宇和川輝監督の長編デビュー作『ユリシーズ』が7月19日公開。マドリード、バスク、岡山で撮影

メイン画像:©︎ikoi films 2024

映画『ユリシーズ』が7月19日よりポレポレ東中野、8月にシネ・ヌーヴォで公開。ポスタービジュアル、小川公代らのコメントが到着した。

同作は、スペイン、サン・セバスチャンのエリアス・ケレヘタ映画学校の修士課程を日本人で初めて修了した宇和川輝監督の長編デビュー作。スペインと日本を行き来してトランスナショナルな映画制作を続けてきた宇和川の個人史と、ホメロス『オデュッセイア』の翻案をかけあわせた73分の作品となる。

3つの土地で撮影された同作は3部構成。第1部ではスペイン・マドリード在住のロシア人アレフティーナとその息子ディミトリが父親の帰りを待つ様子が描かれる。第2部ではバスク地方サン・セバスチャンに暮らすエナイツが日本人のイズミと出会う様子を描く。第3部では岡山・真庭でカズコが亡き夫のお盆を孫のヒカルと迎える様子が描かれる。

ポスタービジュアルは、スペインのアニメーション作家ラウラ・イバニェスが同作のために描き下ろしたイラストをもとに、装丁家の二宮大輔が日本語タイトル、クレジットを配置したもの。

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【小川公代のコメント】
ひとは人生の岐路にたつとき、どんな選択をするのだろう。
わたしたちの生は、刻一刻、死に近づいている。
生きている瞬間を想う。死者を想う。
だから「今を楽しめ」。
とめどなくあふれでてくる生の瞬間、瞬間が、わたしたちの手から零れおちそうになる。そのかけがえのない生を、大切な誰かが生きた証を、失われつつある風景とともに丁寧に保存したい。
――『ユリシーズ』はそんな衝動に突き動かされている。静謐さのなかに生活音が響くとき、それらは普遍とむすびつく。
五感を研ぎ澄ませて見てほしい。

【ルイーズ・マルタン・パパジアン(『マルセイユ国際映画祭』プログラマー)のコメント】
異国での生活によって生まれた「移動」と「ズレ」こそが、宇和川輝の映画の原動力だ。
多言語的で文学的な遊び心(…)最小限の物語を洗練された構図で描き出している。

【Caimán cuadernos de cine(スペインの映画誌)のコメント】
幽霊たちが代わるがわる我々の視界をすり抜けていく『ユリシーズ』は、「現在」について、若者たちについて、彼らに課された「旅の義務」について、そして旅の喜びについて物語る。強いられた現代のオデュッセウスたち。彼らこそが、神話の最後の具現者なのだ。

ikoi films(@ikoifilms) / X


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