「もう美人コンテストではない」
アメリカのミスコンテスト『ミス・アメリカ』が、水着とイブニングガウンでの審査を廃止することを発表した。
自身も元ミス・アメリカであり、ミス・アメリカ機構理事長のグレッチェン・カールソンは、現地時間の6月5日にアメリカのテレビ番組『グッド・モーニング・アメリカ』に出演。「私たちはもう美人コンテストではない。コンペティションです」「私たちは今後、参加者を外見で判断しない」と語り、今年9月に行なわれる2019年の大会から水着審査とイブニングガウンでの審査が廃止されることを明らかにした。
『グッド・モーニング・アメリカ』に出演したグレッチェン・カールソン
知性や社会的影響など「内面重視」へ
『ミス・アメリカ』のオフィシャルサイトでもこの方針を正式発表。知性や社会的影響、才能、エンパワーメントに重きを置いた次世代の女性のリーダーを輩出していくとし、外見よりも内面重視の姿勢が強調されている。
さらに「私たちは今、女性たちが様々な問題について立ち上がり、勇気をもって発言する、大きな文化的な変化の時代を経験しています。『ミス・アメリカ』も組織として進化し、誇りを持ってこうしたムーブメントに参加していく」とのカーソンの言葉が綴られており、「#MeToo」をはじめとして拡大する女性たちのムーブメントへの連帯を見せている。
「ミス・アメリカ2.0」へと刷新図る
『ミス・アメリカ』のSNSでは、白いビキニが姿を消す動画が掲載。「#byebyebikini」(バイバイ、ビキニ)のハッシュタグと共に「ミス・アメリカ2.0」との言葉が掲げられている。
なお9月からの大会では、水着審査の代わって出場者がこれまでやってきたことや、将来の目標、ミス・アメリカとしてどのように自身の力を使っていこうとしているかを審査員にアピールするセッションが設けられる予定だ。
『ミス・アメリカ』は1921年に設立され、100年近い歴史を持つ。全米50の州とワシントンD.C.の51位の地域の代表が参加する。これまで1984年にヴァネッサ・ウィリアムスが初の黒人女性として、2001年にアンジェラ・ペレス・バラキオが初のアジア系女性としてミス・アメリカに輝いた。2019年のミス・アメリカを決める大会は、現地時間の9月9日にアトランタで開催される。
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