西加奈子初のノンフィクション『くもをさがす』が4月に刊行。乳がん発覚から寛解までを描く

メイン画像:『くもをさがす』

西加奈子の書籍『くもをさがす』が4月19日に刊行される。

2015年に『サラバ!』で直木賞を受賞した西加奈子。『くもをさがす』は2021年に滞在先のカナダで浸潤性乳管がんを宣告された西が、乳がん発覚から寛解までの約8か月間を描いたノンフィクション作品だ。

特設サイトでは、冒頭部分が読める試し読みを近日公開予定。寄せられた感想、メッセージ、最新情報なども随時更新される。

【ジェーン・スーのコメント】
思い通りにならないことと、幸せでいることは同時に成り立つと改めて教わったよう。

【金原ひとみのコメント】
読みながらずっと泣きそうで、でも一滴も泣かなかった。そこにはあまりにもまっすぐな精神と肉体と視線があって、私はその神々しさにただ圧倒され続けていた。
西さんの生きる世界に生きているだけで、彼女と出会う前から、私はずっと救われていたに違いない。

【ヒコロヒーのコメント】
剥き出しなのにつややかで、奪われているわけじゃなくて与えられているものを知らせてくれて、眩しかったです。関西弁のカナダ人たちも最高でした。

【高尾美穂のコメント】
読み終わり、静かに本を閉じても心がわさわさと迷う。
がんの闘病記という枠にはとてもおさまらず、目指す先はまったく別にあることに気づかされた一冊。幸せいっぱいのときに、それを失う恐怖心が同時に存在するパラドックスに気づくと、上手くいったとしてもイマイチでも、自分なりに納得できる瞬間の積み重ねが人生なのだとあらためて知る。

【宗岡敦子(紀伊國屋書店福岡本店)のコメント】
ノンフィクションやエッセイという言葉を遥かに超えた、生きている文学。
終わった過去ではなく、先の未来へと続いている。

【日野剛広(ときわ書房 志津ステーションビル店)のコメント】
コロナ禍と戦争とネットの暴力によって人間同士の関係がズタズタにされ、「愛」や「絆」という言葉に欺瞞しか感じられなくなった今、この本はそうした言葉に本来の意味を取り戻す力を持っている。

【石坂華月(未来屋書店大日店)のコメント】
西加奈子さんの投げた光の粒のような想いは波紋のように広がっていくに違いない。

【吉井めぐみ(宮脇書店 ゆめモール下関店)のコメント】
読んでいるだけなのにこんなに私のことを丸裸にしてしまう文章を書く西さんにとてつもなく尊敬の念を抱く。

西加奈子『くもをさがす』特設サイト|河出書房新社 西加奈子『くもをさがす』公式 (@kumosaga) / Twitter


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