2015年に建国50周年を迎えたばかりのシンガポール。都市部には斬新な形状の高層ビルばかりが建ち並ぶ近未来的なイメージを持っている人も多いかもしれません。
しかしここ数年では、建国以前から大切に守られてきた歴史的建築物を美しく蘇らせた新たなスポットが続々オープン。今回はイギリス植民地時代の面影が残るとっておきのスポットを紹介します。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
ラッフルズ・ホテル・シンガポール
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シンガポールを代表するホテル『ラッフルズ・ホテル・シンガポール』は、イギリス植民地時代を象徴する「コロニアルスタイル」の建築物として知られています。
19 世紀初めから第二次世界大戦までイギリスの統治下にあったシンガポールは、インドや中国大陸などとの海路を通じた貿易で大きく発展しました。その間、イギリス政府はシンガポール国内に数々の政府関連施設を建築しており、そのスタイルはどれもダイナミックかつ優美で、当時世界中に影響力を示していたイギリスの権力と野望を象徴するかのようです。
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Shop:RAFFLES HOTEL SINGAPORE
Address:1 Beach Road, Singapore, 189673
URL:http://www.raffles.com/singapore/rooms-suites/
ナショナル・ギャラリー・シンガポール
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2015年11月、東南アジアのアートのハブとなるべくオープンした『ナショナル・ギャラリー・シンガポール』。ここには、シンガポールと周辺国の歴史を紐解く貴重な作品が集められています。
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注目したいのは、英国植民地時代に建設された元最高裁判所と元市庁舎を美しく再利用させた内観。その昔、刑務所から裁判へ向かう犯罪者を収容していた監房もそのままの形で残されており、人気スポットになっています。
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Shop:NATIONAL GALLERY SINGAPORE
Address:1 ST. ANDREW’S ROAD 178957
URL:https://www.nationalgallery.sg/
ナショナル・デザイン・センター
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アートスクールの学生で賑わうブラス・バサーエリアに2014年にオープンした『ナショナル・デザイン・センター』は、100年以上の歴史のあるセント・アンソニー修道院が現代的に改装されています。
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一見ミニマルなデザインの建物ですが、よく見るとバルコニーや裏庭に クリスチャンのモチーフの数々が残されています。2Fのデザイン・ギャラリー2では、シンガポール生まれの工業デザインなどにフォーカスしたFIFTY YEARS OF SINGAPORE DESIGNが2017年の年末まで展示されています。
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Shop:National Design Centre
Address:111 Middle Road, Singapore 188969
Venue:ナショナル・デザイン・センター
ザ・ホワイト・ラビット
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1930年代に建てられたチャペルを改装して作られたレストラン『ザ・ホワイト・ラビット』。店内に足を一歩踏み入れるだけでタイムスリップしたような錯覚に陥る広々と美しい空間。
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『ザ・ホワイト・ラビット』が入っている人気レストラン街・デンプシー・ヒルは、19世紀からイギリス軍が使用していたバラック(空地や災害後の焼け跡などに建設される仮設の建築物)の数々を改装し、再利用しています。当時のイギリス人が、シンガポールの暑さに耐えられるよう、風通しよく開放感のあるデザインで造られた建物は、今でも訪れる人々に自然な心地よさを提供しています。
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Shop:The White Rabbit
Address:39C Harding Rd, Singapore 249541
Venue:ザ・ホワイト・ラビット
ギルマン・バラックス
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2012年のオープン以来、人気のアートスポットとして知られている『ギルマン・バラックス』は、その名の通り、イギリス植民地時代に元イギリス軍の宿舎「バラック」として使用されていた建物が改装されています。
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緑が多く広い敷地内に点在するコンテンポラリーギャラリーを周ると、都市部とは思えない静かでゆったりとした空気を感じることができます。
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Shop:Gillman Baracks
Address:9 Lock Rd, Singapore 108937
Venue:ギルマン・バラックス
- プロフィール
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- Saya Oshima
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15歳からアメリカへ単身高校留学。フィラデルフィア州のテンプル大学ジャーナリズム科卒。2006年からニューヨークで生活の後、ベネトン・ジャパンの広報宣伝、Wieden + Kennedy TokyoのPRを経て、2012年10月よりシンガポールに移住中。
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