アナログシンセや楽器がぎっしり
もともとガレージだったという、まるで秘密基地のようなマイカ・ルブテさんのプライベートスタジオ。白を基調とした明るい部屋にはグランドピアノがドーンと鎮座しており、買い集めたアナログシンセも所狭しと並んでいます。防音・遮音設備もバッチリで、大きな音を出していても問題ないそう。マイカさんはここで曲作りからアレンジ、レコーディングまですべての作業をおこなっています。階上にも自分の部屋はありますが、大半はこのスタジオで過ごしているとのこと。作業に夢中になると、奥にあるソファベッドで寝泊まりすることもあるのだとか。お気に入りのLPにCDやDVD、マンガなんかも完備しているので、煮詰まったらちょっとした気分転換もできます。宅録好きにとっては、まさに夢のような空間ですね。
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KORG「RK-100S」
ギターのように肩からストラップで吊るし、演奏できるショルダーキーボード、通称「ショルキー」は1980年代に一世を風靡。そして今、再評価されています。最近のモデルには「カワイイ」と思えるものがなかなかなくて、ずっと不満だったというマイカさんですが、自身がイメージキャラクターを務めるKORG「RK-100S」には一目惚れしてしまったそう。5月下旬発売予定に先駆けて、すでに使いこなしているマイカさん。使用感はいかがでしょうか。
マイカ:機能的にも、これまでのショルダーキーボードで不便だった点が色々解消されていて助かりました。たとえば、シールドジャックの端子って、これまでのショルダーキーボードはボディの側面に付いているタイプが多く、演奏中に抜けてしまうことがあったんです。でも、このようにボディの前面にしてくれたことで、シールドが抜ける心配をしなくてすむようになりました。いい意味でフラットな音色も多いので、ギターアンプで音を歪ませて弾いても面白いです。
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KORG「tinyPIANO」、おもちゃの楽器
アナログシンセだけでなく、部屋中におもちゃの楽器が溢れかえっているマイカさん。その中でも特にお気に入りの一台が赤いトイピアノ、KORG「tinyPIANO」。最初は「見た目のインパクト」でライブ用として興味を持ったというマイカさん。アウトプット端子もついたKORG「tinyPIANO」は、まさにうってつけでした。
マイカ:これ、中身もすごいんですよ。鍵盤の数だけ音色が選べて、エレピからストリングスの音まで出すことができるんです。肝心のトイピアノの音色も、生っぽくて本当にリアル。ライブではファズで歪ませて弾いたりしているんですけど、トイピアノ以上に個性的なサウンドになるし、パワーもものすごくあって重宝していますね。おもちゃの楽器は見つけたら即買うという感じで集めてて、レコーディングでもSE的に使うと面白いのでよく登場していますね。そのままマイクを立てて録ったり、サンプリング素材としても使っていますよ。
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カスタムメイドのコンプレッサー付きヘッドアンプ
ボーカル録りのために、スタジオ「バーニー・グランドマン・マスタリング東京」のエンジニア、田中三一さんに特別に作ってもらったという、カスタムメイドのヘッドアンプ。すべてアナログ回路で作られており、これを機材に通したのと通していないのとでは、音質に雲泥の差が出るのだとか。
マイカ:私の声質に合わせて作ってくださっていて、「もう、これなしには生きていけない!」っていうくらい重要な機材です(笑)。ボーカルだけじゃなくて、ギターや他の楽器のライン録りにも使っています。このヘッドアンプがなかった頃は、「この機材の音は、スペック的にこれが限界かな」って思うことが多かったんです。でも、このヘッドアンプを通すと機材が持っていたポテンシャルをさらに引き出してくれる。「無限の可能性があるんじゃないか?」って思うくらい。私の作品作りの要ですね。
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Roland「JUNO-106」
マイカさんがリサイクルショップで出会った初めてのアナログシンセとは、このRoland「JUNO-106」のことでした。たとえばアルペジエーターで音を鳴らし続けながら、ツマミを回してリアルタイムに音を変えていくフィジカルな感覚は、それまで味わったことのない経験だったそうです。
マイカ:アナログシンセって、予測しなかった音が出てくるじゃないですか。それもまた醍醐味だと思うんです。最初のうちは何をどう触ったらいいのか全く理解してなかったんですけど、それもすごく楽しくて。ずっとメロディーやコードから先に曲を作っていたんですけど、これに出会ってからは音色的なこだわりが出てきたというか、音色にインスパイアされて曲を作るようになっていきました。この機材で作った曲はたくさんあるし、今も現役で使っていますよ。
数多くの電子楽器やシンセサイザーを自在に操りながら、一つひとつの音色にこだわり、緻密に曲を紡いでいくマイカ・ルブテさん。その一方で、日本語が持つ力や言葉の響きを大切にし、聴き手と「共有」出来るような「大衆音楽=ポップミュージック」を奏でたいとの思いを強く持つ彼女は、デジタルとアナログ、両方の良さを追求しながら、これからも刺激的でありつつも、ぬくもりのある音楽を届けてくれることでしょう。
- コンピューター
- Apple「MacBook Pro」
- DAWソフト
- Apple「Logic Pro 9」
- オーディオインターフェース
- EDIROL「FA-66」
- MIDIキーボード
- Roland「JUNO-G」
- 音源
- KORG「RK-100S」
- KORG「tinyPIANO」
- Roland「JUNO-106」
- 他、おもちゃの楽器など多数
- サンプラー
- KORG「microSAMPLER」
- エフェクター
- KORG「KAOSS PAD KP3+」
- Roland「RE-301」
- BOSS「GE-10」
- アウトボード
- カスタムメイドのコンプレッサー付きヘッドアンプ
- カスタムメイドのモニターコントローラー
- モニタースピーカー
- YAMAHA「HS-50」
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Maika Leboutet
ライブ会場限定CD vol.2『SUPER DEMO』
価格:500円(税込)
4曲入り
『DOUGENZAKA GROOOOVY』
2014年5月4日(日)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:東京都 渋谷 GUILTY
出演:
GiL-Nadia dropp
Maika Leboutet
東京ジョー
and more
料金:前売 2,000円 当日 2,300円
『クルフィー vol.1』
2014年5月17日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:神奈川県 平塚 ハッピーマウンテンバー
出演:
Maika Leboutet
ミナクマリ
さかいけんたろう
fifi
料金:前売 2,000円 当日 2,500円
『LEBOUTET CLUB vol.2』
2014年6月15日(日)
会場:東京都 音楽実験室 新世界
出演:
Maika Leboutet
jan & naomi
世武裕子
Allon Beausoleil(from USA)
DJ:Shinya Saito (EA)
VJ:大野要介
他
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