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ケリー・ライカート監督の映画『ファースト・カウ』の日本版ビジュアルと日本版予告編、本国トレーラーが公開された。
原作は、これまでケリー・ライカート作品の脚本を多数手がけてきたジョナサン・レイモンドの小説『The Half-Life』。西部開拓時代のオレゴン州で、アメリカンドリームを求めて未開の地にやってきた料理人のクッキーと、中国人移民のキング・ルーが意気投合し、「富の象徴」である牛からミルクを盗み、ドーナツで一攫千金を狙うというあらすじだ。12月22日公開。
出演はジョン・マガロ、オリオン・リー、トビー・ジョーンズ。ライカート監督は劇中の牛を演じたイーヴィーという雌牛について、たくさんの顔写真の中からいちばん大きな目をしていたことから抜擢したと語っている。
石井勇一が手がけた日本版ビジュアルは本国ビジュアルを踏襲し、「おいしい話にご用心。」というコピーと共に牛が船で運ばれている様子を切り取ったものと、牛が未開の地に降り立つ瞬間を捉えたものの2種。
日本版予告編では、アメリカンドリームを夢見るふたりの男が未開の地に初めてやってきた1頭の牛と出会い、物語が動き出す様子が描かれている。
今回の発表にあわせて著名人のコメントが到着した。
【ISOのコメント】
マチズモを礼賛する開拓時代に、男の業から解放された親密さを育む2人。
フロンティアで芽生えたその聖域をいつしか羨望の眼差しで見ていた。
歴史書に載らない落後者の人生を拾う、ライカート監督の優しさが光る名篇。
【大前粟生のコメント】
物語より親密さを、死やスリルより彼らの生活のささやかな一場面を大事にしてくれる、素晴らしい映画。
【中村千晶のコメント】
ずっとハラハラなのに、なんて心優しい映画なんだろう! マッチョな開拓時代、主人公ふたりは明らかにマイノリティだ。彼らの風変わりな共同生活のぬくもりに、いつの時代にもある「生きづらさ」を感じてヒリッとする。
【門間雄介のコメント】
歴史の深層から社会を、生活を、そこに生きた人々を掘り起こし、生き生きと再現する、そして人と人との間に生じる、心の通いあいを嘘なく記録する、友情劇という一語にはくくりきれない、深い余韻を残す物語。
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