カラフルな色合いが特徴の仕事場
多田さんの自宅があるのは、東京都多摩市。駅から車で10分ほど走った、静かな住宅街です。多数のイラストが日々生まれている仕事部屋は、作品のテイストと同じように明るい色合いで飾られています。机は鮮やかなイエローとブルー、水玉模様のカーテンに、壁には仕事のスケジュールがカラフルな付箋でぎっしりと。ここで多田さんは、どのようなヒミツ道具を使い制作を進めているのでしょうか。イラストレーターに欠かせないパートナーたちを見せてもらいました。
コピック(マーカー)
イラスト制作で最もよく使用しているというコピック。高校生のころに近所の文房具屋で見つけ「試し書きしたら、いちばん書き心地がよかったので」使い始めたものの、1本400円と高価で本数をそろえることがなかなかできませんでした。ところが幼なじみが持っていたコピックのセットをもらったことで一挙に色が増え、それが描く楽しさに繋がったそう。会社につとめていた時期も、給料が出たら4色買う、というようにコツコツを増やしていきました。「いちばん使う色は『無色』なんです。塗った上からこれで描くと色が滲むので、最後の味付けとして使うことが多いですね」
スタビロ ライト4オール
白鳥のマークが気に入り、これも高校時代から使用。使い切った本数は数えきれないほどあるという愛用品です。ペン先の太さと柔らかさが気に入っており、常に机の手に届く場所に置いている仕事道具で、特に白黒のイラストでは大活躍。「ペンに『permanent』って書いてあるから、インクを詰め替えて使えるのかと思ったんですけど、使い捨て。描き心地はいいけどそれが不満(笑)」
ペンタブレット
大学卒業後に一度購入し、その時はすぐに使わなくなってしまったというペンタブレット。「もともと丁寧に作業するタイプじゃないから、あんまり合わなくて」。しかし新しくなった Intuos4を触り、考えが少し変わったそうです。「ポインタを動かすときには1センチくらい離しても反応するし、描くときの精度もすごく上がってますよね」と驚きのようす。中でも、ペン先を「ハードフェルト」というものに差し替えたときの描き心地には「これはすごい!」と感動したそうです。
「もとからついているペン先だとカシカシ音がして、ちょっと嫌いだったんです。力を入れて描くと壊れちゃいそうな気もして。でもこれは、手描きとほとんど変わらないですよね。夫もイラストレーターなんですが、昔からペンタブレットを使っています。彼は『とにかく慣れれば、あとは絶対ラクになるから』って言っていますが、使ってみると納得がいきましたね」
Rollbahnのノート
多田さんの制作に欠かせないのが、日々浮かんだアイデアやイメージを書き留めておくノート。中学時代からメモを始め、早い時では月に1冊のペースで使っていたことも。そのほとんどが、Rollbahnのもの。「今でもネタに困った時は古いノートを取り出して、昔の私はこんなバカみたいなこと考えてたのかーって参考にしたりします」と多田さん。保管されている百冊以上のノートにはすべて、表紙になんらかのシールが張ってあるのも特徴的でした。
Macbook Pro
両親がずっとMacを使用しており、世間ではWindowsのほうが多数派だということを知らなかったという多田さん。イラストはスキャナーで取り込みクライアントに送ったり、ブログへのアップ作業などデジタル部分での作業はすべてこの1台に集約されています。外出時でも、Macとペンだけあれば仕事は進められるそうです。
- http://www12.ocn.ne.jp/~niji/
イラストの個展「てがみ」
2011年7月14日(木)〜26日(火) 吉祥寺・にじ画廊
- http://www.waitingroom.jp/
グループ展参加
2011年7月16日(土)〜8月13日(土) 恵比寿Waiting room
- 「reCreate」
クリエイティブに役立つ情報サイト
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