アイデアをすばやく的確に表現する、実用性重視のヒミツ道具たち
自宅を兼ねているナカムラさんの仕事場は、昼間は大きな窓から太陽が差し込む20畳ほどのリビング。いかにも頑丈そうな大きな本棚には、10年前にアメリカから持ってきたという海外の書籍や趣味の少し変わった図鑑などがズラリと並んでいますが、最近はなんでもインターネットで情報収集してしまうので、こうした本を買うことも少なくなったそう。基本的には「パソコンさえあれば仕事できる」ということもあってか、部屋の中は少し雑然としながらも意外とモノが少ない印象ではありますが、普段の制作を影で支えているヒミツ道具を教えてもらいました。
PowerShot G11(CANON)
2年ほど前から使っているというこのカメラは、ロケハンの際はもちろん、アイデアのメモ帳代わりにもなっている日々のスナップの撮影にも活躍。基本的に外出時は持ち歩くようにしているそうですが、酔っ払ってタクシーに忘れてしまうこともあったとか。また、「スキャンするよりも、こっちのほうが速いから」と、手書きしたラフをパソコンに取り込む際にも使用しており、撮影後にメモリーカードをパッと抜き出して、そのままMacに接続。次に買い換える際は、ワイヤレスでデータを転送できるカメラに興味津々とのこと。
サインペン 黒(ぺんてる)
どこでも見かける、スタンダードなサインペン。実はこの「サインペン」という名称はぺんてるがつけた固有名詞なんだそうです。ナカムラさんは特にメーカーにこだわりはないそうですが、ペン先のちょうどいい太さと硬さに「なんか慣れちゃった」ということで、ラフを描く際には欠かせないアイテムになっています。実際、このペンで描かれた絵や文字をパソコンに取り込み、作品内で使っていることも多いんだとか。ナカムラさんの味わい深い描線を見かけたら、このペンで描かれたものかも!?
レコード
中学生からジャズにハマり、大学生の頃はジャズのレコード屋でバイトしていたというナカムラさん。特に「60〜70年代のジャズはほとんど聴いている」という。たまにブログで好きな曲をアップすることが、息抜きにもなっているんだとか。
ペンタブレット「Intuos5」
5年ほど前から使うようになったというペンタブレットは、主に写真のレタッチに使用したり、手描きしたラフをトレーシングしたり、直接ペンタブレットからイラストを描くこともあるそうで、「やっぱりマウスよりもずっと自然にストロークでき、ものを描くときもうまくシェイピングができる」とのこと。これまではIntuos4を使っていたそうですが、Intuos5のワイヤレス接続やマルチタッチ操作の快適さにビックリしているとか。
思いついたアイデアをいかにすばやく、的確に形にできるか。実用性を重視したヒミツ道具の数々からは、ナカムラさんの制作に対する姿勢がにじみ出ています。激動する時代の先端に立ち、絶えず斬新な作品を披露し続けているナカムラさんの日々を助けているヒミツ道具。クリエイターを目指す方には参考になったのではないでしょうか。
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