K-POP専門マガジンのライター4人がオススメする、2019年聴くべきアーティスト紹介

2019年1月18日、YouTubeは「YouTube Premium」にて、防弾少年団(BTS)の密着ドキュメンタリーを独占公開すると発表しました。これは現在のK-POPを代表するアイドルがグローバルな人気を得ていることの証明だといえるでしょう。 しかし、韓国にはBTSと同じくらい魅力的なK-POPアーティストが多数存在しています。この記事では、K-POPが気になっているけど何から聴けばわからない方のために、韓国のアイドルポップ専門ウェブマガジン「idology」で執筆しているエディター4人が「2019年に注目すべきK-POPアーティスト」を2組づつ選定。 すでにK-POPにハマっている方も、これを参考に聴き直してみれば、新しい発見があるかもしれません。グローバルな音楽市場でも年々盛り上がりが止まらないK-POP。ハマればハマるほど新しい楽しみが見つかるのが、K-POPの魅力なのです。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

シム・ウンボのオススメ①:デビューから瞬く間に人気グループに成長した(G)I-DLE

プロフィール
シム・ウンボ
シム・ウンボ

VISLA Magazine、Idologyエディター。Mixmag KRコントリビューター。インターネット文化とストリートサブカルチャー、さまざまな音楽について執筆・取材。

ー(G)I-DLE(アイドゥル)とはどんなグループですか。

シム:(G)I-DLEは、2018年にデビューした6人組のガールグループです。多くのスターを輩出した韓国の公開オーディションテレビ番組『PRODUCE 101』で注目されたラッパー、チョン・ソヨンがリーダーとして参加していることでも話題になりました。他のメンバーたちも歌と踊りの実力が高く、一度目にすれば抜け出せない魅力を持っています。

ーいま、(G)I-DLEに注目している理由はなんですか?

シム:(G)I-DLE初のミニアルバム『I am(アイアム)』は、アメリカのビルボードワールドアルバムチャートで7位を記録。ダンスホールスタイルを取り入れた収録曲『LACHATA』は、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、ベルギー、カナダ、ドイツなど世界11の地域のiTunes K-POPチャートで1位を獲得する快挙を成し遂げました。

2018年にデビューした韓国のガールズグループのなかで唯一、韓国最大の音源プラットフォーム「MELON CHART」にチャートインしたグループでもあります。

彼女たちは、『LACHATA』のダンスホールスタイルだけでなく、バラードからダンストラックまで、『I am』ではさまざまなジャンルを消化しています。これまでのガールズグループとは違った多才さを感じました。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

シム:(G)I-DLEの多才さをより感じさせてくれたシングル『ハン(一)』をおすすめします。

メンバーのソヨンが作詞作曲の才能を発揮し、裏切りと別れ、そして一人残された感情を表現した曲です。ニューヨーク・タイムズスクエアでのフラッシュモブや、ワシントンスクエアパークでのゲリラライブなど、グローバルなプロモーションが話題になりました。

ミュージックビデオは公開後、たった1日で500万回以上の再生数を記録するなど、グローバルルーキーとして、デビューアルバムで高まっていたファンの期待に応え、人気をさらに確固たるものにしました。

さらに、ソヨンはメンバーのミヨンとともに、世界中で7000万人にプレイされているオンラインバトルゲーム『League of Legend』のキャラクターで結成された仮想ガールズグループ「K/ DA」にも参加。K/ DAの曲『POP/STARS』は、再生回数1億回を超えるなどグローバルな人気を獲得しています。

このようにデビューするや否や、大きな反応を得ることができるのも彼女たちの特徴です。

一見可愛らしい見た目とは裏腹の圧倒的な歌声とパフォーマンス力は誰もが納得するレベル。ネクストガールズ・クラッシュグループとの呼び声も高いです。

2019年にはミニアルバム『I made』を発表しましたが、タイトルどおりすべての楽曲をメンバーたちがプロデュースしています。

ラテンポップテイストの『Senorita』、EDMの楽しさでいっぱいの『What's Your Name』、切ないバラード曲『Say No』まで、今回も振り幅の広さを感じられる素晴らしいアルバムなので注目してほしいです。

(G)I-DLE
Webサイト:http://www.cubeent.co.kr

シム・ウンボのオススメ②:個人に焦点を当てた前例のないビッグプロジェクト、今月の少女(LOOΠΔ)

ー今月の少女(LOOΠΔ)とはどんなグループですか。

シム:今月の少女(LOOΠΔ)は、毎月一人づつ新しいメンバーが加入するアイドルプロジェクトであり、それによって集まった12人のメンバーによるグループ名でもあります。韓国で活動するときは「今月の少女(イダレソニョ)」と名乗り、海外で活動するときに「LOOΠΔ(ルーナ)」と名乗っています。

ー今月の少女(LOOΠΔ)に注目する理由は?

シム:音楽のクオリティー、そして実験的なプロジェクトそのものです。

今月の少女は、新加入メンバーを毎月一人発表すると同時に、そのメンバーの個性にふさわしいジャンルの新曲を発表してきました。

そのため、一つのグループでありながら、K-POPからR&B、日本風のメロディーやkawaii系のFuture bassまで楽曲の幅が広く、毎月魅力が変化する、とても実験的なアイドルグループでした。

さらに、12人のメンバー全員が揃ったタイミングで発表されたデビューミニアルバム『+ +』では、これまで発表してきた曲やメンバーの個性がうまく混ざった作品となっています。

デビューコンサートのチケットも即完売となっており、すでにたくさんの人から注目されているグループです。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

シム:今月の少女(LOOΠΔ)に興味を持ちはじめた人に向けて、2つのおすすめコンテンツがあります。

ひとつは彼女たちの音楽です。12人のメンバー全員それぞれをフィーチャーした12枚のシングル、さらにデビューミニアルバム『+ +』まで、昨年デビューした新人にも関わらず、すでに数多くの曲を持っています。

もうひとつのおすすめポイントは、彼女たちのYouTubeチャンネルです。「今月の少女探求」というチャンネルでは、メンバーたちの色とりどりの魅力を見ることができます。

今月の少女(LOOΠΔ)
Webサイト:http://www.loonatheworld.com

チョ・ウンジのオススメ①:人気オーディション番組から生まれた日韓のハイブリッドアイドルIZ*ONE

プロフィール
チョ・ウンジ
チョ・ウンジ

Idologyエディター

ーIZ*ONEとはどんなグループですか?

チョ:IZ*ONE(アイズワン)は、韓国の音楽専用ケーブルテレビ「Mnet」で放送された日韓合同アイドルオーディション番組『プロデュース48』で誕生した12人組ガールズグループ。韓国人9人、日本人3人で構成されています。2018年にデビューしました。

このうち日本人メンバー3人はAKB48、HKT48でも活動した経歴を持っています。特に『プロデュース48』の人気投票2位だった宮脇咲良は、AKB48総選挙でも3位を獲得したことがあり、すでにたくさんのファンに支持されています。グローバルアイドルに生まれ変わるための準備を完全に終えた、大型新人だといえるでしょう。

ーIZ*ONEに注目する理由は?

チョ:IZ*ONEは、韓国、日本のアイドルの良いところだけをハイブリッドしたアイドルグループだといえます。

韓国中が注目した『プロデュース48』で熾烈な争いをくぐり抜けたメンバーによるグループだけに、韓日両国の著名な制作陣がデビューアルバムの制作に携わりました。

そういった高い期待値からスタートしたにもかかわらず、IZ*ONEは、すべての楽曲、ステージを完璧に消化して見せ、歌唱力やパフォーマンスへの要求が厳しい韓国のアイドルファンを魅了し、一気に信頼を得ました。

さらに、AKB48グループでも活動するメンバーが加入することで、韓国のアイドルファンに比べて、粘り強く、長期的に応援する傾向のある日本のアイドルファンも取り込みました。

ここがほかのK-POPアイドルと違うところで、韓日2つの車輪で安定した人気を誇るアイドルグループが完成したんです。

IZ*ONEはデビューアルバムの初動売上だけで8万枚、歴代ガールズグループの記録を更新しました。日韓両国のハイブリッド型アイドルの底力を示した記録だといえます。

ーオススメのポイント、楽曲は?

チョ:メンバーそれぞれの個性とチームワークです。人気投票で選ばれたメンバーにも関わらずグループとして驚くほどの調和と相互補完が生まれています。

チョ・ユリとクォン・ウンビのパワフルなボーカルコンビはもちろん、イ・チェヨンと本田仁美による息の合ったパフォーマンス、そしてセンターであるチャン・ウォンヨンと宮脇咲良のステージ掌握力は、彼女たちがデビューと同時に新人級以上の立ち位置に駆け上がった原動力です。

そして、デビューミニアルバム『COLOR*IZ』の収録曲『La Vie en Rose』のサウンド、綿密に構成されたパフォーマンスは、多くの人々がIZ*ONEを注目するきっかけとなりました。その繊細ながらもエネルギーが感じられる振付、演出は必見です。

IZ*ONE

チョ・ウンジのオススメ②:強烈なサウンドにセクシーなパフォーマンスが魅力のMONSTA X

ーMONSTA Xとはどんなグループでしょうか。

チョ:多くのK-POPスターを排出しているSTARSHIPエンターテインメントから2015年にデビューした7人組ボーイズグループ。当初は「ヒップホップアイドル」を標榜していました。

韓国の音楽専用ケーブルテレビ局「Mnet」の『NO. MERCY』という、複数の練習生がアーティストデビューを争う番組で勝ち抜いたメンバーで構成され、ヒップホップレーベルBrand New Musicの代表であるRhymerがプロデュースしたミニアルバム『TRESPASS』でデビューしました。

2016年からは路線をEDMに変更し、より多様な音楽性を身につけながらも、MONSTA Xの特有の重量感のある楽曲を発表しています。

ーMONSTA Xに注目する理由は?

チョ:MONSTA Xは、2015年にデビューした新人グループのなかで、もっとも活発に海外で活動しています。2017年に初めてのワールドツアーを敢行し、2018年にはアメリカツアー中に現地のテレビ番組に出演するなど、海外ではすでに防弾少年団に続く次世代ボーイズグループとして注目されています。

ヒップホップをベースとしたキャッチーなサウンドとセクシーなパフォーマンス、映画のようなストーリーと巧妙に演出されたMVが、国内を超えて海外のファンにも愛される理由のひとつだといえるでしょう。

韓国のアイドルは、韓流アイドルの起点と呼ばれる、H.O.T、Sechs Kies、S.E.Sなどの第一世代。東アジアでK-POPブームを巻き起こした東方神起、少女時代、KARAなどの第二世代。

そして、グローバル化するK-POPブームのなかで、スマートフォンなどのモバイルプラットフォームを意識した活動を展開するBTS、TWICE、BLACK PINKなどの第3世代に分かれるといわれています。

MONSTA Xは、第3世代のアイドルのなかでもファン数だけで5本の指に入るグループとされており、音源ダウンロード数、ネット投票数、CD売上数などを掛け合わせてランキングされる音楽テレビ番組のチャートで1位を獲得することのできる数少ないアイドルでもあります。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

チョ:多くのアイドルファンがMONSTA Xに注目するようになったきっかけは、セカンドミニアルバムのタイトル曲『Hero』でした。

MONSTA X特有のセクシーさと、エネルギーあふれるパフォーマンス、そして軽快な少年美を一番最初に披露した曲であり、初期のファン層の構築にも大きな影響を与えた曲です。

音楽テレビ番組で初めて1位を獲得した曲 『DRAMARAMA』(連作アルバム『THE CODE』に収録)もアルバムのストーリー性を高めただけでなく、MONSTA Xの官能的で強烈なグループカラーを集約した作品です。

『DRAMARAMA』の「그게 되나, 적당히 좋아하는 게(できるのか 適当に好きになるなんて)」という歌詞は、アイドルファンの心を代弁した名フレーズとして、多くのアイドルファンに歌われました。

MONSTA X
Webサイト:http://www.monstax-e.com

シムデャンのオススメ①:ダンスと歌唱力を併せ持つ次世代の歌姫CHUNG HA

プロフィール
シムデャン
シムデャン

ウェブマガジン『idology』のライター。K-POPに出会って、はや十数年のK-POPラバー。純粋っ子として生きていきたいと思うソンドク(成功したオタク)ワナビー。

ーCHUNG HAとはどんなアーティストでしょうか。

シムデャン:CHUNG HA(チョンハ)はMnetのアイドルオーディション番組『PRODUCE 101』で見出された歌姫です。

オーディション番組の序盤では、認知度や順位の低迷を経験しましたが、彼女が中心となって振付を考案した舞台『Bang Bang』が高い評価を獲得したことをきっかけに、一気にダークホースとして浮上。

その勢いのまま、2016年に『PRODUCE 101』出身のメンバーで構成されたガールズグループ「I.O.I」のメンバーとしてデビューし、その後ソロに転向しました。

ーCHUNG HAに注目する理由は?

シムデャン:「I.O.I」のメンバーとして約8か月間活動した後、ソロとして新しい挑戦をはじめた彼女は、トロピカルハウス調の『Why do not You Know』と『Love U』で連続ヒットを記録し、「夏ならCHUNG HA」というイメージを手に入れました。

『Roller Coaster』という曲では、自ら振付を担当するなど、ダンスも強みでありながら、ボーカリストとしての揺るぎない実力を兼ね備えています。

「2018 Mnet Asian Music Awards(MAMA)」ではベストダンスパフォーマンスソロ部門を受賞、「2019 Golden Disc Awards」も受賞したCHUNG HAは、BoAに次ぐ次世代の歌姫だといえるでしょう。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

シムデャン:2019年1月にリリースした挑発的なダンスチューン『もう12時』は、これまでのトロピカルハウス調の楽曲とは大きく変わっています。恋人と別れなければならない時間が訪れたときの切なさ、そしてひそやかな誘惑も込めた歌詞も話題になりました。彼女の新しい魅力が詰まった新曲だと思います。

CHUNG HA
Webサイト:http://mnhenter.com/

シムデャンのオススメ②:世界へ無限拡張。まったく新しいグループのかたちを体現するNCT127

ーNCT127はどんなグループですか。

シムデャン:東方神起、少女時代、EXOなど日本でも知名度の高いグループが所属するSMエンターテイメントの新しいボーイズグループとして、2016年に登場しました。

母体である男性アイドルグループNCTは「Neo Culture Technology」の略で、「無限開放性、無限の拡張」をモットーとしています。

この「無限の拡張」は、簡単にいえば脱退はなく、新しいメンバーとサブグループが限りなく追加される可能性を意味し、「無限開放」は、世界各地・各都市を拠点とした活動の広がりを意味し、K-POPという音楽ジャンルが各都市に根づくことを目的としています。

そして、ソウルの経度である127にちなんで命名されたNCT127は、ソウルと日本を中心に活動するNCTのサブグループとして結成されました。

ーこのグループに注目する理由は?

シムデャン:NCT127は、ソウルという都市のローカリティーをベースにした個性を持っています。

ソウルの地図をカモフラージュ柄のようにデザインしたデビューミニアルバム『NCT #127』のアートワークや、ソウルの街中で撮影した『Regular』のMVからは、未来的なソウルの姿を感じますが、それは韓国出身のメンバーだけでなく、ユウタ、ウィンウィン、ジャニー、マークといったさまざまな国籍のメンバーによって醸し出されるものだといえるでしょう。

グループのコンセプトであるさまざまな国の青年たちがひとつになってソウルを表現して歌う姿がまさに表現されています。

彼らは2018年に発売したアルバム『NCT 127 The 1st Album ‘NCT #127 Regular-Irregular’』でアメリカに進出。その独特の世界観を披露しました。K-POPシーン全体を見ても、少し難解で新鮮なNCTのシステムは果たしてどこまで広がるのでしょうか? グローバルに広がるK-POPブームのなかで、NCT127が新しい風を巻き起こすのを期待しています。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

シムデャン:7人組でスタートし、現在10人組である彼らは、これまでのSMエンターテイメント所属のアイドルグループと比べると、ヒップホップの比重が大きいのが特徴です。その理由として、主要メンバーであるテヨンとマークの存在が挙げられます。

この二人のメンバーは、ラップメイキングを主に担当し、『消防車(Fire Truck)』『Cherry Bomb』などの代表曲で、強烈なサウンドとパフォーマンスの軸となっています。

その一方で、ヘチャン、ドヨン、テイル、ジョンウなどのボーカルメンバーも充実しており、叙情的なバラードからリズミカルなR&Bまでさまざまなジャンルを表現しています。

『NCT 127 The 1st Album ‘NCT #127 Regular-Irregular’』の収録曲『蜃気楼(Fly Away With Me)』では、それらの魅力を満喫することができるでしょう。

NCT127

マノのオススメ①:アイドルとバンド、二つの概念を掛け合わせたDay6

プロフィール
マノ
マノ

アイドルポップ専門ウェブマガジン『idology』エディター。音楽を聴いて、書き、話し、時には流して。時には踊ったりもしています。あれこれK-POPにどっぷり浸かった日常を着々と生きてる、どこにでもいる「K-POP狂人」。目標は、聴いて話すことをを継続していくこと。 mano.bewitched@gmail.com

ーDay6はどんなグループでしょうか。

マノ:2015年9月にJYPエンターテイメントからデビューした5人組アイドルバンドです。バンド名の通り最初は6人組でしたが、メンバーのジュニョクが2016年1月に脱退し、5人で再編成されました。

メンバーのなかでジェイ(Jae)はテレビオーディション番組『K-POPスター』に出演経験があります。また、前身バンドの5LIVEとしてもMnetのデビュー勝ち抜き番組『WIN:WHO IS NEXT』に出演しており、ここからファンが増えはじめました。2015年9月からバンド名をDay6に変更、アルバム発表とライブ活動を活発に行っています。

ー注目する理由は?

マノ:K-POPシーンにおいて、いまや「アイドルバンド」や「セルフプロデュース」は特別なものではなくなりました。しかしそれが企画としてだけでなく、実力のあるバンドとして評価され、成功したケースは珍しいんです。

Day6は「Youth」をテーマに青春の当事者として、同じ青春時代を送っている若者たちの率直な気持ちを豊かな表現力で代弁し、現在青春真っ只中の人、そして過去の青春を懐かしむ多くの人々の心を掴んできました。

アイドルとバンド、K-POPとロックという、2つの要素をハイブリッドした成功例だといえるでしょう。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

マノ:ポップ、バラード、ロック、ハードロック、グランジ、レゲエなど、多様なジャンルの要素を組み合わせることができるバンドですが、2018年にリリースされたミニアルバムの連作シリーズ『Youth』では、1970年代後半〜1980年代にかけて世界的に流行したディスコ、シンセポップ、ニューウェーブなども取り入れ、さらなる表現力の幅の広さで人々を驚かせました。

2017年には毎月新曲を発表する「Every Day6プロジェクト」を成功させ、2018年6月からは初のワールドツアーを開始し、これまで以上に精力的に活動しています。

アメリカの『ビルボード』、イギリスの『メトロ』など、海外の主要メディアからも注目されており、K-POPアイドルバンドの未来の姿のひとつだといえるでしょう。

Day6
Webサイト:http://day6.jype.com/

マノのオススメ②:2019年もK-POPの女王・BoAは進化が止まらない

ーBoAは、韓国と日本で昔から活躍されていますね。

マノ:2000年8月に13歳という若さでデビューしたソロ歌手で、日本進出にも成功し、「アジアの星」という称号を獲得しました。

2008年にはアメリカにも進出するなど、韓国と日本を中心にグローバルなエリアで、歌手はもちろん、俳優や司会など多方面に活躍しています。

ーいまあらためてBoAに注目する理由は?

マノ:誰もが知っている彼女にいまさら注目することが奇妙に思われるかもしれません。彼女はすでに完璧に近いアーティストですから。

ダンスと歌の両方に長けており、3か国語を非常に上手く使いこなすだけでなく、10代半ばから韓国と日本で人気を不動のものにし、K-POPが世界に広がっていく礎を固めたアーティストでもあります。

それでもいまあらためて注目しなければならない理由は、20年ものキャリアを持っていながら、いまも現役にこだわり、現在進行形で成長し続けているからです。

ーオススメの楽曲、ポイントは?

マノ:韓国でリリースされた7枚目のアルバム『Only One』(2012年)で、自作曲をタイトル曲としてシングルカットし、シンガーソングライターとしても評価されたBoAは、次のアルバム『Kiss My Lips』(2015年)を完全にセルフプロデュースで完成させました。

さらに2018年に発表した最新アルバム『Woman』では、タイトルどおり、女性をエンパワーメントするメッセージまで表現しています。

2000年代前半〜中盤における韓国と日本での活動、2000年代後半からのアメリカやアジア地域でのグローバルな活動を経て、2010年代はシンガーソングライター、そしてプロデューサーとしての進化を遂げたわけです。彼女の今後10年も期待するほかありません。

BoA
Webサイト:https://avex.jp/boa/

現地のK-POPエディターに聞いたおすすめアーティストはいかがでしたか? 年々世界的に活躍の場を広げているK-POPのアーティストたち。今回お勧めしたアーティストを含めて、いま聴くべきK-POPアーティストをまとめたプレイリストをつくってもらいました。

気になるけど何から手を出せばいいかわからない。という方は、ぜひいまの韓国のポップミュージックのシーンを一度楽しんでみてください。

iTunesおすすめプレイリスト



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