「タイの音楽」という言葉から何を連想しますか!? 伝統音楽であるモーラムとか、煌びやかなタイ・ポップ!? 確かに、タイにもそういう音楽もありますが、今回紹介するのは「タイのインディーズバンド」です。タイのインディーズって面白くて、色彩感の強い楽曲に、大陸的なおおらかな空気感が漂っていて、独自の進化をしてきたシーンとなっています。 今回は、数多くいるタイのインディーズバンドのなかでも「今チェックしておきたい旬のバンド」を5つ紹介します。たまに、何かのきっかけでタイインディーズに興味を持ってくれた人のなかでは、「Yellow Fang」や「Desktop Error」なんていうバンド名を聞いたことがあるかもしれませんが、今回は、もっとディープで、だけど、音楽好きならきっと気に入ってくれるであろう、タイのインディーズバンドを紹介したいと思います。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
タイの陽気さを体現するバンド「Gym and Swim」
タイで活動するいくつかのバンドからメンバーが結集し結成された、バンコク出身のトロピカルポップバンドが「Gym and Swim」。
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トロピカルという名前を体現するように、明るい曲調と弾けるようなライブが特徴的なバンド。結成されてから3年ほど経ち、今ではタイの大規模野外フェスに次々と出演するようになるくらい人気急上昇中となっています。
電子ドラムと生ドラムで紡ぎだされるビートに南国感溢れるギターリフが絡み、そこに乗っかる口ずさみやすいボーカル。晴れた日のおでかけのときなんかに聴くと、底抜けに明るい曲調と相まって、高揚感が高まること間違いなし。
今夏には1stアルバムのリリースも決まっており、今秋には日本でのアルバムリリースやツアーも決まっているので、タイインディーズ界でも大きな話題となりそうです。
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Gym and Swim
Facebook: https://www.facebook.com/gymandswimkpop/
SoundCloud: https://soundcloud.com/gym-and-swim
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC-CgSAOqv-6KC6Y9LYFR7Vg/
若手最ホープのインディーロックバンド「SAFEPLANET」
「今、若手バンドのなかで最も勢いがあるバンドは?」と聞かれたなら、僕は真っ先にこのバンドをオススメします。ギター・ボーカルのAlien、ドラムのDoi、ベースのYiiからなるバンコク出身のインディーロックバンド「SAFEPLAET」です。
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AlienとDoiは、以前は別のバンドで活動していたのですが、そのバンドの解散を機にこのバンドを結成しました。彼らの曲は、ポップなんだけどいわゆる大衆向けではなく、よくよく聴きこむとそこかしこに遊び心が散りばめられていて、結成直後よりタイのインディーズ界隈で話題となりました。
着実にステップアップしている彼ら、今ではラジオのチャートでも並み居る人気バンドを抑えて上位に食い込むほどとなりました。彼らのライブで特に目を引くのがDoiのドラムです。綺麗で特徴的なフォームから繰り出されるビートは、音の粒ひとつひとつがクリアで、かといって音が軽いわけではなくちゃんと芯のある音をだしていて、いつの間にかビートに合わせて身体を揺らしてしまいます。是非、ライブ映像を踏まえ、チェックしてみてください。
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SAFEPLANET
Facebook: https://www.facebook.com/safeplanetband/
Instagram: https://www.instagram.com/safeplanetband/
YouTube: https://www.youtube.com/channel/UCK3tYCI5KyvsT1bM9R55eTQ
ジャズの匂いがするインストバンド「PC 0832/676」
バンコクより約700kmほど北に位置する古都・チェンマイで、一風変わった面白い音楽をやっているバンドがあります。ジャズの匂いが楽曲に沁みこんでいるインストバンド「PC 0832/676」です。
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玄人受けする音楽を突き詰めてきたせいか、今までタイ国内でもなかなか広まることはなかったのですが、自主企画や自主制作CDリリースなどの地道な活動が評価され始め、ラジオチャートに登場したり、大きなイベントに出演したりと、じわりじわりと知られる存在になってきました。
ダークなギターフレーズとジャジーなベースラインに手数の多いドラムが重なり、緊張と緩和が繰り返しやってくる奇想天外な曲展開には、次はどう進んでいくのか、耳を引きつける力があります。彼らの音楽を理解しようと何度も聴いているうちに、いつの間にか彼らの魅力にはまってしまっていることでしょう。
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PC 0832/676
Facebook: https://www.facebook.com/PC0832676/
SoundCloud: https://soundcloud.com/pc0832676
将来のタイ・ポップ界を担うバンド「Moving and Cut」
日本でも一定数のファンがいたりするほどタイ・ポップは確立されており、それゆえに、その層はだいぶ厚いのですが、そのなかでも注目株であり、タイ・ポップ界の将来を担うであろうバンドがバンコク出身の「Moving and Cut」。
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少し物憂げな、でも優しくて柔らかな楽曲に、タイ語の持つ柔らかな響きを存分に感じられるボーカルラインが相まって、クセになること請け合い。楽曲の完成度の高さはインディーズシーンでも群を抜いていて、タイのメジャーバンド「POLYCAT」が曲をカバーするなど、突出した才能を持っています。
彼ら彼女らはどのレーベルにも所属しておらず、プロモやら販売やら、全部自分たちでおこなっています。そういった状況にも関わらず、去年後半にリリースした1stアルバムは既にソールドアウトし、今後再販する予定もないことから、ちょっとしたプラチナアルバムとなっています。
現在は新曲を作曲中ということで、2ndアルバムまではまだまだ時間がかかりそうなのですが、次のアルバムは日本をはじめタイ以外でも手に入れることができるよう、色々と画策しているとのことです。
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Moving and Cut
Facebook: http://www.facebook.com/movingandcutband
モンスターたちによるタイ最高峰轟音ロック「Degaruda」
初期のポストハードコアのヒリつく空気感を放出しながら、ロックのダイナミズムや高揚感を全身で表現するバンコク出身の轟音ロックバンドが「Degaruda」。タイのインディーズに精通している人なら誰もがその名を耳にしたことがある実力派のバンドに所属していた面々によって結成されたバンドです。
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気高く硬質に響く耳に残るメロディー。壁となって迫ってくる音圧。心躍るスリリングな展開。ライブでの高揚感は圧倒的で、その場にいる誰もが彼らの熱量に心奪われていきます。
今年3月には2ndアルバムをリリースし、その後、マレーシアツアー、イサーンツアー(イサーン=タイ東北部)、CDショップでのインストアライブなど、精力的に活動しています。
でも、非常に残念ながら、タイには彼らのようなバンドの音楽を聴くリスナーが少なく、ライブを見てもらえればきっと気に入ってもらえるのですが、なかなかタイ国内では広がっていっていないのが現状。でも、ポストハードコアやハードコアが好きなリスナーにはきっと強烈に響くはずですので、是非、皆に見てもらいたいバンドの1つです。
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- プロフィール
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- Ginn
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タイ・バンコク在住の日本人。インディーズレーベル「dessin the world」の運営から、インストロックバンド「aire」のドラマーとしても活動。日本とタイそれぞれのインディーズシーンで活動している経験を活かし、日・タイの音楽交流のため、アンダーグラウンドで良質な音楽を奏でているアーティストにスポットライトをあて紹介している。
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