メイン画像:Photo by ©︎Tina Paul
展覧会『ハウス・オブ・フィールド』が6月3日から山梨の中村キース・ヘリング美術館で開催される。
同展では映画『プラダを着た悪魔』で『アカデミー賞』衣装デザイン賞にノミネートされ、テレビドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』で『エミー賞』衣装賞を受賞した衣裳デザイナー、スタイリストのパトリシア・フィールドが、半世紀をかけて蒐集した日本初公開を含むペインティングや写真、オブジェなど約130点を公開。2016年春にアートが空間全体を彩るパトリシア・フィールドのブティックが閉店し、彼女のアートコレクションの主要作品約190点が同年に中村キース・ヘリング美術館に収蔵された。
会場では、1980年代以降ニューヨークのナイトライフを記録し続ける写真家ティナ・ポールの写真と共にパトリシア・フィールドのアートコレクションを紹介するほか、1980年代中期のブティック「パトリシア・フィールド」の記録映像を展示し、インスタレーションでブティックを再現する。
また、同展の開催を記念して、パトリシア・フィールドが蒐集した作品群から約140点を紹介するコレクションカタログを刊行。コレクションの核となるペインティングや彫刻作品に加えて、同展に展示されない作品も図版として掲載するほか、アートコレクションの成り立ちを紐解くパトリシア・フィールドへのインタビューや親交の深い執筆陣によるエッセイを収録する。
作品を購入することでアーティストたちを支えてきたパトリシア・フィールド。ニューヨークに生まれ育ち、24歳の時に初めて自身のブティック「パンツ・パブ」をオープンした。このブティックは、のちに「パトリシア・フィールド」となり、イースト・ビレッジを中心に移転を繰り返しながら「ハウス・オブ・フィールド」と呼ばれるコミュニティーを形成していった。「ハウス」は1970年代以降のニューヨークの黒人やラティーノのLGBTQ+コミュニティーで「従来の枠組みに囚われず生活を共にする集団がその結束を示す言葉」として使われてきた言葉。
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