「月刊CINRA」連載 あの雑誌の特集、予想します。第11回「ku:ne●」

第11回「ku:ne●」2009年9月発売号の特集
特集名「葉っぱのぼうけん。」

雑誌の趣向を分析しつつその雑誌の特集を勝手に予測しているこの連載、実は1年ほど前に予想したのが「BRUTU●」での鉄道特集。あらま、そしたら7月中旬発売号で鉄道特集が。見本誌届かないので買ってしまいましたが、やはり芸能人に夜行列車乗せてましたわね。さて、今回はスローなライフの定番雑誌「ku:●el」を。

第11回「ku:ne●」2009年9月発売号の特集

本屋に溢れているように見えるけど、スローライフ雑誌って実はたっくさん潰れている。「Lingkaran」然り「REAL SIMPLE JAPAN」然り、事態は「複雑」なようでして。でも宜しいことですわよ、雑誌を作るのは環境に悪いんでね。少しでも早めにお気付きになったのであれば、地球に優しい商品ってことで。さて、「●u:nel」。この手の雑誌の先駆者としての定番化を果たしているその理由を見つけてみれば、スローライフだエコだとメッセージを強いないって所にあるのかもしれない。各々に生活がある、その生活から引き算を求めたり、ある素材を強制したり、やんわりと絶対化させるその手の雑誌に対して黙り込んでたら、あらら、特別化されてましたって状態かしら。この雑誌がやっていることって、目線をあげるとか、時間をずらすとか、優しく触れるとか、そういう「ニュアンス」の集積。大きな石を裏返しにするとダンゴ虫が出てきたよ、ってな夏休みじゃなくて、いつものポーチにアクセントで刺繍を施してみたら外出たくなった、的な夏休み。そう、「的なこと」の掛け算。

毎回、その号ごとのキャッチコピーをつけている。それが言ってみれば特集タイトルになっている。最近だと、「ベランダの花園。」「愛はほわほわ。」「お初のこと。」「しまつのよい人。」などなど。要するにこれもニュアンス。何かに特定していかないという作法。さあ一年間分くらいタイトル案を出していきますわよ。

「土のゆうわく。」「布きれなかよし。」「しおりにはさまれて。」「おばあちゃんのふくろ。」「うつわと午後。」「消しゴムごしごし。」

はい、隔月刊行ですので、これで一年分。無許可で使ってくださって構いませんわよ。こういうタイトル会議って結構シビアなんだろうなあ。ちょっとそれは読者に求めすぎよ、とか。力の抜き方が意識的すぎないかしら、とか。知らないけど。とりあえずまあ次号のタイトルは「葉っぱの冒険。」ってことで。あっ、平仮名のほうが良いっすよね、はい、「葉っぱのぼうけん。」で。

[結果報告:的中率50%]
こちらで予想した特集タイトルは、「土のゆうわく。」「布きれなかよし。」「しおりにはさまれて。」「おばあちゃんのふくろ。」「うつわと午後。」「消しゴムごしごし。」、予想後に刊行された実際の特集タイトルは、「外へ、イチ、ニ、サーン!」「パリのいい顔。」「好きな毛布。」。最後のとか、結構惜しいよね。引き続き、要観察。



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