音楽を鳴らす
三人にとって大切な機材
今回の取材は、下北沢のリハーサルスタジオにて行いました。アカシックの通常の曲作りのプロセスは、まず奥脇さんが自宅のDAWソフトを用いて打ち込みでデモ音源を作るところから始まります。この時点である程度アレンジを詰め、それをもとにリハーサルスタジオでセッションをしながら細かいところを詰めていく。楽器を弾かない理姫さんは、その様子を現場監督のように眺めてコメントを言いながら、さらに楽曲をドラマチックに彩っていきます。
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aguilar「DB 751」「DB 410」
まずは黒川さんのベースアンプ・aguilar 「DB 751」とキャビの「DB 410」をご紹介します。これまでスタジオ備え付きのベースアンプを使っていた黒川さんですが、納得いくサウンドがなかなか作れずに困っていました。そんなとき、憧れのベーシスト吉田一郎(ZAZEN BOYS)が、このaguilarを愛用していると知って使ってみたのがきっかけだそうです。
黒川:吉田一郎さんが使っている時点でほぼ買おうと決めました(笑)。実際に試奏してみたら、ツマミとか全然いじらなくてもいい音で、楽器そのままの音が出るんです。変なクセがないというか、すっきりしたサウンドですね。僕はエフェクターを使わないんですけど、パワーもすごくあるし、鳴らした瞬間に「これだ」と思いました。Fender「Jazz Bass」との相性もばっちりです。
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SENNHEISER「e945」
理姫さんが愛用しているマイクがこちら。ハウリングに強い超単一指向性ダイナミックマイクで、高域の抜けがよく、理姫さんの声と非常に相性がいいそうです。
理姫:以前はSHURE「BETA 58A」を使ってたんですけど、ライブハウスでなくしちゃったんですよね(笑)。で、「ある程度値段が高くて、黒いマイクがいい」という条件で選んだのがこれ。見た目でパッと決めました。形も気に入ってますね。デモレコーディングと、ライブのときに使用しています。ただ、ライブのときはハンドマイクで向きもメチャクチャのまま思いっきり歌ってるので、(超単一指向性の)このマイクの特徴を全然活かしきれてないですね(笑)。
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KORG「Pitchblack」
こちらは奥脇さん愛用のペダルチューナー。LEDメーターでチューニングのずれを見やすく表示してくれるので、ライブのときなど重宝しているそうです。
奥脇:前に使ってたチューナーが壊れたタイミングで購入したのがこれです。小型で、440Hzとか441Hzとかのキャリブレーションの設定もしやすいところが気に入りました。僕ら、レコーディングのときは441Hzでやっているんですよ。レスポンスが速いところも気に入ってますね。以前使ってたチューナーは、つなげただけで音が劣化してしまってストレスが溜まったんですが、こちらはトゥルーバイパスなので、つなげても音質的な影響がないのも快適です。
4
KORG「microKEY」
最後に紹介するのは、奥脇さんがご自宅でデモ作りの際に使用しているMIDIコントローラー「microKEY」。薄型で軽く、ベロシティ対応なのでドラムの打ち込みなど細かいニュアンスも再現しやすいのが便利です。
奥脇:主にドラムとシンセの打ち込みに使っています。僕は鍵盤弾きではないので、キーボードとして複雑な機能が色々付いているのは、かえって面倒だったりするんですよ。これは、USBでつなげばすぐに音を出せるし、オクターブを上下移動させるボタンや、ジョイスティックくらいしか搭載されてないのも使いやすい。僕に合った機材ですね。
全く違う個性を持った三人が、お互いをリスペクトし合っているからこそ、アカシックの絶妙な「ちぐはぐ感」が唯一無二のオリジナリティーとなって、輝きを放っているのでしょう。破天荒なようでストイック、本能の赴くままのようで冷静沈着。そんな、一筋縄ではいかないアカシックの魅力がもっともっと多くの人の耳に届くことを願ってやみません。
- コンピューター
- Apple「MacBook Pro」
- DAWソフト
- Steinberg「Cubase」
- オーディオインターフェース
- Steinberg「UR824」
- MIDIキーボード
- KORG「microKEY」
- 楽器
- Fender「Telecaster」
- Fender「Jazz Bass」
- アンプ
- aguilar「DB 751」「DB 410」
- Fender「Super-Sonic 22 Head」
「Super-Sonic 60 212 Enclosure」 - チューナー
- KORG「Pitchblack」
- KORG「DTR-1000」
- KORG「PitchHawk-G」
- KORG「Sledgehammer Pro」
- エフェクター
- MXR「Carbon Copy Analog Delay」
- Xotic「AC Booster」
- PROCO「RAT」
- Ibanez「TS9 TUBE SCREAMER」
- マイク
- SENNHEISER「e945」
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アカシック
『DANGEROUS くノ一』(CD)
2015年6月3日(水)発売
価格:1,944円(税込)
unBORDE / WPCL-12149
1. CGギャル
2. サイノロジック
3. 香港ママ
4. 溺愛
5. ベイビーミソカツ
6. 真夜中のクローンラベル
7. 女
8. オールドミス
9. さめざめ
『DANGEROUS くノ一』ツアー
2015年7月12日(日)OPEN 17:30 / START 18:30
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
2015年7月17日(金)OPEN 17:30 / START 18:30
会場:大阪府 心斎橋 Music Club JANUS
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