プロはどうやって聴いている? 知って得する音楽リスニングガイド

プロはどうやって聴いている? 知って得する音楽リスニングガイド Vol.2 土岐麻子

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プロはどうやって聴いている?知って得する音楽リスニングガイド

土岐 麻子

音に込めた感謝や情熱の気持ち、そして温度感
あなたは聴き取ることができるだろうか?

イメージ

リスナーとして「音の探求」の方法を教えてくれた土岐さんは、作り手としてどういった想いをご自身の作品に込めているのでしょうか。ソロデビュー10周年である今年、ジャズのカバーとしては9年ぶりとなるアルバム『STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~』をリリース。この作品の音には、多くの感謝と情熱が込められているそう。

土岐:ソロデビューするときに、「ジャズのアルバムを出したい」と自分からスタッフに提案したんですけど、もともとロックバンドにいた人がジャズのカバーアルバムを出すなんて意外性のある行為だったから、心が折れそうになるくらい何度も反対されたんです。ファンの方々からも「土岐麻子がジャズやるなんて、意味あるの?」と思われるかもしれないという恐怖心もあったんですけど、自分の情熱を信じて、スタッフもどうにか説得して、なんとか出させてもらったら、それまでのファンの方々も評価してくれたり、新しいお客さんもCDを買ってくれたりして、いい形で広がっていったんです。それが「自分で情熱を持って本気でやりたいと思ったことは、やっていいんだ。やるべきなんだ」と思えた最初の体験で、その確信がソロ活動10年間のモチベーションになっていました。なので、1枚目を出す事に協力してくれたスタッフやミュージシャン、そして好きになってくれた方たちにすごく感謝していて、デビュー10周年の今、そこに立ち返って感謝の気持ちを表しつつ、新しい自分も見せたいなって。

誰しもが耳にしたことのあるジャズのスタンダード曲が並ぶなか、細野晴臣さんとのデュエットソング“Christmas in the City”は、まさにクリスマスを迎える今の時期に、心に溶け込んでくる1曲となっています。

土岐:ブロッサム・ディアリーが歌っている原曲もデュエットしているんですけど、最初は「今回これを歌うのは私1人でいいかな」と思って進めていたんです。でも、何度か歌っているうちに「これは細野さんにぴったりなんじゃないか」ってパッと思いついて。この曲は、歌詞も曲調もわりと淡々としているのに、冷たさはまったく感じさせない、温かい曲なんですよね。それを表現できる声は、細野さんしかいないって思ったんです。贅沢なオファーをさせて頂きました。

作品が制作された空間が伝わる
そして枕にしたい(!?)ヘッドホン

audio-technicaヘッドホン

『STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~』は、ギター、ドラム、ベース、ピアノ、サックス、フリューゲルホーンといったアコースティックな楽器をバックに歌われる土岐さんの柔らかな歌声が、深く心に染み入ります。シンプルな音作りのバラードが多い本作は、一つひとつの音の表情と土岐さんの声そのものが、曲のニュアンスをつぶさに描き出していきます。そこで改めて土岐さんご自身に、オーディオテクニカから発売中の新型ヘッドホン「ATH-MSR7」で作品を聴いた感想を聞かせてもらいました。

土岐麻子 土岐:なるほど……これは、すごくいいですね。演奏している音の空間が、ちゃんと伝わってくる感じがします。低域から高域まで、幅広く奥行きが感じられますし……なによりも私の声が、聴かせ方として目指しているようなリスナーとの近い距離感にあると思いました。ヘッドホンって、ものによっては高域が強くて耳を痛めるのですが、これだとそんなこともないし、特に中低域は優しい音になっていて落ち着いて聴くことができますね。バラードの多いこのアルバムと、とても相性がいいと思います。

歌声の響きに、何よりのこだわりを持ってレコーディングに臨んでいる土岐さんにとって、声がどう聴こえるかは、リスナーとしても最も大切なポイントです。

土岐:このアルバムでは、全曲同じマイクを使ってレコーディングしていますが、曲ごとの歌い方や声のニュアンスの違いが、このヘッドホンだとクリアに聴き分けてもらえるんじゃないかと思います。楽器の音色も、ジャズの楽器はバランスが大切なので、どれかひとつがフィーチャーされた感じもなくて、安心して音に浸れますね。

低反発素材でできたイヤーパッドの装着感もお気に入りの様子でした。

土岐:生音が心地よく再現されている感覚は、イヤーパッドと耳とのいい距離感も影響している気がします。「ATH-MSR7」は密閉感もちょうどいいし、低反発素材のイヤーパッドもふかふかで枕にしたいくらい気持ちいいです(笑)。耳が柔らかく包まれる、とてもいいフィット感になっているので、長時間装着しても頭や耳が疲れなさそう。日常的に使えていいですね。

音の細部まで聴き込めるリスニング環境を実現することで、音楽を探求する楽しさを人一倍実感している土岐さんのリスニングライフ。いいリスニング環境を求めることは、心地よさを与えてくれると共に、音楽そのものへの愛情や探求心も育ててくれます。土岐さんの音楽、音へのアプローチから、音楽に向き合うことの喜びを改めて感じさせてもらいました。

商品情報

オーディオテクニカ「ATH-MSR7 BK」
  • ポータブルヘッドフォン

  • ATH-MSR7 BK(オープン価格)

    ATH-MSR7 GM(オープン価格)

    ATH-MSR7LTD(オープン価格)

  • 独自の音響テクノロジーを結集。
    音の真実を克明に描き出す高解像度ヘッドホン。

    詳細はこちら特設サイトはこちら

φ45mm “トゥルー・モーション” ハイレゾオーディオドライバー

駆動力を最大限に高め、あらゆる音源を高精細に描き出す新開発φ45mmドライバー。

  • ・高駆動設計ダイヤフラム&ボビン巻きショートボイスコイル。
  • ・各音域のバランスを調整するデュアル・アコースティックレジスター。
  • ・音の歪みを抑えるトップマウントPCB方式。

デュアルレイヤー・エアコントロールテクノロジー

音響効果の高い強靭な積層構造と、音の空気経路を緻密に計算した独自技術により原音を忠実に再生。

  • ・不要振動を徹底的に抑制するレイヤードメタル構造。
  • ・低中高域の特性を向上させるトリプルベントシステム。

長時間リスニングでも疲れにくい低反発素材の立体縫製イヤパッド。

耳をしっかり包み込む立体形状のイヤフォーカスデザイン。

土岐麻子 / 『STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~』(CD)

土岐麻子 / 『STANDARDS in a sentimental mood ~土岐麻子ジャズを歌う~』(CD)

2014年11月19日(水)発売
価格:3,240円(税込)
RZCD-59712

  • 1. In a Sentimental Mood
  • 2. Round Midnight
  • 3. Stardust
  • 4. Lady Traveler
  • 5. Misty
  • 6. The Look of Love
  • 7. Californication
  • 8. After Dark
  • 9. Smile
  • 10. Christmas in the City
    (Performed by 土岐麻子 & 細野晴臣)
  • 11. Cheek to Cheek
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『TOKI ASAKO 10th ODYSSEY ソロデビュー10周年 感謝祭!! どこにも省略なんてなかった 3952days』

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どこにも省略なんてなかった 3952days』

2014年12月6日(土)
[1]OPEN 15:30 / START 16:30
[2]OPEN 18:30 / START 19:30
会場:大阪府 Billboard Live OSAKA
料金:サービスエリア6,500円
カジュアルエリア5,000円

2014年12月11日(木)
[1]OPEN 17:30 / START 18:30
[2]OPEN 20:30 / START 21:15
会場:愛知県 名古屋 Blue Note Nagoya
料金:6,500円

『L'ULTIMO BACIO Anno 14』※SOLD OUT

2014年12月20日(土)
OPEN 17:00 / START 18:00
会場:東京都 恵比寿ガーデンホール
ゲスト:土岐英史
料金:6,500円(ドリンク別)

オフィシャルサイトはこちら
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