バンドマン×ラッパーが考える、ロックとヒップホップの日米格差

今年で5周年を迎えた『ビクターロック祭り』が、3月17日に幕張メッセ国際展示場で開催される。Dragon Ashやサンボマスターといった大物アクトも多数出演するなか、本イベントへの出演を賭けたオーディション『ワン!チャン!!2017』でグランプリを獲得し、2年連続の出演を果たすのが、府中発のロックバンド・koboreと20歳のラッパー・SILYUS。彼らはそれぞれ3月に新作をリリースすることも決定している。

近年のラップブームを反映してか、今年の『ビクターロック祭り』にはRHYMESTERやKICK THE CAN CREW、ぼくのりりっくのぼうよみらヒップホップアクトも出演。シーンの枠組みを超えた盛り上がりが感じられるものの、ヒップホップがメインストリームを形成している現在のアメリカと比較すれば、日本は未だにロックバンドが根強い人気を誇っている。果たして、この日米におけるギャップの背景にあるものとは何なのか? koboreの佐藤赳(Gt,Vo)とSILYUSの対話から、その一端が垣間見えたように思う。

高校生のときに引きこもっていた時期があったんです。そのときはずっと音楽を聴いてて。(SILYUS)

―今日はバンドマンとラッパーという異種格闘技的な対談ですが、まずはそれぞれが表現手段としてバンド / ラップを選んだ理由から話してもらえますか?

佐藤:バンドで表現してる人をかっこいいと思ったからですかね。それ以上の理由はないんですけど、高校生のときからライブハウスにずっといたので、憧れがあったというか。

佐藤赳(kobore)
佐藤赳(kobore)

―楽器を手にするようになったきっかけは?

佐藤:中学生でBUMP OF CHICKENとかを聴きはじめたくらいのときに、親父から誕生日プレゼントでギターをもらったんです。親父が音楽好きで、ピアノとか和太鼓とか、いろいろやらされてたんですけど、一番ハマったのがギターでした。

高校を卒業してから弾き語りでの活動をはじめたんですけど、ライブハウスに出演するようになっていろんなバンドを観る機会が増えると、バンドでやりたい気持ちがどんどん高まっていって。そこからメンバーを集めて、koboreを結成するに至るって感じです。

kobore『アケユク ヨル 二』(2017年)収録曲

―SILYUSくんがラップをはじめたきっかけは?

SILYUS:実は僕、ラップの前にギターをやってたんですよ。中1くらいでONE OK ROCKに憧れてギターをはじめたんですけど、めっちゃ不器用なので全然弾けなくて(笑)。

ラップをはじめたのは、ヒップホップにハマってる幼馴染がいたのがきっかけで、あるとき聴かせてもらったBlack Eyed Peasの曲がめっちゃかっこよかったんです。それから友達と、YouTubeとかSoundCloudにあるフリーのトラックに乗せて即興でラップをやるようになって。フリースタイルの動画を撮って、自分たちで見て自己満するっていうことをやってました(笑)。

―そこからSILYUSとして曲を作るようになったのは?

SILYUS:高校生のときに引きこもっていた時期があったんです。そのときはずっと音楽を聴いてて。当時聴いてたのは海外のものばっかりだったんですけど、SALUさんを初めて聴いたとき、日本にもこんなかっこいい人がいるんだったら、自分も日本でやってみたいって思ったんです。前から曲は書いてたんですけど、そこからトラックも作るようになったり、さらに曲作りに没頭するようになりました。

SILYUS
SILYUS

―佐藤くんはヒップホップに対する興味はどうですか?

佐藤:聴きますよ。めっちゃ詳しいわけじゃないですけど、最近はサイファー(複数人が輪になって即興でラップをすること)とかも流行ってるし、いろいろ聴いてみるようになりました。もともとポエトリーリーディングが好きで、不可思議/wonderboyとかはずっと聴いてましたね。

もともと感情とか想いって、形がないじゃないですか? それを言葉にするってすごく難しいことで。(SILYUS)

―この2組は表現の手法は違えども、背景にあるエモーションというか、ある種の疎外感みたいな感覚は共通点かなと思いました。SILYUSくんは引きこもってた時期があったという話だし、koboreというバンド名も「落ちこぼれ」から来てるのかなって思ったり。

佐藤:「こういうバンドになろう」と思ってはじめたわけではないので、バンド名も特に意味はなくて。やっていくなかで、「自分はこういうことが伝えたかったのか」とか「こういう人が好きなのか」ということがわかってきた感じなんです。なので、「根底に何か想いがあって、それを伝える」みたいな感じではなくて、基本的には思ってることを言ってるだけで。

―でも、最初の作品のタイトルは『ヨルノカタスミ』(2017年)だったり、内省からはじまっている印象があります。

佐藤:最初、あんまり明るい曲が歌えなかったんですよね。だから1枚目は「みんなに聴いてほしい」っていうよりも「端っこの人に共感してもらえればいいかな」というイメージで作ってて。それは自分自身が端っこにいるような人間だったからっていうのもあるんですけど。

佐藤赳(kobore)

―SILYUSくんは先ほど「引きこもっていた時期があった」という話をされていましたが、もう少し詳しく聞かせてもらえますか?

SILYUS:中学まではわりと成績がよかったんですけど、高校が進学校で、勉強についていけなくなって。そういうなかで人間関係でもいろいろあって、引きこもっちゃったんです。そのときは、自分で死のうとしたり。それから病院に行ったら、「入院してもおかしくないくらいの鬱です」って診断されて、自分でもびっくりして。

SILYUS

SILYUS:その頃はずっと一人だと思ってたし、「こんなにしんどい気持ちは誰にもわかってもらえない」って思い込んでいたんですけど、DrakeとかThe Weekndとかを聴いて救われたところがあって。彼らの歌詞を読んだら、同じように苦しんでる人がいるってことがわかったんですよ。だったら自分も、音楽で同じ気持ちの人を迎えに行ってあげようと思って作ったのが、最初のシングルの“Monaural”なんです。

―自分を救ってくれたDrakeやThe Weekndのように、誰かの助けになりたい気持ちが根底にあると。歌詞を書く上ではどんなことを意識していますか?

SILYUS:もともと感情とか想いって、形がないじゃないですか? それを言葉にするってすごく難しいことで、ちょっとでも違う表現が混ざっちゃうと、聴いてる人に全然違うふうに受け取られちゃうかもしれなくて。だから自分の想いをできるだけ伝えたい形で届けられるようにということを意識して、言葉はすごく選んでいます。幸い日本語って、英語と違って細やかな表現がしやすい言語なので、どれだけ完全な形で想いを言語化できるかを突き詰めていくように歌詞は書いています。

SILYUS『Youth 911』(2018年)収録曲

最終的には「俺の独り言だから」っていう割り切った気持ちがある。(佐藤)

―一方で、koboreの歌詞はすごくストレートなものが多いですよね。

佐藤:そうですね。今の話を聞いてすげえなって思いました(笑)。僕、歌詞が全然覚えられないのもあって、複雑なことを歌詞に詰め込むことができないから、ラッパーに対してはすごくリスペクトがあるんです。

SILYUS:koboreさんの歌詞って、同じようなフレーズが続くじゃないですか? それって「詞」というよりも「詩」に近いなって歌詞を読んで思いました。音がなくても、すごくリズムがあるし、わかりやすいですよね。

佐藤:僕はそういう歌詞しか書けないんですよね。でも逆に言うと、だからこそラップを聴くのかもしれないです。ラップって、3分間の楽曲に起承転結を詰め込むじゃないですか? 僕は「起」か「結」があれば何とかなると思ってるんで、よくそんなことができるなと。しかも、韻を踏んだり、いろんな技も含んでいて、本当にすごいなって思うんです。

左から:佐藤赳(kobore)、SILYUS

SILYUS:僕は歌詞を書いていて、何も言葉が出てこないときにはロックを聴くんです。細かい表現をしようとしすぎて、わからなくなったときは、koboreさんのようなストレートな歌詞を聴いて一度リセットしてて。

佐藤:逆ですね。僕はパンチのあるワードが思い浮かばないときに、全部詰め込まれたラップの曲を聴いて、最終的に何を思ったかっていう一言を探すんです。

―自分を見つめ直すために違うスタイルの音楽を聴くと。

佐藤:同じことをやってたら好きにはならないというか、違う表現をやってるからこそわかることもありますよね。

佐藤赳(kobore)

―SILYUSくんから「自分の曲で自分と似た人を救えれば」という話がありましたが、佐藤くんは聴き手に対してどんな想いがありますか?

佐藤:辿り着くところは同じだと思います。共感というか、自分の歌詞に惹かれる人が惹かれてくれればいい。ただ、別に違うなら違ってもいいというか、最終的には「俺の独り言だから」っていう割り切った気持ちもあります。

SILYUS:僕、そう言える人がすごく羨ましいんですよ。僕はできるだけみんなに認めてもらいたいと思ってる人間で、「僕の気持ちを知ってもらいたい」っていう、自己中心的なところで曲を書いてる部分もあって。「今、俺の曲嫌いな人も、いずれは頷かせてやるぜ」みたいな気持ちでやってるから(笑)、だからこそすごく悩むんです。

佐藤:僕は、「あの人に共感してもらいたい」とかを考えたことがあんまりないんですよね。自分が経験したことを歌詞に書くことによって、自分らしさが生まれればそれでいい。等身大というか、嘘偽りない曲ができれば、あとはそれをライブでバーンってやるだけなので(笑)。

左から:佐藤赳(kobore)、SILYUS

最終的に「音楽」でまとめられるのが嫌だから、「俺はこれでいく」っていうスタイルがそれぞれあるんだと思う。(佐藤)

―2017年は海外におけるヒップホップの盛り上がりが顕著で、ロックバンドがメインストリームを形成している日本とのギャップが感じられました。途中で佐藤くんが言ってくれたように、「ラップブーム」は来ているものの、「ヒップホップブーム」につながるかどうかは、今年が勝負な気がする。そんな状況をどのように捉えていますか?

SILYUS:日本でバンド人気が根強い理由をずっと考えてたんですけど、結局辿り着いたのは「詞」なんだろうなってことで。日本語だからこそ可能な歌詞というのを、ロックバンドは書きやすいのかなって思うんですよね。

koboreさんの歌詞を見ても思いましたけど、この歌詞はヒップホップじゃ難しい気がして。でも、そういう表現のほうが日本人には馴染みがあるというか。センチメンタルな歌詞を爽快なギターサウンドに乗せるのが、日本人にとって受け入れやすいのかなって考えていて。

―その状況に対して、SILYUSくんとしてはどうアプローチしていこうと考えていますか?

SILYUS:去年亡くなっちゃいましたけど、アメリカにLil Peepっていうラッパーがいて、ロックのジャンルである「エモ」と、ヒップホップのジャンルである「トラップ」をかけ合わせた「エモトラップ」を確立した人で。これを上手いこと日本語でできれば面白いんじゃないかって、かなり研究しています。

左から:佐藤赳(kobore)、SILYUS

佐藤:シーン同士が影響を受け合うのはいいと思うんですけど、僕としては、一緒になってほしくはないんですよね。ヒップホップシーンはヒップホップシーン、バンドシーンはバンドシーンで、どっちがオーバーグラウンドでどっちがアンダーグラウンドかは関係なく、別々であってほしくて。互いにずっと影響を受け合うような関係でいれたらいいんだろうなって思います。

―エモトラップだったり、一昔前のラップメタルみたいに、時期ごとにクロスすることはあっても、あくまで独立していてほしいと。

佐藤:最終的に「音楽」でまとめられるのが嫌だから、「俺はこれでいく」っていうスタイルがそれぞれあるんだと思うんですよ。それぞれのスタイルが一緒くたにされちゃうと、面白味がなくなるし、自分も好きじゃなくなっちゃうから、「あんまりこっち来んなよ」みたいな意識はありますね(笑)。

SILYUS:去年、Post Maloneの“rockstar”ってめちゃくちゃ流行ったじゃないですか? この現象自体がすごく面白いなと思ってて。去年はアメリカでヒップホップがロックの売り上げを上回りましたけど、“rockstar”(2017年)っていうタイトルのヒップホップが何週も連続でビルボードの1位にランクインしてるという。Post Maloneはロックをルーツに持ちながらヒップホップをやっていて、“rockstar”はシーンが影響を受け合っているってことを考えさせられる曲でもあるなと思います。

ロックのセンチメンタルな歌詞と爽快なギターサウンドを、ヒップホップでやってるイメージ。(SILYUS)

―それぞれの新作についても聞かせてください。SILYUSくんの『Youth 911』というタイトルにはどんな意味が込められているのでしょうか?

SILYUS:「911」はアメリカの救急番号で、「そう思ってるのは君だけじゃないよ」って迎えに行ってあげられるような作品なので、このタイトルがぴったりだなと。全体的に歌詞が若いし、人間として成長途中な感じがしたので、そこに「Youth」をつけました。

―最初はアメリカの同時多発テロの「911」かとも思いましたけど、アメリカの自殺予防ライフラインをタイトルにしたLogicの“1-800-273-8255” (2017年)や、そのビートジャックであるSKY-HIの“0570-064-556”(2017年)に近い発想だと。

SILYUS:そうですね。番号を入れたいっていうのはぼんやりと考えてて、いろいろ考えるなかで、イメージ的には「110」じゃなくて「911」で。もちろん、テロのことも考えましたし、タイトルで全体的な雰囲気がわかるようにしたかったんです。

SILYUS『Youth 911』ジャケット
SILYUS『Youth 911』ジャケット(Amazonで見る

SILYUS『Youth 911』収録曲

―ビートはトラップ以降のもので、基本は海外のものをずっと聴いているという話でしたし、これは自然な流れだったのでしょうか?

SILYUS:そうですね。自分の吐き出したい感情と、トラップのいかついベースとハイハットを刻む感じが合うなって思ったのが大きいです。それこそロックのセンチメンタルな歌詞と爽快なギターサウンドを、ヒップホップでやってるイメージですね。Lil Peepは音も見た目もいかついけど、言ってることはセンチメンタルで、そういう音楽がもともと好きだっていうのもありましたし。

佐藤:ラッパーはやっぱり「リアル」っていうイメージがあって、自分の弱さをさらけ出せる人がすごく好きです。

SILYUS:アメリカでは、「Drakeが好き」って言うのが恥ずかしいから「隠れDrakeファン」っていうのがいるくらい、弱くて女々しいことを歌ってる人で、弱さを包み隠さない歌詞が、当時の僕みたいな人の心を掴んでるんだろうなと思うんです。The Weekndも尖った表現のなかに弱さが散りばめられていて、だからこそ向こうのティーンの気持ちを掴んでるんだろうし。

Drakeが元恋人について歌った楽曲(2015年発表)

歌う人間は明るくないといけないと思っているんですけど、そういう人にちょっとは近づけたかなって。(佐藤)

―ロックとヒップホップの日米格差でいうと、その「弱さをさらけ出すことで若者の気持ちを掴む」という役割を日本ではロックバンドが担っているのかなと。

SILYUS:そうかもしれないですね。僕はチャートに並んでいる曲で、その国に住む人たちの状況を考えたりするんですけど、アメリカだとLil Pumpの“Gucci Gang”(2017年)みたいな、冷静に考えたらわけわからん曲もめっちゃ人気で、それと一緒にDrakeのすごく暗い曲が並んでいたり……病んでんなって(笑)。

―実際にアメリカでは若者の鬱の割合が増えてるそうですしね。そういう状況は、日本も対岸の火事ではない気がする。

SILYUS:この前飲みに行ったとき、友達にポロッと「SILYUSなら助けてくれると思って言うんだけど、俺めっちゃしんどいねん」って言われて、話を聞くと鬱病みたいで。僕もその気持ちがわかるから、今そいつに向けて曲を書いているんです。周りにもそういう心を病んでいる人が増えてる気はしますね。

左から:佐藤赳(kobore)、SILYUS

―koboreの『アフレル』はバンドのどんな作品だと言えますか?

佐藤:最初に出した『ヨルノカタスミ』以降、ライブをたくさんやるようになって、いろんなところに行って、いろんな人と出会って、一日じゃ語り尽くせないくらいのものを拾い集めたおかげでできたシングルだと思ってます。自分としては、歌う人間は明るくないといけないと思っているんですけど、そういう人にちょっとは近づけたかなって。それを全面的に出した、「THE 今のkobore」っていうシングルですね。

―たしかに、作風は確実に内側から外側へ向けたものに変化していますね。

佐藤:今回のシングルは曲も短いですし、前から見てくれてる人からしたら、「変わったな、こいつら」って思ってもらえると思います。やっと前を向けてきたというか、自分の言いたいことを言うだけじゃなくて「君はどうですか?」みたいに、前向きに自分からコミュニケーションを取っていくような曲が作れましたね。

佐藤赳(kobore)

kobore『アフレル』収録曲

―『アフレル』というタイトルに関しては?

佐藤:この言葉が最初からあったわけじゃなくて、あくまでイメージでつけたタイトルです。別にバンド名とかけてるわけでもなくて。

―そうなんですね。バンド名に特に意味はないという話でしたけど、「こぼれる」と「あふれる」には似たような意味合いを感じました。

佐藤:バンド名もやっぱりイメージで。最初は暗かったのもあって、「雨」みたいなバンド名を考えていたのが、koboreになっただけなんです。でも、自分でタイトルつけといてなんですけど、ドバドバ感がすごいですよね(笑)。

kobore『アフレル』ジャケット
kobore『アフレル』ジャケット(Amazonで見る

盛り上げるのは先輩方にお任せして、僕は逆に、膝から崩れ落ちるようなライブをしようと思います(笑)。(SILYUS)

―では最後に、今年の『ビクターロック祭り』に向けて、それぞれ意気込みを話していただきたいと思います。今年はRHYMESTER、KICK THE CAN CREW、ぼくのりりっくのぼうよみと、ヒップホップアクトも多数出演しますが、SILYUSくんはどんな想いがありますか?

『ビクターロック祭り2018』フライヤー画像
『ビクターロック祭り2018』フライヤー画像(サイトを見る

SILYUS:去年と同様に、僕にしかできないことをやろうと思っています。客観的に見ても、僕がやってることは日本のヒップホップシーンのなかでも端っこのほうのような気がしていて。僕みたいなことをやってる人はあんまりいないと思っているので、盛り上げるのは先輩方にお任せして、僕は逆に、膝から崩れ落ちるようなライブをしようと思います(笑)。

―ちなみに、ぼくりりくんは同年代ですけど、彼のことをどう見ていますか?

SILYUS:めちゃくちゃ尊敬しますね。僕の勝手な印象ですけど、あの方こそ「ラップ」っていうツールを日本人が受け入れやすい形に変えてると思うんです。僕もヒップホップとかR&B、ラップっていう大好きなツールを使って、SILYUSというオリジナルな存在であり続けられたらいいなって思う。

もしこれから、違う音楽をもっと好きになったとしても、ヒップホップやR&Bがルーツにあることは変わらないので、自分っていう形でちゃんと消化して、リスナーと音楽を通じて直接つながれるような、心と心でつながれるようなアーティストになりたいです。

SILYUS

―koboreはどうでしょうか?

佐藤:おそらく最初期の僕たちと、今回出すシングルで印象がまったく違うと思うんですけど、今のkoboreを好きでいてくれる人を増やしていきたいです。自分らしさを全面的に出せるバンドになっていきたくて、「曲を聴いただけで、この人たちがどんな人間かわかる」っていうくらい、わかりやすいバンドになりたいと思ってます。『ビクターロック祭り』に対しては……「頑張ります!」っていう、それだけですね(笑)。

左から:佐藤赳(kobore)、SILYUS

リリース情報
kobore
『アフレル』(CD)

2018年3月7日(水)発売
価格:1,080円(税込)
EGGS-0278

1. 君にとって
2. 僕の全部
3. 声

SILYUS
『Youth 911』(CD)

2018年3月7日(水)発売
価格:1,296円(税込)
EGGS-027

1. 微光
2. Monaural
3. The Words
4. Outta Ur Pool

イベント情報
『ビクターロック祭り2018』

2018年3月17日(土)
会場:千葉県 幕張メッセ国際展示場9~11
出演:
雨のパレード
ORANGE RANGE
KICK THE CAN CREW
GRAPEVINE
サンボマスター
四星球
SOIL&”PIMP”SESSIONS
竹原ピストル
DJダイノジ
Dragon Ash
never young beach
ぼくのりりっくのぼうよみ
Yogee New Waves
吉田凜音
RHYMESTER
レキシ
ROTTENGRAFFTY
料金:前売8,990円 当日9,490円

プロフィール
kobore
kobore (こぼれ)

東京府中発、ギターロックバンド。2015年に結成後地元のライブハウスを中心に活動をはじめる。2016年に発表した初の音源となる会場限定『ヨルノカタスミ』は間も無く廃番になる勢いで現在までに2,000枚近く売り上げる。2017年Eggs主催の『ワン!チャン!! オーディション』でグランプリを獲得後、『ビクターロック祭り2017』に出演するなど話題を集める中、同年9月に初の全国流通盤となるミニアルバム『アケユク ヨル ニ』をリリースした。2018年3月7日に初のシングルとなる『アフレル』のリリースが決定。また昨年に引き続き『ビクターロック祭り2018』への参加も決定するなどライブへの評価、期待値共に高く、同世代のみならず周りを巻き込むライブの成長速度は目を見張るものがあり「今」見ておくべきバンドの一つである。

SILYUS (しりうす)

1997年生まれ、兵庫県在住のアーティスト。小学生の頃、友人の影響でBlack Eyed PeasやNujabes等を聴き始めたのがきっかけで本格的にヒップホップ / R&Bを聴くようになる。Drake、The Weeknd、PARTYNEXTDOOR、6LAC、Syd tha Kydのような近代アメリカのヒップホップ / R&Bプロデューサーや、韓国ヒップホップ / R&BアーティストのDEAN、Jay Parkから特に色濃く影響を受けている。中学生の頃からラップと作詞をスタート、友人との フリースタイルラップや、既存のトラックを引用してラップをのせる制作活動を経て、現在はトラックメイキングも自身で行う。色気のある憂いに満ちたラップ、メロディーが強烈な印象を残す。高校時代、対人関係等に悩み、次第に不登校となり、引きこもり、うつ病と診断される。自分の気持ちを唯一表現できる心の拠り所としていた音楽により一層のめりこむようになり、大量の歌詞を書き貯め本格的にソングライティングをスタートさせる。その後、引きこもり、うつ病からは脱却。過去に経験した生きづらさ、そして痛みを抱えた心の奥底から滲み出る想いがリアリティーを持つ内省的なリリックを生み出し、孤独さを帯びた独特の世界観を創り出している。2017年、ビクターエンタテインメント主催のロックフェス『ビクターロック祭り 2017』の出演権をかけたオーディション『ワン!チャン!! ~ビクターロック祭り 2017 への挑戦~』でグランプリに選出される。同年5月には群馬県桐生市を舞台とした映画『リクエスト・コンフュージョン』にMVやライブ映像を観た監督から直々のオファーを受け出演。演技にも挑戦している。2018年3月、待望の1st EP『Youth 911』を発売予定。



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