人工知能による文章や画像の自動生成、メタバースといった仮想空間の構築など、デジタル技術はさまざまなことを可能にし、いまなお進化を続けている。その先に待っている、リアルとデジタルの境界線が曖昧となった世界で、人々の行動原理や生活様式はどのように変わっていくのだろうか。
CINRAでは、リアルとデジタルが溶け合った世界に生きる人々をメタ・サピエンスと名づけ、その生態系を「HUMANITY(人類の進化)」と「LIFE(生き方・文化の進化)」、「SOCIETY(社会基盤の進化)」という3つの観点から特集してきた。
最終回となる今回は、2月24日と25日に開催されたトークイベント『Innovation Garden 2023』の模様を抜粋してレポートする。
本イベントの趣旨の前提を示す24日のオープニングセッションでは、Ars Electronicaの清水陽子・小川絵美が、今後は生き物だけでなくAIとの共生も求められると話した。さらに、アート作品の紹介を通し、デジタルテクノロジーや自然界の生き物とともに進化するエコシステムを築いていくのが「デジタルとリアルが溶け合う時代の新人類」なのではないか? という問いが会場に投げかけられ、イベントの幕があがった。
学問やビジネス、アートなど、多種多様な領域で活躍する人物たちが、複数のセッションにわたって意見を交わした本イベント。そこから見える、メタ・サピエンス時代における人類の進化とは?
メタ・サピエンスは「緊張している」感覚も共有可能に?そこからつながる相互理解とは
最初のセッションには、本特集の「LIFE」領域でプロジェクトリーダーを努めた、大阪大学グローバルイニシアティブ機構招へい研究員の佐久間洋司と、感覚共有技術「BodySharing」の研究開発・事業開発を行う企業H2LのCEOである研究者兼起業家の玉城絵美が登壇した。
メインテーマは「共有」を切り口とした、メタ・サピエンスの行動原理について。いまでもディスプレイやスピーカーなどをとおして見ているものや聞いていることはある程度共有できるが、「今後は緊張やリラックスといった自分の感覚情報や、感情なども容易に共有できるようになる」と玉城は予測する。
例えば緊張すると、ふくらはぎの下の筋肉が張って血流が悪くなったり、背中が冷たくなったりと、身体にもさまざまな状態が発生します。そうした状態をテクノロジーでつくり出し、「緊張」という感覚を共有することは不可能ではありません。
人の状態にまつわる情報をより多く取得できるようになっていけば、感情の共有などもより正確に、かつ容易にできるようになる可能性があります。
自身の感覚や感情を他人に共有することが可能になったとき、何が起きるのだろうか。佐久間は理想的なかたちとして「相互理解」を挙げた。
個人的に理想だと思う応用の一つは、共有を通じて「それが私だったかもしれない」という感覚をもってもらうことです。「私がその人でありえたかもしれない」と感じるさまざまな体験の組み合わせが、誰かに対して攻撃的になることを避けたり、多様な価値観を認めたりすることの第一歩となる可能性がある。
例えば、「自分がされて嫌なことは他人にしてはいけない」と説教をするよりも、その受け手としてのコンテキストや感覚を共有する方が、より本質的な行動変容を起こせるかもしれません。
他者の感情や感覚が自分に入ってきたとき、アイデンティティーは保たれるのか?
共有を受ける側だけでなく、共有をする側にも変化があることを、玉城は自身の研究「BodySharing」を通じて実感しているという。「BodySharing」とは、動きや感覚をデジタル化し、アバターやロボットなどと共有する技術だ。
研究のなかで、共有した側の人が嬉しそうだな、と感じることが多々あります。他者に共有することで、共感してもらっているという感覚を覚え、それが喜びにつながっているのかもしれません。
共有する人と共有される人の喜びにつながるのは素晴らしいですね。以前にインタビューした花譜さんの音楽ライブでも、さまざまな技術を用いてリアルの視聴者とバーチャルな花譜さんの体験を繋いでいました。BodySharingの技術で演者の緊張や緩和の感覚を視聴者に伝達できたりしたら、もっとライブ感を高められるのかもしれません。
バーチャルシンガーの花譜を例に、エンターテイメントが感覚共有を活かす舞台になるという佐久間。その一方で、感覚や価値観を共有できるようになった未来には、本人を代替した「別人」やAIなどの「人以外」と感覚を共有することが必要になる可能性もある。
最近はChatGPTも話題ですが、私たちの代わりに働いてくれるAI、さらにはバーチャル世界で私たち自身のように振る舞っていてくれるAIができるかもしれません。そのとき、その影響力や責任はどこまで自分自身のものと一致させることができるのでしょうか。
自分らしさというと大袈裟ですが、それらと存在感の重ね合わせをすることが必要になるかもしれません。その重ね合わせを助ける技術として感覚共有のようなアイデアが役に立つといいですね。
ところで、先ほどお話した花譜さんは、私たち多くの人類に先立ってこれに似たような体験をしているのではないかと思っています。本人やプロデューサーが生み出すコンテンツに加えて、彼女の周りにはたくさんの二次創作があります。ファンコミュニティーが花譜さんに対して抱く「彼女にはこんな一面もありそう」と想像したコンテンツがシェアされて、それらは他者から見た花譜さんの一面として捉えられています。
花譜さんの場合はこの状況をうまく受け止めていますが、自分の意思によらない創作、未来でいえば自分自身の意識下にないAIによる振る舞いが起きたとき、一定のレベルで自分自身とその存在感が重なっていないと混乱するのではないでしょうか。
アイデンティティーが脅かされるといった危険性を回避するためにも、「未来をつくるための指針をつくらないといけないのかもしれない」と玉城。それに対して佐久間は、社会に理解してもらうためには、良い事例となるようなコンテンツをつくることも必要で、波及効果も大きいのではないかという。
共有できるものの範囲が広がり、あらゆる人の感覚や経験も溶け合う未来が訪れたとき、人々の行動はどう変化するのだろうか。玉城は、リアルとデジタル関係なく、さまざまなものがシェアされるなかでのメタ・サピエンスの行動原理について、こう考察した。
人類はこれまで、様々な叡智を見つけて進化してきました。それを踏まえると、人には「互いに共感して、文化を成熟させていく」ことと「多様性を持って、体験を自主的に取得していく」ことの2つの側面があるように感じています。これがメタ・サピエンスではより加速していくのではないかな、と思いますし、加速していって欲しいです。
デジタルの進化は何をもたらしたのか。アイデンティティーと経済圏の変化について考察
続くセッションでは、本特集における「HUMANITY」領域のプロジェクトリーダーである、メディア美学者の武邑光裕とトヨタ・コニック・アルファでデジタル・アイデンティティー分野を担当する佐藤毅、そしてITコンサルタント兼SF作家である樋口恭介の3人が登壇。
デジタルとリアルが融合した世界における人間のアイデンティティーのあり方と、そこから構築される経済圏について、それぞれの視点から探った。
そもそも、デジタルの進化で現在、人々にはどういった変化が起きているのだろうか。これについて、「インターネットの登場によって『作者』という存在が、圧倒的に増加していることは大きな変化だ」と武邑は語る。
インターネット登場以前を見ると、6,000年近くある文字文明のなかで、自分の意見や思想を世間に示せる「作者」は3億人程度でした。
しかし、いまはSNSのアクティブユーザー数だけを見ても30億〜40億人近く存在しており、誰もが日々自分のアイデンティティーを持って何かしらの表現をする「作者」となっています。
デジタルの進化は、人だけでなく、経済圏の変化にも影響を及ぼしている。佐藤はキャッシュレス先進国ともいわれるスウェーデンを一例に取って説明する。
スウェーデンは、世界初の中央銀行をつくり、ヨーロッパで最初に紙幣を発行した国ですが、世界でもっとも早く現金をなくそうともしています。
例えば、ストックホルム市内で開催されているフリーマーケットでは、Swish(スウィッシュ)と呼ばれる銀行口座のお金をデジタルで送金する仕組みが多く使われています。物理的なお金がなくなることで、お店で発生する現金の締め作業も不要になり、働く時間が短縮できるのです。
一方で、Swishは携帯の電話番号でやりとりする仕組みなので、店の軒先に店主個人の電話番号が掲出されているという、日本のプライバシー観点では考えられないような光景も広がっているのが実態です。
こうした「作者」の増大や経済圏の変化は、個人主義化がより進んでいると見ることもできる。佐藤は「特に革命などを通じて国民が権利を獲得してきたという歴史的背景があるヨーロッパでは、個人主義の流れが顕著だと思う」とも語った。
個人主義の潮流は、情報を企業や団体に集中させず、分散して管理しようとするweb3.0時代が到来して以降、加速している。樋口は従来のデジタルの進化とweb3.0以降の世界を対比しつつ、こう語る。
メタバースやweb3.0は、巨大資本がフラット化するといった従来のデジタル革命に対する反動的な運動とも見て取れます。今後は、各々の手法で好きなように行動することで、さまざまな文化の衝突が起きていく。そこには問題もあると思いますが、新しい可能性も同時に生まれるのではないでしょうか。
メタ・サピエンスの未来には「言語」を超える何かが必要だ
デジタルの進化は人間だけでなく、Chat GPTといったAIの登場や、人間のアシスタントや代替的な行動を担うデジタルツインの可能性などにもつながっている。こうした外部の知性が人間と深く関わり始める未来を考えたとき、メタ・サピエンスには何が必要になるだろうか。武邑と樋口は「言語」を超える何かが必要だと推察する。
ぼくらは西洋と東洋とデジタル、といった主に3つの体系のなかで生きていると考えています。それぞれの言語を大きく分類すると、西洋は音で表現する表音文字、東洋は一字一字が意味を成す表意文字、そしてデジタルはバイナリーコードで、それぞれの文明はこの言語に基づいているため、基本的に3者間でのコミュニケーションはできません。
技術で埋められるのは自動翻訳などの言語的な問題がメインで、非言語的な世界観に関してはやりとりが難しい。これを埋められる技術が生まれたら、いまのAIを超えてくるのかもしれません。
GEZANとMillion Wish Collectiveの連名作にある “Third Summer of Love”という曲で、<言葉に疲れたら踊るのさ>という歌詞があります。ぼくは、いまの時代に対する直球の解決策はこれなのではないかな、とも思っています。
“Third Summer of Love”
AIや知性などのさまざまな話が出てきたとき、ぼくらはどうしても言語から考えてしまいますが、はたしてそれで良いのか? と感じています。特にSNSで顕著ですが、言葉に翻弄されて誤った認識に通じたり、その認識が攻撃的な様相を持ってスピーディに拡散されてしまったりする。
解決策の1つとして、スポーツをしたり、音楽を聴いたり、踊ったりといった、言語から離れた身体性に寄与することから今後の知性を考えてみる、といったことが大切になるのかもしれません。
都市とマーケティング、アートの世界から見るメタ・サピエンス時代の「体験」の変化
デジタルとリアルが溶け合った世界が訪れたとき、人そのものだけでなく、人が味わう体験も変容する。その体験の変化を探るべく、本特集の「SOCIETY」領域でプロジェクトリーダーを担当した建築家の豊田啓介と、次世代のブランド構築モデルとして「SPEEDモデル」を提唱するトヨタ・コニック・アルファの南奈津子、オーストリアを拠点に世界的なメディア・アートのイベントを手がけるアルス・エレクトロニカの小川絵美子の3人が登壇。建築とマーケティング、そしてアートの観点から、メタ・サピエンス時代の体験のあり方について話し合った。
リアルとデジタルはよく、二項対立的にとらえられ、「リアルでできることをどうデジタルに落とし込むか」といった議論がなされている。しかし、豊田は別の考え方を持つべきだと語る。
リアルの世界でぼくらが培ってきた感覚や意識に対して、デジタルが扱える領域は非常に限定的です。実際のところ、デジタルとリアルは独立したものではなく、グラデーションのようになっている。双方をうまく組み合わせることでできることの可能性が広がる、といった考え方が良いと思っています。
リアルとデジタルの組み合わせを模索し、世の中に提示している人々のなかに、メディア・アーティストがいる。これまでに数々のメディア・アートに触れてきた小川は、直近の作品を例に挙げてデジタルとリアルのより良い組み合わせについて考察する。
日本橋にある「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」というプロジェクトでは、病気などの理由から外出が難しくなった人が操作するロボットが、カフェで接客をしてくれるかたちを取っており、外出ができない方々に対して、社会的な接点をもたらしています。
このプロジェクトを見ると、テクノロジーの力でデジタルとリアルをシームレスにつなぎ、人の体験や社会を豊かにするといった考え方が今後、受け入れられていくようにも思えます。
デジタルとリアルがつながる時代に必要な「関与性のデザイン」
デジタルとリアルがシームレスにつながるようになることで、従来は物理的に閉じていた場所性や身体性が開放される可能性もある。家にいながら仕事を行なう「在宅勤務」が典型的だ。豊田は「家で仕事をしながら家事をするといったように、100%の所属と貢献が各所でなくなっていくだろう」と予測。この現象が広がると、自分の身体とロボットの身体、建物までもがシームレスにつながり、どこまでが「自分」で、どこまでが「その場所」なのか、境界が溶け出していくだろう。
その流れを受けてトヨタ・コニック・アルファでは「SPEEDモデル」を考案。次世代のブランド構築モデルについて南はこう語る。
従来は「こういう社会や生活が良い」という、ある種の定型モデルにはめ込むかたちで、ブランドがプロダクトやサービスを世に送り出していました。
でもいまは、一人一人に「このブランドは自分の生活のなかに属しても良いな」と思ってもらって初めてブランドが選ばれる。そんな時代に大きな企業やプロダクト・サービスは何ができるのかを考えることが重要だと思います。
デジタルの世界とシームレスにつながることで、生活の選択肢も多様化する。そのなかで、人々にとって何が大切になるのだろうか。豊田は「リアルの場所や文化・歴史といった、バグの発生しえない、作り替えようのないものの強さがあらためて価値になってくる」と語る。
リアルの世界に対する価値は、メディア・アートの世界でも見出され始めているようだ。「私たちはプラネットセンタードデザインと呼んでいるが、自然や惑星に対する人間の責任を踏まえた作品がここ数年で増えてきている」と小川は話した。
リアルとデジタルの境界が曖昧になっていったとしても、その溶け合い方は1つではない。南はブランドやプロダクト・サービスと人々との「関与性のデザイン」が必要だと最後に説いた。
みんなで集まって、デジタルとリアルが溶け合った世界をデザインしていく必要があると思います。そこで必要になるのが、人々がいかに関与したい・応援したいと思ってもらえるかという関与性。
モノを完パケで出す、という従来の手法から離れて、コンセプトの提示からプロダクトをつくるまでのプロセスに共有と共感を生み出し、さまざまな人とオープンにコラボレーションしてくことが必要だと思っています。
ソ連崩壊や金融危機などを予測。「予言者」エマニュエル・トッドの考える、人類の取るべき行動
イベントにはスペシャルゲストとして、フランスの歴史人口学者であり家族人類学者のエマニュエル・トッドも登場。自身の著書で世界のさまざまな出来事を予言してきた彼に、これまでの研究内容や現在の世界の状況、そして人類の未来について語ってもらった。
トッドは経済や政治ではなく、彼が「人間や社会の意識に関わる」ととらえている教育や宗教、家族制度といった領域と、人口統計学の領域から50年以上にわたって歴史を考察。
著書『最後の転落 ソ連崩壊のシナリオ』(1976年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後 アメリカ・システムの崩壊』(2002年)で「米国発の金融危機」を、さらにはトランプ政権の誕生やイギリスのEU離脱なども予測し、的中させてきた。
そんなトッドは、いまの世界の状況をどのようにとらえているのか。現在起きているウクライナ戦争や世界的インフレについて言及しつつ、「人々は感情から抜け出し、長期的な視野をもって冷静かつ理性的に、経験に基づいて対処しなければならない」と語る。
例えばウクライナ戦争は、小国ウクライナが、大国のロシアに攻められているといった見方がありますが、これには感情的な側面が入っているとも考えられます。
戦争の経緯や国の状況を紐解いていくと、安定した国家になりつつあるロシアと、アメリカやイギリスといった、強大な力を持ちながらも不安定な状態に陥りつつある国が率いるNATO、といった対立構造の見方もできる。
また、インフレに関してはウクライナ戦争が原因の一つとして大きく挙げられていますが、2020年に発売された『人口の大逆転』という書籍で、中国を筆頭とした人口減少が労働力の縮小につながり、結果的にインフレが起きる、とすでに予言されていました。冷静に、実態に基づいて物事を見つめることで、今後の出来事の予測やそれらへの対処もできるはずです。
世界を学問的な切り口で見つめ、未来を予測してきたトッドだが、リアルとデジタルが溶け合った「メタ・サピエンス」の世界について、「テクノロジーへの過度な期待は避けるべきだ」と警鐘を鳴らす。
テクノロジーの進化は素晴らしく、特にコロナ禍はテクノロジーがなければ乗り切れなかったでしょう。しかし、社会は全体的にテクノロジーに重点をおき、期待し過ぎているようにも感じています。いま必要なのは、古代ギリシャ人が「傲慢(ヒュブリス)」と呼んでいたものから脱却することではないでしょうか。
シリコンバレーなどに通底している、先端テクノロジーへの過度な期待は、ともするとエリート主義や格差社会思想にもつながりかねない。そうした固定観念を捨て、すべての人のために必要なイノベーションを生み出すことを可能にする、合理的かつ現実主義的な考えを持つ必要があると思っています。
未来の人類はどんな変化を遂げるのか?
人々の感情やアイデンティティー、また経済圏やマーケティング、アートの分野などさまざまな側面から「メタ・サピエンス」について議論が行なわれた本イベント。CINRAの特集でも、全11回にわたり、デジタルとリアルが融合する世界での新人類「メタ・サピエンス」の行動原理を探求してきた。
同質な存在であるホモ・サピエンスから、より多様で高次な存在となるメタ・サピエンスへ。社会の変化に応じて人類もよりシームレスに、世界と溶け合っていくのかもしれない。
- イベント情報
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『Innovation Garden 2023』
- プロフィール
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- 佐久間洋司 (さくま ひろし)
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大阪大学 グローバルイニシアティブ機構 招へい研究員 2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会 ディレクター。1996年生まれ。『2025年 日本国際博覧会(大阪・関西万博)』大阪パビリオン推進委員会 ディレクターほか。日本オープンイノベーション大賞 文部科学大臣賞などを受賞。東京大学大学院総合文化研究科 修士課程、孫正義育英財団 第2期生(正財団生)。人工知能学会 産業界連携委員会 委員、同編集委員会 学生編集委員長。
- 玉城絵美 (たまき えみ)
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H2L, Inc., CEO / 琉球大学工学部教授。人間とコンピュータの間の情報交換を促進することによって、豊かな身体経験を共有するBodySharingとHCI研究とその普及を目指す研究者兼起業家。2011年に手の動作を制御する装置PossessedHandを発表しTime誌が選ぶ50の発明に選出、2012年にH2L,Inc.を創業し、UnlimitedHand, FirstVRなどの製品を発表しサービスへと展開。 2020年国際会議AugmentedHumanにて、近年で最も推奨される研究論文として表彰。
- 武邑光裕 (たけむら みつひろ)
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メディア美学者 / 武邑塾 塾長。1954年生まれ。日本大学芸術学部、京都造形芸術大学、東京大学大学院、札幌市立大学で教授職を歴任。著書『記憶のゆくたて―デジタル・アーカイヴの文化経済』で、第19回電気通信普及財団テレコム社会科学賞を受賞。2017年、Center for the Study of Digital Life(NYC)フェローに就任。新著に『プライバシー・パラドックス データ監視社会と「わたし」の再発明』(黒鳥社)がある。
- 佐藤毅 (さとう たけし)
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トヨタ・コニック・アルファ株式会社 未来共創部 マネージャー、一般社団法人スマートワレット協会 事務局
- 樋口恭介 (ひぐち きょうすけ)
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SF作家・ITコンサルタント。『構造素子』で第5回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。『未来は予測するものではなく創造するものである』で第4回八重洲本大賞を受賞。編著『異常論文』が2022年国内ベストSFランキング第1位。その他の著書に『すべて名もなき未来』『眼を開けたまま夢を見る』『生活の印象』。外資系コンサルティング企業でシニアマネージャーとして勤める傍ら、anon.incでSFプロトタイピングやwebzine「anon press」の運営に関わる。
- 豊田啓介 (とよだ けいすけ)
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建築家、東京大学生産技術研究所特任教授。1972年生まれ、千葉県出身。建築設計事務所NOIZでの建築デザインの仕事のかたわら、2017年に「建築・都市×テック×ビジネス」をテーマにした領域横断型プラットフォームgluonを金田充弘と設立。コンピューテーショナルデザインを積極的に取り入れた設計・開発・リサーチ・コンサルティング等の活動を、建築やインテリア、都市、ファッションなど、多分野横断型で展開している。
- 南奈津子 (みなみ なつこ)
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トヨタ・コニック・アルファ株式会社 Chief Strategy Officer
- 小川絵美子 (おがわ えみこ)
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Prix Ars Electronica Head。オーストリア・リンツを拠点にするキューレータ、アーティスト。2008年より新アルスエレクトロニカ・センター立ち上げに関わり、以降、フェスティバル、エキスポート展示の様々な企画展のキュレーションを担当。2013年よりアルスエレクトロニカのコンペティション部門であるPrix Ars Electronicaのヘッドを務める。
- エマニュエル・トッド
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歴史学者 / 人類学者。1951年生まれ。フランスの歴史人口学者・家族人類学者。国・地域ごとの家族システムの違いや人口動態に着目する方法論により、『最後の転落』(76年)で「ソ連崩壊」を、『帝国以後』(2002年)で「米国発の金融危機」を、『文明の接近』(07年)で「アラブの春」を、さらにはトランプ勝利、英国EU離脱なども次々に"予言"。著書に『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』『問題は英国ではない、EUなのだ』『老人支配国家 日本の危機』『第三次世界大戦はもう始まっている』『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』(いずれも文藝春秋刊)など。
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