インタビュー・テキスト:南波一海 撮影:菱沼勇夫
ヒラノ:自信がなくなってしまったとき、ギュウゾウさんならどうしますか?
ギュウゾウ:自分に自信ないもん。ただ、手足が長くてスタイルがよくて、顔もよくて。それだけしかないもんね。
ヒラノ:うふふ。
ギュウゾウ:若いうちは世間知らないし、自分がどのぐらい大きな海の中を泳いでるかってわからないから、オレものすごい自信満々で、すごい生意気だったんだと思うんだ。あっちこっちで揉めるの大好きだったし。だけど気付いたらね、「うわ、オレ才能ねー! やべー!」って感じ。自信なくなったとき……オレが聞きたいな。プーちゃんとかに聞いたら?
―メンバー間でそういう話ってする?
ヒラノ:しないですね。お洋服の話とか、そういう話はよくしてるんですけど。
ギュウゾウ:プーちゃん、すごく頑張って完全にプー・ルイしてるなって思うんだよね。やっぱ本名と違う名前っていうのはいいよね。あの人だって、自信ある人じゃないと思うしなぁ。
ヒラノ:プーちゃん繊細ですね。
ギュウゾウ:よし、そしたら、プーちゃんにその質問を思い切ってぶつけるっていうのを、ここで宣言してください。
ヒラノ:え(笑)。
ギュウゾウ:ちゃんと真面目に聞かないとダメですよ。プーちゃんに聞いて、いい答え引き出して、それを教えてよ。
ヒラノ:わかりました。聞いてみます(笑)。
―ちなみにどんなときに自信をなくすの?
ヒラノ:やっぱりワンマンの前とか。
ギュウゾウ:緊張する?
ヒラノ:緊張しました。国技館のとき、初めて帰りたいって思いました。こんなにたくさんの人の前でできるのかなって。
ギュウゾウ:でも、できちゃったよね。
ヒラノ:始まったらあっという間に終わっちゃいましたね。
ギュウゾウ:緊張しないやつはだめよ。火事場の馬鹿力マシンになればいいんですよ。「わ、緊張してる。いよいよ出てくるぞ、私の中の馬鹿力」みたいな感じで捉えた方がいいと思う。オレあんま緊張しなくなっちゃったのよ。だから怪我しちゃう。手、震えたことある?
ヒラノ:あります、最初はライブのときいっつも震えてました。MCのときもロクに喋れもしなかったです。
ギュウゾウ:自信がなくなったってことに対しての質問に答えてないけど、緊張したときの対処法ね。オレも手が震えちゃってやべえときがあったの。それで先輩に教わったんだけど、マイク持つ手を替えればいいのよ。
―そんなもんなんですか?
ギュウゾウ:そんなもんなの。止めようと思うとすげえ、コントかよっていうぐらい震える。でも手を入れ替えて、震えてる手は後ろに隠しちゃう。もしそうなったら使ってみてください。
―それは目から鱗ですね。
ヒラノ:ありがとうございます。
ギュウゾウ:これ、特別ですよー?(笑) でも緊張しなきゃだめ。ミッチェルがものすごく緊張してるように見えるけど、あれね、得してますよ。みんな、ミッチェルかわいくなってきちゃう。こんなもんだよ、世の中は。余裕なんか持たなくていいですよ、今走んなきゃいけないんだから。
―ライブ以外のことでは?
ヒラノ:普段もテンパっちゃいますね。行動に余裕がなくて、すべての。
ギュウゾウ:余裕がある人がいい?
ヒラノ:あった方がいいのかなーと思って。
ギュウゾウ:ゆっふぃーに聞けばいいじゃん。上手そうに見えるじゃないですか。ゆっふぃー、脱退までもうあと数えるほどなんだから、聞けばいいよ。答えてくんないっていうのも結果だから。
―(笑)。答えてくれない可能性もある?
ヒラノ:どうなんだろう。みんなで深い話をしないんですよね。
―電撃ネットワークはグループ内で深い話をしたりするんですか?
ヒラノ:将来のこととか、自分の本当の考えとか。
ギュウゾウ:将来のことはね……オレたち平均年齢50超えてるからなぁ(笑)。うちのグループの場合は海外公演が多くて、向こうに行くとトラブルも多いから、夢語りはわりとしてましたよ。未熟さゆえのね。だんだんメンバー間もそういうのしなくなるけど、だからこそ、のぞ氏がトントンってやって「ちょっと……」って言ったら聞くと思うよ。はい、もう次の質問、矢継ぎ早に行きましょう!
―もう時間が結構経ってきてますね。
ギュウゾウ:マジで! 全然話してないじゃーん!
―かなり話してますよ(笑)。
ヒラノ:(用意してきた相談が)全部出ましたね。
ギュウゾウ:そうすると対談が終わっちゃうんだよ! 質問してくれないと。
―会話を続けたいというファン心理が(笑)。
ギュウゾウ:あーもう終わっちゃうなー、寂しいなぁ。あと5分ぐらいお話しましょうよ。延長だよね!
ヒラノ:うふふ。
ギュウゾウ:じゃあ、僕から質問。ものすごいことになってきてるじゃない? 両国国技館にワンマンで立てるアーティストなんて、本当に一握りだと思うの。オレたちだって両国でワンマンなんてやってないし。まあ貸してくれないだろうけど(笑)。それでね、なんでこんないい景色まで上がって、辞めちゃうのっていうのはあるわけ。
―5人のうち3人しか残らないですからね。
ギュウゾウ:ダンスがうまかったワッキーとゆっふぃーが辞めちゃうから、この先のBiSはダメだとか言ってるやつがいるけど、ちゃんちゃらおかしい。そういう意見に対しては、BiSのいいところわかってないなーとは思ってるわけね。で、これからどういう展開があるの? 今度はどんな人入れるの?
ヒラノ:この間オーディションだったんですけど、いいなと思った子がいて。入ってきてくれたら面白いっていう子が、何人か。期待してますね。どんな子が入って化学反応起きるかなと思って。
ギュウゾウ:ほんと楽しみだよね。仲良くやる必要もないしさ、もう面白ければいいよ、オレたちは。
―「面白ければいい」でやってきて、消耗して辞めていっちゃう人が大勢いるグループなんですが(笑)。
ギュウゾウ:そこらへんはいいんじゃない? こんなに注目されてるグループにいきなり入れることはなかなかないしさ。お互いハッピーだと思うよ。もう、お互い前に進むための燃料だよ。
ヒラノ:電撃ネットワークさんってみんな仲良しですか?
ギュウゾウ:一応ね。でも実際、仲悪く見せてるけど、本当はね、みんな仲悪くないと思う。なぜならば、一緒に呑みにいっちゃったりするからね。
―そうなんですね!
ギュウゾウ:あんまりないもんね。他のグループ。オレね、お店持ってるの、何軒か。呑みに来るもん、うちのメンバー(笑)。昔は海外でびっくりするぐらい差別とかもされたり、そういうところを一緒に戦ってきたから、根っこの部分ではやっぱり戦友だよね。
―そこはBiSはどうなんですか?
ヒラノ:どうなんだろう。やっぱり結束力は大事ですよね。
ギュウゾウ:結束力なんて、のぞ氏が考える必要ないって。そんなのプーさんに考えさせておけばいいよー。
ヒラノ:ふふふ。
ギュウゾウ:マジでマジで。あなた年下だし、のぞ氏がマイク持って切り盛りしてる役目じゃないし、しかも目立ってるっていういいポジションにいるんだから、いいんじゃない? いいよ、面白ければ。仲悪くやってよ。オレたちが面白がるから。
ヒラノ:ふふ。
ギュウゾウ:その中で、のぞ氏の実際の性格だったり、計算だったりで立ち回ればいいじゃない。両国だって客席楽しかったんだぜ? のぞ氏を推してる子がね、バッと裸になって、まわし付けてたんだぜ?
ヒラノ:付けてましたね。
ギュウゾウ:そしたら係員が飛んできて、連れて行かれたんだぜ? こんなの最高だよー! ほんと、研究員さん大好き。
ヒラノ:目立ってました。よく見えました(笑)。まわしになってるの。
ギュウゾウ:そうだよ、そんなのなかなかないよ? あの人たちが疲弊してくるときが潮時なんじゃん?
―潮時!
ヒラノ:怖いんですよね。いつそうなっちゃうのかなっていう。
ギュウゾウ:大丈夫だよ、人生長いから。BiSは30歳までやるもんじゃないから、すっごい勢いで走って、次のステップ行きますよ。その間に恋するかもしれないし、そっちの方が楽しくなるかもしれないし、あんま考えなくていいんじゃない? 考えるか、考えないかのどっちかですよ。これも、偶数の日は考えて、奇数の日は考える! そんなところで。
―美しく戻ってきました(笑)。
ヒラノ:ありがとうございます。うふふ。
INFORMATION
リリース情報
BiS
『未定』
2013年6月26日発売
LIVE盤(AVCD-48622/B)価格:3,570円(税込)
MUSIC VIDEO盤(AVCD-48623/B)価格:1,890円(税込)
CD盤(AVCD-48624)価格:1,050円(税込)
リリース情報
BiS
『BiSimulation』LIVE盤(CD+DVD)
2013年3月13日発売
価格:3,570円(税込)
AVCD-48642/B
1. BiSimulation
2. Hide out cut
3. BiSimulation -Acappella-
4. Hide out cut -Acappella-
5. BiSimulation -Instrumental-
6. Hide out cut -Instrumental-
[DVD収録内容]
・2012.7.13 LIVE『BiSメジャーデビュー記念直前大パーティ まだメジャーじゃないもん!! 』
※トレーディングカード封入(全6種類中1種ランダム封入)
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