×田中宏和)。
トビー:はい。ちょうど今、自分が心から好きだと思うゲームミュージックの膨大なリストを作っているんですけど。僕、本当にものすごく、ものすごくたくさんのゲーム音楽に影響を受けてきたんです。ほら……(ゲームの名前がズラリと並んだスマホ画面を見せながら)。
—うわ、本当に膨大な数ですね。
トビー:これ全部、僕のお気に入りです。これがファミコンの曲、これがゲームボーイの曲。こっちはスーパーファミコン、こっちはメガドライブ、こっちはプレイステーション、こっちはプレイステーション2……とにかく、僕はいろんなゲーム音楽が好きなんです。
—先ほど糸奇さんがおっしゃっていた「音そのもので情景を描く力」というのは、数多くのゲーム音楽に触れるなかで養われたものなのかもしれないですね。
トビー:僕が聴くのはゲーム音楽ばかりですからね。もちろん、できるだけありとあらゆるものからインスピレーションをもらうように心がけていますけど。音楽は僕にとってすごく大切なものだし、聴いたことのある音楽は、みんな好きです。でも、じっくりと聴くのはゲーム音楽ですね。
—“74”を作る際に、歌詞の面で意識したことはありましたか?
トビー:こうやって歌モノの曲を作るのは初めてだったけど、詩人というよりは、ストーリーの語り手のような感じで書こうと思ったんです。そういえば、前に聞いたんですけど、日本では直接ストーリーを語る曲があまりないそうですね。それって本当?
糸奇:オペラで言うと、「アリア」って、ときが止まっている状態なんですね。「あの人が好き、好き、でもああこの気持ちどうしたらいいの、ああ、でも好き~」という場面があって、それで終わり、みたいな。そういう曲が日本には多いのかなって思います。曲中で物語が動きはじめて、人の気持ちや状況とかがパッと移り変わっていくっていうのは、珍しいような気がします。
トビー:世の中には「Oh, I miss my girlfriend~♪」なんて歌はたくさんあるから、僕はそういうのは書かなくていい(笑)。
糸奇はな“74”を聴く(Apple Musicはこちら)
リスナーには、それぞれ好きなように、作品の秘密について考えてほしい。(糸奇)
—やはりトビーさんも糸奇さんも、物語であれキャラクターであれ、何かを「創造」するという点に、非常に強い力を信じているのかなって思いました。
トビー:もちろんです。クリエイティビティーというのはツールだから、どんなことだってできる。言ってしまえば、クリエイティビティーで人を殺すことだって、できてしまうんです。だからこそ、自分の内側にあるクリエイティビティーをどう使うかは、自分次第なんですよね。もちろん、自分が意図したことだけじゃなくて、受け取った人たちが、それをどう使うかにもよるけど。
糸奇:その感覚には、私も思うところがあります。誰かの言葉で、「矢は放たれるけど、思ったふうに飛んでいくとは限らない」というのがあって。自分が放った矢が、自分が意図していないところにブスッと刺さるかもしれない。そして、その矢を誰かが拾って、別の場所をグサグサと刺しはじめるかもしれない。そうやって自分の言葉や作品が、思わぬところで、思わぬ形で受け取られたりする場合もある。
さっきトビーさんは、「人を殺すこともできる」っておっしゃいましたけど、そういう両面を持っているという意味でも、やっぱりクリエイティビティーは強いものだなって思います。
—だとすると、自身の創造物を受け取る、受け手に対する信頼のようなものも、重要になってくるのかもしれないですね。
糸奇:トビーさんがいつだったか、「シークレットは、シークレットとして残しておきたい」と言っていたことがあって。私も、自分の音楽やキャラクターに秘密を残すようにしているんです。
トビー:自分の作品を受け取った人の反応というのは、コントロールしたくないものですよね。
糸奇:そう。聴いてくれる方には、それぞれ好きなように、作品の秘密について考えてほしいんですよね。
トビー:ねぇ、もし自分がRPGのなかで武器を持つとしたら、何を持つ?
糸奇:う~ん……ちなみに、トビーさんは?
トビー:僕は、武器は持たないよ。
糸奇:えーっ! ズルい(笑)!
トビー:僕はただの犬になる。武器はいらない。もし、敵が大きな剣を持ち出してきたら……攻撃をくらって、一発で死んじゃう(笑)。
—なんだか今の発言に、トビーさんの創造力の大事な部分があるような気もしますね。
糸奇:私は、剣は使いたくないから、魔法を使ってもいい?
トビー:うん。
糸奇:じゃあ、魔術かな。白魔術じゃなくて黒魔術。それで、音を使って攻撃する。悪い音のフルートとかで、敵を狂わせるんです。
—語弊があるかもしれないけど、ちょっと糸奇さんっぽいですよね(笑)。
トビー:念のため断っておきますけど、糸奇さんの音楽はそんなじゃないですからね(笑)。彼女の音楽は素晴らしいし、聴き手にダメージを与えたりはしませんよ(笑)。
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- リリース情報
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- 糸奇はな
『PRAY』初回生産分限定盤(CD) -
2018年8月7日(火)発売
価格:4,180円(税込)
PLCD-1187
※特製スリーブケース、特製立体ペーパーシアター付1. きみでないのなら
2. ROLE PLAY
3. 74
4. Pillowman
5. A love suicide
6. 環 -cycle-
7. 不眠症ロンリーガール
8. 忘却舞踏
9. 四角い世界
10. Wither
11. 体内時計
12. あこかがれ
- 糸奇はな
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- 糸奇はな
『PRAY』通常盤(CD) -
2018年8月7日(火)発売
価格:2,808円(税込)
PLCD-0003
- 糸奇はな
- イベント情報
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- 『PLAY In The FRAME』
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2018年9月10日(月)
会場:東京都 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
開場 18:45 / 開演 19:30
料金:前売り4,000円 / 当日4,500円
- 作品情報
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- 『Undertale』
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2017年8月16日より配信
価格:1,620円(税込)(PS4,PS Vita)、980円(税込)(PC,Mac,Linux)
開発:トビー・フォックス
発売・移植:ハチノヨン
- プロフィール
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- 糸奇はな (いとき はな)
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英仏の歌曲を吸収したボーカルパフォーマンスと、儚い内面性を表現する歌詞世界、クラシカルな要素が強くありながらも打ち込みを駆使した現代的かつエッジーなサウンドメイクで独自の幻想的な音楽を提示するアーティスト。小学生の頃に観た『オペラ座の怪人』に衝撃を受け、憧れ、声楽を学び始めた後、オリジナル曲の制作を開始。2016年8月10日には初のフィジカル作品となる『体内時計』手づくり版を110枚限定リリースし即完売。この作品は1枚1枚手刷りした版画でCDを包みナンバリングをするという凝りに凝った作品。これが音楽関係者の間で話題となり、11月にはタワーレコード限定の全国流通版として『体内時計』レプリカ版がリリースされ話題となった。歌唱、作詞、作曲、アレンジ、打ち込み、楽器演奏、といった音楽にまつわる全てのことをひとりでこなし、それだけでなくイラスト、動画、漫画、版画、刺繍、ゲーム作りからモールス信号まで、様々なやり方で独自の世界を表現するマルチアーティスト。
- プロフィール
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- トビー・フォックス
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アメリカ合衆国の作曲家、ビデオゲーム開発者。Webコミック『Homestuck』への音楽提供、2015年発表のコンピュータゲーム『UNDERTALE』の開発で知られる。
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