多くの人が「幸せ」な生活を望んでいます。不自由なく暮らしたい、健康でありたい、将来は家族をつくってみたい……。「幸せ」のかたちは人それぞれですが、共通しているのは、幸福とは誰かが授けてくれるものではなく、自分自身が行動することで、初めて近づいてくるものだということ。自分のからだのことを知ることも、素敵な将来につながりますが、はたしてどこで知ることができるのでしょうか。
ここ数年、妊娠を計画している人も、そうでない人も、将来の妊娠の可能性を考えながら、女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合う、「プレコンセプションケア(*1)」という概念が広がりつつあります。今回は、「トーチweb」を中心に漫画を掲載している大白小蟹さんに、「プレコンセプションケア」をテーマにオリジナル漫画を作成していただきました。
大白さんは、この作品を描くにあたり、「私のように将来の妊娠・出産をまったく意識していない人も、自分の身体の状態を知り、向き合うことが必要」と感じたと話します。本作品の主人公・皐月さんと一緒に、からだについて考えたり、ほっと心のしこりを外したりしてみませんか。
あとがき(大白小蟹)
「プレコンセプションケア」という概念を、今回執筆のご依頼をいただくまで知りませんでした。私にとって妊娠や出産はどこか遠くで起こる出来事で、まわりの友人が子どもを産み育てている姿を見ても自分の未来に同じことが起こる可能性を想像できずにいます。だからなんとなく「将来の妊娠や出産を考えながら生活や健康に向き合う」と言われても、それが自分のためのメッセージだとは思えませんでした。
しかし、ロシュさんやCINRAさんと打ち合わせを重ねるなかで、「プレコンセプションケア」は私のように将来の妊娠・出産をまったく意識していない人にも大切なことだと理解しました。健康でいるためには自分の身体の状態を知り、向き合うことが必要なはずです。それは将来子どもを産む・産まないに関わらず、誰にとっても。だから今回のマンガでは私と同じように妊娠・出産を自分ごととは思えない人が読んでも「自分と地続きのことが描かれている」と感じられるように、と思いながら描きました。
打ち合わせの際に医師の対馬ルリ子先生がおっしゃっていた「私たちは患者さんに幸せになってほしいと思っているんです」という言葉がとても印象的だったので、マンガのなかで使わせていただきました。一人でも多くの女性が、自分の身体が健康で心地よくあるための選択肢を多く持ち、自分の意志で幸せな未来を選んでいけるといいなと思います。
- サービス情報
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ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
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- プロフィール
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- 大白小蟹 (おおしろ こがに)
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マンガ家・イラストレーター。1994年沖縄生まれ。2015年よりコミティアに参加しマンガや絵本の制作を行う。
- 対馬ルリ子 (つしま るりこ)
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WHA副代表 / NPO法人女性医療ネットワーク 理事長、一般財団法人日本女性財団 理事長。医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス 女性ライフクリニック銀座・新宿 理事長 産婦人科医。女性のための総合医療を実践。NPO法人女性医療ネットワークでは、全国約450名の医師らと連携し、さまざまな啓発活動や政策提言を行なっている。2020年夏には、次世代の女性の心身の健康および社会的な活躍を後押しするため、課題を抱える女性の支援を行なう団体活動をサポートする日本女性財団を設立。「女性の生涯の心身と社会的なウェルビーイングを支援する」テーマのもと、さまざまな取り組みを行なっている。
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