メイン画像:©NHK
2026年度前期連続テレビ小説『風、薫る』の主人公のひとり・一ノ瀬りん役を見上愛が演じることが発表された。
連続テレビ小説第114作となる『風、薫る』は、文明開化が急速に進む明治時代に生きた大関和と鈴木雅という実在のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフにした作品。同じ看護婦養成所を卒業した2人が患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し、やがて「最強のバディ」となってまだ見ぬ世界を切り拓いていく姿を描く。
実在の人物をモチーフとするが、激動の時代を生きた2人のナースとその仲間たちの波乱万丈の物語として再構成。登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描く。作は吉澤智子。
もうひとりの主人公・大家直美役はオーディションで決定する。
一ノ瀬りん役:見上愛
栃木県那須地域の山すその町で、元家老の家に長女として生まれる。物心ついた頃には一家は帰農していて、細やかではあるが不自由のない暮らしに幸せを感じていた。しかしある日、コレラが町でまん延し、りんの人生の歯車が狂い始める―
「己の良心に恥じないか」が判断基準。育ちは良いが天真らんまんで視野が狭くなりがち。いざという時に潔く思い切った行動力がある。生活のためにナースになるが、やがてナースの地位向上、病人が病を抱えながら、ありのまま生きられる世の中を見るのが夢らしきものになっていく。
【見上愛のコメント】
ちょうど一週間前に連続テレビ小説の主演のお話を聞いて、この記者会見の会場に出てきた瞬間、やっと実感がわいて、ちょっと涙がでてしまいました。
私は朝の時間はとても大事だと思っています。その朝の始まりが、どんな始まり方をするかによって、一日が変わっていくなという感覚があるので、みなさんの一日がすてきになるきっかけを作れるようなドラマに出演できるのは、ものすごく光栄なことだと思います。
今回私は、明治時代を演じるのも初めてで、バディの設定の作品を演じるのもほとんど初めて。看護師の役をしっかり所作を学んで演じるのも初めてなので、この「初めてづくし」を楽しんでいけたらいいなと思います。
そして、ドラマの舞台となる栃木県は、幼いころに家族で旅行に行きました。実はその時の写真も残っていて、家族で集まると必ず話題にのぼる思い出深い場所です。
『風、薫る』という作品で、皆さんの心に届くような物語を伝えていけたらなと思っています。
【制作統括・松園武大のコメント】
ここ数年、朝日を眺めながら占いをみて、「うわっ、今日は静かにしてよう」とか、その日の運勢に一喜一憂するのが日課になっています。若い頃はあまり気にしなかったんですけどね。。。きっとそれは、どんなにまじめに頑張っていても、どうしようもない不条理が世の中にはある、ということを実感してきたからかもしれません。
5年前、世界的パンデミックを起こした新型コロナウイルスは、ある日突然、私たちから日常を奪っていきました。外食や旅行が出来なくなり、大切な人に会うことも簡単ではなくなりました。まだ何者かも分からないウイルスが猛威をふるう中、徹底的に患者に寄り添い、励まし、“コロナ”と戦う看護師たちの姿に勇気づけられたことを克明に覚えています。そんなことから看護の歴史に興味をもち、「疫病の時代」とも呼ばれる明治の二人のナースのパイオニアに感銘を受けたことが、この企画の始まりでした。
作者の吉澤智子さんとは今回初めてご一緒させていただきます。吉澤さんの持ち味である生命の力強さや温かさ、スパイスの効いたリアルなセリフが、このドラマの魅力を最大限引き出していただけると確信し、今回執筆をお願いしました。そして、主演の見上愛さんは大河ドラマ「光る君へ」で藤原道長の娘・彰子を演じていただき、その表現力と存在感、そしてチャーミングな人柄に惹かれて、今回オファーしました。
もう一人の主人公・大家直美役はオーディションで決定しますが、どんな方が一ノ瀬りんの相棒になってくれるのか、どんなバディになるのか、私自身ワクワクしています。
自らの幸せを求めながら看護の世界で奮闘する等身大の二人の主人公の半生を通して、温かくて優しい風を感じるドラマを、半年間、精いっぱいお届けできればと思っています。
- フィードバック 0
-
新たな発見や感動を得ることはできましたか?
-