Mrs. GREEN APPLEによる新曲“コロンブス”のミュージックビデオが非公開となったことについて、メンバーの大森元貴が本日6月13日、バンドのオフィシャルサイトで経緯を説明する声明を発表した。
“コロンブス”はコカ・コーラCoke STUDIOキャンペーンソング。6月12日に公開されたミュージックビデオは、Mrs. GREEN APPLEのメンバーがそれぞれコロンブス、ナポレオン、ベートーヴェンといった「偉人」に扮して旅に出て、類人猿と出会って「ホームパーティー」をするというもの。映像中では「偉人」たちが類人猿にピアノを教えたり、人力車を引かせているといった描写が含まれていた。
アメリカ大陸の発見者として知られるクリストファー・コロンブスは、冒険者や開拓者の象徴的な存在として扱われてきた一方、近年では奴隷商人として批判されることも多い。ミュージックビデオの公開後、映像の内容が西洋人による原住民の教化や奴隷化を想起させるとして、SNSなどを中心に歴史認識の欠如の指摘が相次いでいた。
これを受けて、本日午後にユニバーサル ミュージック合同会社および所属レーベルであるEMI Recordsと所属事務所Project-MGAはミュージックビデオを非公開とした。
大森元貴がオフィシャルサイト上で発表した声明では、
「コロンブス」のMusic Videoを制作するにあたり、
・年代別の歴史上の人物
・類人猿
・ホームパーティー
・楽しげなMV
という主なキーワードを、初期構想として提案しました。
しかしながら、意図とは異なる伝わり方もするかもしれないと思い、スタッフと確認し合い、事前に特殊メイクのニュアンス、衣装、演じ方のフォロー、監修をしていたつもりではおりましたが、そもそもの大きな題材として不快な思いをされた方に深くお詫び申し上げます。
と説明。「決して差別的な内容にしたい、悲惨な歴史を肯定するものにしたいという意図はありませんでしたが、上記のキーワードが意図と異なる形で線で繋がった時に何を連想させるのか、あらゆる可能性を指摘して別軸の案まで至らなかった我々の配慮不足が何よりの原因です」と綴っている。
また具体的な歴史をなぞったつもりはなく、「あくまでフィクションとしての映像作品」だったとしている。声明は「以後このようなことが無いよう、細心の注意を払い、表現することに対して誠実に、精進してまいりたいと存じます」と結ばれている。
- フィードバック 12
-
新たな発見や感動を得ることはできましたか?
-