6月8日
いよいよ撮影当日。どうやら徹夜をした学生もいたそうで、早朝、東京本校の講堂には、先陣を切るAチームの手の込んだセットが完成していました。その小部屋にはカラフルな布や風船、また真紅のトイピアノや、ティアラを冠したマネキンの頭などが溢れ、ファンシーなテイストで統一されています。
彼らは、実写とコラージュ映像を交差させることで「bómi」と「偽りのbómi」が交錯する世界を描くようです。歌詞から連想される「女の子の理想と現実」を、映像ならではの手法で魅せることがテーマ? なお今回、各チームとも撮影には主にデジタル一眼レフカメラを使用。ここ数年で飛躍的に向上した動画撮影機能と、その取り回しのよさから、プロのMV撮影現場でも使われることが多いそう。
やがてbómiさんも到着。以前に服飾関係で働いていたAチームメンバーの古性希望さんが、自らヘアメイクと衣装も担当します。社会人経験者も多く、さまざまなバックグラウンドを持つ学生が集うDCA。その特徴が、意外な場面で活かされます。友人の協力も得て完成したというドレスは、多様な素材がフリル状にミックスされた力作。これにピンクのウィッグを合わせた妖精のようなbómiさんが登場すると、場は一気に華やぎます。
進行担当がbómiさんに、撮影の流れと表現したいイメージを伝達。音楽が始まり、ついに撮影スタートです! 緊張気味の彼らを、bómiさんは「リップシンクはありますか?」「ここはどんなイメージですかね?」と自ら現場を引っ張っていきます。賑やかなセットを背景に、即興ダンスシーンと、自らのとなりに現れる「偽りのbómi」(後に合成処理予定)を想定した絡みなどを演じ、なんとか撮影は終了しました。
チームリーダー・大内仁美さんは「事前にできるだけ準備したつもりでしたが、本番はまったく別モノですね。机上の予定通りには進まないMV制作の大変さを痛感しましたが、同時に楽しさも体験できました。今後の編集作業を通して、必ず良いものにしたいです!」とのこと。
進行担当の田谷翔平さんは、もの静かながら、bómiさんからの質問に懸命に応える姿が目立ちました。「僕らのイメージを、演じるご本人にいかに伝えるかの重要性を実感しました」と、緊張感のなかでも得たものは大きかったようです(彼は続くチームの撮影も熱心に見学していました)。また編集担当・杉山康太さんは「僕らのチームは、手づくり感とデジタル技術をどう融合させるかが鍵。特に僕はここからががんばりどころです!」と意欲を見せていました。
そんなAチームとの制作について、bómiさんからは開口一番「衣装とセットが可愛かったですね」とのご感想。
bómi:Aチームは今日最初の撮影だから、参考にするものもない手探り作業で、たいへんだったんじゃないかと思います。表現したいことの芯をスタッフ間で共有することが大切だと思うから、現場であれこれどうしたらいいかを、いろいろ聞いたりしました。これから編集されて、「偽りのbómi」という存在との対決が実際どうなるのかとか、すごく楽しみですね。
学生たちを見守る担当講師の高岡さんは、彼らの自主性を重視し、今回はサポート役に徹したそうです。やや押してしまった撮影時間など反省点を示しつつ、「でもMV制作初体験というなかで、セット制作も含めここまでがんばれるのはたいしたもんだとも思います」とコメント。彼らの奮闘がどんな映像に結実するのか、楽しみですね。
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