松尾スズキの個展『生誕60周年記念art show「松尾スズキの芸術ぽぽぽい」』の詳細が発表された。
12月8日から15日まで表参道・スパイラルホールで開催される同展は、1988年に「大人計画」を旗揚げして以降、舞台をはじめ、映画、小説、エッセイ、コントドラマなどの作品を手がけてきた松尾にとって初となる個展。これまでに松尾が描きためた絵画、イラスト、手がけた舞台美術作品が展示される。会場内の音声ガイドは、松尾スズキ自身が担当する。
会期中にはトークイベントも開催。12月11日と12日には10年前、50歳で挑戦した一人芝居『生きちゃってどうすんだ』の上映とトークを開催。11日のトークには江口のりこ、12日のトークには宮藤官九郎がゲスト出演し、松尾は両日に出演する。
12月13日から15日の3日間は、『松尾スズキトークセッション〜生きちゃってどうしよう60〜』と題するトークセッションを開催。13日には松尾と同い年の片桐はいり、14日にはケラリーノ・サンドロヴィッチをゲストに迎える。最終日の15日には、司会の皆川猿時、立会人の池津祥子、伊勢志摩と共に、大人計画の劇団員が選ぶ、今まで松尾の身にふりかかった10大事件を振り返るとのこと。
個展およびイベントのチケットは10月7日10:00から販売。
【松尾スズキのコメント】
コロナ禍になって暇を持て余していたとき、20年ほど前にキャンバスに描いた中途半端な絵を部屋の隅に見つけ、暇つぶしにそれを完成させようと、ひさしぶりにアクリル絵の具を手にしたら、なぜだろう、止まらなくなって、次から次に絵を描き始めていました。
まだ物語を持たない登場人物たちが、躍り出てはポーズを決めるのです。それを筆でなぞっている感覚です。
最初は自宅に飾るつもりだったけど、もう、リビングに収まりきりません。だから、いっそ下手なりに、どこか小さなところで展示でもしようかなと思っていたら、なにかの拍子で気を失っている隙に、スパイラルホールでやることになっていました。
びびりはしますが、せっかく作ったんだから見せたいという欲望。
結局そこに立ち返っていくのだなと、痛感している松尾です。
芸術と商売のはざまでのたうち回ってきた松尾の絵は、マンガと美術のはざまで謎のポーズを決めまくっています。
- フィードバック 0
-
新たな発見や感動を得ることはできましたか?
-