今、韓国の若者の間では、フィルムカメラブームが再燃しています。その流れを牽引しているのが、ユース世代の個性あふれる 若手フォトグラファー達。今回は、今、韓国・ソウルで特に注目したい気鋭のフォトグラファーを5人紹介します。
※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。
カン・フェグク(Kang Hee Kook) / 강희국
まず最初に紹介するのは、カン・フェグク。ソウル生まれのカン・フェグクは、人気K-POPアイドルの撮影や、韓国のファッション雑誌「ARENA Homme+」でも活動するフォトグラファーです。
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彼の写真の中心となっているのは水、光、ガラスの3つの要素。これらの要素を巧みに操り、きらめく光や揺らめく水の動きなど、流動的な物体が生み出す幻想的な瞬間を切り取っています。
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光と影のバランスは計算し尽くされた絵画のようにも見えて、モデルのポージングも、幻想的で無重力かのような不思議な印象を受けます。
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カン・フェグクの作品には、露出の多い女性が多いものの、そこにいやらしさは垣間見えず、人の体のラインがとてもナチュラルに、美しく表現されています。
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彼の作品に魅了される人は多く、最近ではgugudan、ASTRO、RAINBOW、NINEMUSESなど人気のK-POPスターも多く撮影しています。
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古くは光の魔術師と呼ばれた画家のレンブラントのように、現代の光を表現するフォトグラファーとして知っておきたい写真家 です。
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カン・フェグク(Kang Hee Kook) / 강희국
Instagram:http://instagram.com/coolpix5150
Webサイト:http://www.facebook.com/heekook.kang
ミン・ヒョヌ(Hyunwoo Min) / 민현우
活動を始めてまだ1年も満たないという、ソウルのユース世代の中でもルーキー的存在であるフォトグラファーがミン・ヒョヌ。ファッションフォトグラファーとして、ブランドのルックブックの撮影を中心に活動しています。
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韓国国内のメディアでの反響はもちろん、世界的なメディア「HIGHSNOBIETY」や「Client magazine」に作品が掲載。イギリスの「HUNGER MAGAZINE」からはインタビューを受けていたり、日本では「NYLON JAPAN」で人気女性グループ・スダンナユズユリーの撮影を行うなど、新人にも関わらず既に国際的に多くの注目を集めています。
ファッションブランドの撮影することの多いミン・ヒョヌは、特に肌の表現がユニークで 、肉体の質感を美しく映し出すのが、彼の作品の特徴です。
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オレンジや赤いライトを駆使した、どこか香港の映画監督ウォン・カーウァイ作品に見られるような、アジア特有の妖しさを持った美しさを感じる写真が多いのも彼の特徴。
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フォトグラファーとしてスタートを切ったばかりのミン・ヒョヌ。その既に突き抜けたセンスで今後の活躍にも期待したいルーキーです。
キム・ハル(Kim haru) / 김하루
現在、現役の大学生でありながらも、多くのファッショングラビアを手がけるファッションフォトグラファー、キム・ハル。
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主に、 duckdive、BAROQUE、THE GREATEST、JULIE BEANS、LOST GARDENなど、オンラインでの販売を中心としたユースファッションブランドの撮影を多く手がけています。
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こうしたブランドのように、韓国では実店舗を持たないユースブランドが数多く存在しており、その多くがSNSなどを駆使してオンラインで販売し、成功を収めています。当然これらのブランドでは、いかに服を魅せるか、ビジュアル面での演出が重要視されるため、たとえ若手のブランドであっても一流のモデルやカメラマンを起用することもあります。
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そうした韓国の時流から生まれ、まさに今の韓国の尖ったファッションシーンを体現しているのがキム・ハル。曇ったような質感とグラフィカルさを持ち合わせたビジュアルの強さが、彼の作品の特徴です。
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モデルからは少し気だるい、しかし内に秘めた強さを感じる、そんな写真が多いのも彼らしさ。SNSで多くのユース世代から支持されています。今の韓国の若者の「リアル」を彼の作品から感じてみてください。
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キム・ハル(Kim haru) / 김하루
ウ・ミニ(Woo Minyi) / 우민이
ウ・ミニはInstagramでフォロワーが3万を超える注目のフォトグラファー。
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「NYLON」や「marie claire」といったファッション界隈で活躍する他、コスメティックブランドNumero Seoulとコラボレーション展示をするなどメディアからの注目度も高いフォトグラファーです。
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ファッションブランドのルックブックや、ウェディングフォト、旅先での一枚など、彼女が撮影する被写体は様々。
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しかし、どのような写真であっても感じるどこか穏やかで落ち着いた木漏れ日のような雰囲気が、彼女の作品の特徴です。
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ナチュラルでスロー、そんな言葉が似合うだろうか。「KINFOLK」に代表されるようなシンプルな美しさを追求するライフスタイルは韓国でも主流になってきていますが、そういった流れの中にありながらも、穏やかさや温かみを感じるウ・ミニの作品は、見る人の心を惹きつけます。
YENATA
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1994年生まれの弱冠23歳。本格的に活動し始めたのが2016年からであるにも関わらず、昨年の初個展から、ファッション雑誌「BreakMagazine」の表紙撮影や、ファッションブランドとのコラボレーションで、自身の写真がプリントされた服を制作。さらに、NEWYORK FASHION WEEKとSEOUL FASHION WEEKにも作品が出展されるなど、瞬く間に業界の注目を一手に浴びているのがYENATAです。
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最近では、人気女性アイドルグループ、宇宙少女のシングル『秘密だよ』で撮影を担当。奇妙で摩訶不思議な撮影手法と、一度目にしたら忘れられないような強烈なビジュアルで大きな話題となりました。
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印象的な赤と黒の強いコントラストや、被写体からの強い目線など、彼女の表現する鮮やかさは頭から離れないインパクトを観る人に与えます。
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元々ファッションデザインを専攻し、その前はずっと絵を描いてきたという彼女。2016年に写真家へ転向後、様々なブランドとのコラボで表現される彼女のアーティスティックな美しさは、そうしたキャリアと独自の感性が生み出しているのでしょう。
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(写真はYENATA本人)
彼女の作品の中心にあるテーマは「私には私がなくて、他人の影に入り込んだ」。彼女の作品を観たときにドキっとするのは、被写体に内在する彼女自身の視線に、心の奥底を覗かれているような感じがするからなのかもしれません。
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YENATA
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