レーベル・Playwrightが新企画「CONNECTION」をスタート。その第1弾として2月19日にリリースされる『CONNECTION BLUE』は、fox capture planのカワイヒデヒロとbohemianvoodoo / MASSAN×BASHIRYのbashiryがプロデュースを担当し、MASSAN、大比良瑞希、THREE1989のShoheyといった多彩なボーカリストと、POLYPLUS / Calmeraの辻本美博、Yasei Collectiveの松下マサナオといった手練れの演奏陣を迎えた、高品質な「ポップス」作品となっている。
2012年に設立されたPlaywrightは「インスト」「ジャズ」をキーワードに2010年代に大きな足跡を残し、fox capture planとbohemianvoodooはそのイメージを作り上げてきた2大看板である。しかし、実際の所属アーティストにはもっと多彩なカラーがあり、それぞれが独立したプレイヤー集団で、作家集団でもあるというあり方は、非常に現代的だ。「CONNECTION」から見えるのは、そんな「集合体」としてのレーベルの姿である。
インスト、ちょっと飽きてきた(笑)。(カワイ)
―「CONNECTION」という企画はどのような経緯でスタートしたのでしょうか?
カワイ:最初はPlaywrightが出してる『Family』というレーベルコンピレーションの新作を出しませんかっていう話がタワーレコードさんからあったんですけど、今のPlaywrightは所属アーティストが18組くらいいて、1組1曲でも18曲だからボリュームがありすぎるんじゃないかって、その話は流れたんです。でも、「なにか出しませんか?」という話は引き続きもらっていて。
その前に僕が谷口さん(レーベルディレクターの谷口慶介)に、「インスト、ちょっと飽きてきた」って話をしてたんですよ(笑)。
―え?(笑)
カワイ:「飽きてきた」って言うと語弊があるかもしれないけど、「たまには味変したい」みたいな(笑)。それで「歌モノのアルバムを作ってみたいんだよね」って話をしてたら、「それをやればいいじゃん」ということになって。
それが去年の春くらいだったんですけど、その時期は劇伴やらいろいろ制作物が多かったから、「一人でまとめきれるかな?」と思っていて。ちょうどその少し前からbashiryに「一音楽家としてもっといろんなことをやっていきたい」という相談を受けていたので、「一緒にやらない?」って声をかけたんです。
―それでコラボプロジェクトになったと。「歌モノをやりたい」というのはいつ頃から思ってたんですか?
カワイ:2年前くらいからぼんやり思ってたんですけど、なかなか行動に移す機会がなくて。fox capture plan(以下、fcp)はフォーマットができあがってて、もう生活のルーティーンの中に組み込まれてるから、それ以外のイレギュラーなこともやりたいというのはずっと思ってたんです。
bashiryはインストでも歌心のあるメロを作るタイプだし、MASSAN×BASHIRYもやってるし、僕も昔は歌モノのバンド(Immigrant's Bossa Band)をやってたので、一緒に歌モノをやったら面白いんじゃないかなって。
この作品を作ることで、もっとレーベルの裾野が広がるんじゃないかというイメージもありました。(bashiry)
―bashiryさんとしては「歌モノがやりたい」というよりも、「一音楽家としてもっといろんなことをやりたい」という考えがあったんですね。
bashiry:歌モノに限定したイメージではなくて、映像音楽だったり、CMの仕事だったり、自分の作れるキャパシティを広げたいと思って、カワイくんにいろいろ聞いてたんです。
bashiry:今回は新しい企画だったから、これまでのPlaywrightとはちょっと違うイメージのものを作るという意味で、「歌」はアリかもねって。この作品を作ることで、もっとレーベルの裾野が広がるんじゃないかというイメージもありました。
カワイ:Playwrightでポップスを作ってみたかったんです。fcpもポップに寄せてはいるけど、尖った方のジャンルの音楽ではあるから、そうじゃなくて、どポップなことをやりたいなって。これを通してPlaywrightのことを知ってもらったり、インストを聴いたことのない人にとっての入口というか、興味を持ってもらうきっかけになったらなとも思いました。
テレビの制作スタッフさんからすると、「作曲家集団」みたいな見え方だと思うんです。(カワイ)
―「CONNECTION」はコラボプロジェクトであり、Playwrightによるポップスプロジェクトであり、別の言い方で言うと、「アーティストよりも作曲家に焦点を当てるプロジェクト」でもあるのかなと。Playwrightの中には「ライブが一番」の人、「楽器を演奏するのが一番」の人、いろいろなタイプがいると思うけど、カワイさんとbashiryさんは特に「作曲」をアイデンティティにしているイメージもあって。
カワイ:確かに、そうですね。僕らの周りにはプレイヤーがたくさんいるので、最初は、僕ら二人は演奏しないで、プロデュースだけしようという話もあったんです。結果的には僕らも演奏することになったんですけど、Playwrightのミュージシャンだけで固めるのも面白くないから、外部からも人を呼んでハブになれたらというのもありました。
“CONNECTION” Produced by カワイヒデヒロ&bashiry『CONNECTION BLUE』を聴く(Apple Musicはこちら)
―「作曲家」という視点でお二人を掘り下げていくと、そもそもの話ですが、カワイさんはなぜ「作曲」に惹かれたのでしょうか?
カワイ:子どもの頃よくプラレールで遊んでたんですけど、あれって自分でコースをレイアウトできるじゃないですか?「箱庭を作る」みたいな感覚だと思うんですけど、自分のイメージを具現化するという意味で、作曲も同じだと思うんです。だから、最初はおもちゃをいじる感覚で始めました。もともとDIYが好きで、料理も大好きなんです。自分がイメージしてる味を再現するにはなにが必要かを分析して、「これとこれとこれを揃えたらこうなる」みたいなのが楽しいんですよね。
―bashiryさんはいかがですか?
bashiry:高校生の頃から弾き語りでなんとなく作ったりはしてたんですけど、ちゃんと曲を作り出したのはバンドを始めてからなんですよね。みんなでああだこうだ言いながら作ると、自分が持っていった10が50にも60にもなる、全然予想してなかったものができあがるのがすごく楽しかったんです。そこがのめり込んだポイントですね。
―昨年bohemianvoodoo(以下、ボヘ)としてbashiryさんを取材させてもらったときに(参照記事:bohemianvoodooが語る、マイペースだからこそ守れた大事なもの)、「2018年はライブをあまりやりたくなくて、曲を作ったり、習ったりの1年だった」という話がありましたが、その期間はbashiryさんにとってどんな意味のあるものだったのでしょうか?
bashiry:「ライブだけじゃなくて、こういう音楽の仕事の仕方もあるんだ」ということに気付けたので、結果として、その期間はかなり重要でした。自分の生活の中で、音楽のプライオリティがすごく高いんだなっていうのを改めて感じて、だからこそ、もっと仕事にしたいと思ったんです。なので、ライブを再開してからもお金のことは一旦置いておいて、細かいオファーでも受けて、いろんなものを作って、ちょっとずつそういう機会が増えていって……あの期間があったことで、「やっぱり音楽だな」って思えたんですよね。
―カワイさんはもともと個人でも作曲家として活動をしていたわけですが、近年はfcpとしても劇伴を多く手掛けるようになって、それは大きな変化ですよね。
カワイ:fcpがビレバン(ヴィレッジヴァンガード)とかで取り上げてもらえるようになって、「なにかもう一押しほしいよね」ってなってたときに、ボヘがきっかけで「バンドでもテレビの音楽に携われないかな?」と思うようになったんです。
テレビで「新橋のサラリーマンに今聴いてる音楽を聞く」という企画(日本テレビ『月曜から夜ふかし』)があって、その中でボヘの“Adria Blue”と答えた方がいたら、YouTubeの再生回数も、CDの問い合わせもすごく増えたらしくて、「やっぱテレビすげえな」と思って。それで、個人的にお世話になっている劇伴のエージェントの人に頼んだら、2~3か月後に「fcpでドラマの仕事取りました!」って言われて、「はやっ!」って(笑)。
―それが『ヤメゴク』(TBSテレビ『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』、2015年放送。主演は大島優子)だったと。
bashiry:fcpは3人とも曲作るもんね。
カワイ:最初他のメンバーは「劇伴ってなに?」って感じだったんですけど、劇伴がきっかけでつかっちゃん(井上司。fox capture planのドラマー)も曲を作るようになって。
―その後も『カルテット』(TBSテレビ、2017年放送。松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平らが出演)や『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ。主演は長澤まさみ。映画化もされている)があり、今ではインストバンドが劇伴を担当する流れができていますよね。jizueだったり、Calmeraだったり、Playwrightと接点のあるバンドもやってますし。
カワイ:バンド内に複数作曲家がいるっていうのが大事だと思うんですよね。テレビの制作スタッフさん側からすると、「作曲家集団」みたいな見え方だと思うんです。一人の作家の色だけじゃない、いろんな色が合わさった劇伴ができあがるのが面白いって思われてるみたいですね。
―「CONNECTION」というプロジェクトは、Playwright自体が作曲家集団であることの提示にもなりますよね。
カワイ:このアルバムを聴いて、CMでもなんでも、「こいつらに作曲を頼んでみたい」って思ってもらえたら勝ちだと思ってて……そういう「コネクション」のきっかけにもなればなって(笑)。
僕はトータルの完成度を重視してます。素材と素材を並べただけだと、料理とは言わないじゃないですか?(カワイ)
―お互いに対する印象もお伺いしたいです。
カワイ:僕、新しいアルバムを聴くときに最初はクレジットを見ないで聴くんですけど、ボヘのアルバムを聴いて、「この曲は誰が書いたのかな?」って気になるのって、7割くらいbashiryの曲で。ギターの人が作る曲と、鍵盤の人が作る曲って、タッチが違うんだなとも思う。「クレヨンで描くか、クーピーで描くか」みたいな。
bashiry:でも俺、ギターで作らないことも多くて。(木村)イオリさんの真似して鍵盤で作ったり、あとは鼻歌が多い。メロディーから入るから。カワイくんは?
カワイ:メロとコードが同時に思いついてるから、左手でルートだけ押さえて、メロと同時に弾いて、「こうすれば、こういう雰囲気になる」みたいなのが見えてくる感じ。チキンカレーでも、マトンカレーでも、途中までの手順は大体一緒だから。
bashiry:でもカワイくんは、美味しいカレーができあがってるのに、「カレーうどんにしてください」って言われてもできるじゃん? もちろんメロディーのセンスもあるんだけど、カワイくんのすごいところは編曲能力だなって、今回改めて思いました。作曲はメロディーとコードワークとリズムが肝だと思ってたけど、「アレンジだな」ってなっちゃって、そこは結構ハッとして。作曲とアレンジって、将軍と軍師っていうか……。
カワイ:わかりづれえ(笑)。
bashiry:カワイくんはその両方の要素を持ってて、だから曲が俯瞰で見れるんです。なので、僕も今年はアレンジの修行にもっと力を入れたいなって思いました。
―カワイさんは自身の作曲におけるアレンジの重要度をどうお考えですか?
カワイ:僕はトータルの完成度を重視してます。メロディーとかプレイっていうのは、素材なんですよね。でも、素材と素材を並べただけだと、料理とは言わないじゃないですか? それをどう調理して、完成形を作れるかが大事。魚の切り身にねぎをバッてかけるだけでも、料理なのかもしれないけど……。
―それは弾き語りみたいなものですよね。というか、料理のたとえが多い(笑)。
カワイ:料理と作曲は一緒だから(笑)。
カワイヒデヒロは、料理も得意。彼のSNSには料理や肉の写真が多数上がっている
カワイ:アレンジって、「どういう工程を踏んだらこうなる」っていう、自分の中のレシピがあるんです。今回の曲で言うと、bashiryが書いた“手紙”は最初すごくシンプルな編成だったんですけど、もっと壮大にした方がいいと思ったから、「ストリングスどう?」って提案して、やりたい放題やらせてもらいました(笑)。
bashiry:“手紙”は、ボーカルを担当してくれてるCanaちゃん(sotte bosse)が、もともと両親への感謝の気持ちを歌いたいと思っていたらしくて、この曲のメロディーを聴いたら「歌詞が下りてきた」って。
カワイ:この曲でミュージックビデオを撮ったとき、Canaちゃんが「泣けてくる」って、歌いながらマジで泣いちゃってて。それくらいいい曲だし、歌詞に想い入れがあるんだろうなって。
強い個人のプレイヤーが集まったオールスター感がありつつ、でも主眼にあるのは歌と作曲。(bashiry)
bashiry:もう1曲MVを撮ったのが“腐りかけのリーマン”で。リーマンの歌だから新橋で撮ろうってなって、新橋の焼肉屋の煙でMASSAN泣いてたよね(笑)。
カワイ:リーマンの格好で新橋に集合したら、MASSANがガチのテレビインタビューに声かけられて、年金問題について聞かれてました(笑)。
―それは『月曜から夜ふかし』ではないですよね?(笑)
“腐りかけのリーマン feat. MASSAN”を聴く(Apple Musicはこちら)
―今回MASSANのみ唯一2曲に参加していますね。
カワイ:ラップと歌の両方ができて、MASSANほどキャラが濃い人もなかなかいないので、僕もMASSANとは一緒にやってみたくて。歌詞に関しては、最初「ファレルが日本語で歌いそうな感じ」とか雑に投げたのに「わかる」って言ってくれて、でも気づいたらサラリーマンの話になってました(笑)。でもサラリーマンを応援する内容って、いいなって。
bashiry:普段とは違うMASSANが見れて面白かったですね。僕が書いた“After The Rain”ではまったくラップしてないんですけど、彼はどんな波でも乗りこなしちゃうので、その器用さというか、ポテンシャルは見所かなって。
“After The Rain feat. MASSAN”を聴く(Apple Musicはこちら)
bashiry:あと個人的に“螺旋階段”は特にチャレンジした1曲です。ポップスの限界を超えたいと思って作ってた曲なんですけど、途中で迷子になっちゃって、カワイくんに「これをアレンジしてほしい」ってお願いしたら、すごく刺のある曲になって。で、これを誰に歌ってもらおう? ってなったときに、去年出会ってファンになった大比良瑞希ちゃんにオファーしたいと思って、できあがったのを聴いたらガッツポーズでしたね。
カワイ:確かに、この曲は結構攻めてるよね。今回ドラムはYasei Collectiveの松下マサナオ、ピアノはm.s.t.のもっちー(持山翔子)にお願いしてて、二人は面識はなかったんだけど、この二人を組み合わせたら絶対面白いと思って。“螺旋階段”はドラムもピアノもすげえエッジーになりました。もっちーには「歌メロは聴かなくていいから弾き倒して」って言って、ポップスの伴奏としてはありえないくらい、洪水のような音数で、「この階段、何段あるの?」みたいな(笑)。「こんな難しいアレンジで歌ったの初めて」って、大比良さんも言ってました。
“螺旋階段 feat. 大比良瑞希”を聴く(Apple Musicはこちら)
―その意味では、ポップスのプロジェクトであると同時に、やっぱりプレイヤー集団ならではのアルバムでもありますよね。
bashiry:つーじー(辻本美博。POLYPLUS / Calmera)とかにも参加してもらってるし、強い個人のプレイヤーが集まったオールスターゲームみたいな感じがありつつ、でも主眼にあるのは歌と作曲っていう、そこが面白いなって。最初漠然と思ってたのは、冨田ラボみたいなイメージで。
―ああ、わかります。
カワイ:今度こそ自分が弾かずにやってみたいですね(笑)。コンダクターじゃないけど、ライブでもパソコンいじるくらいで、「あいつなにやってんだ?」みたいな見え方なんだけど、実はリーダー、みたいな。今回やってみてすごく面白かったので、またこういうことはやりたいです。
スカパラのような先輩たちが作ってきた道を通りつつ、自分たちなりに一歩外れてみたり、みんなそういうことをしてきたと思うんです。(カワイ)
―最後に、現在のPlaywrightについて、もう少し話せればと思います。設立から8年が経過して、最初の話にあったように、所属アーティストの数もかなり増えました。最初期から参加しているお二人から見て、レーベルの現状をどのように捉えていますか?
カワイ:インスト業界でよく名前を見るバンドが多く所属していて、最近は「PlaywrightからCDを出したい」って連絡をくれる子も多いらしく、そういうことに貢献できたのはよかったなって思います。でもそう思うのと同時に、インストバンドの駆け込み寺みたいになっちゃうのはよくないと思うから、そういう意味で歌モノをやりたいっていうのもあったんですよね。
―レーベルの色が固まりすぎちゃうのもよくないと。
カワイ:「インストならここ」みたいなのも悪いことではないけど、それが「インスト以外はダメ」みたいな敷居になっちゃうのはよくないなって。実際Afro BegueとかWAIWAI STEEL BANDとか、すでに多彩なジャンルのバンドが在籍してるし、もっといろんなバンドが増えてもいいなって。
bashiry:Playwrightは始まったときからめちゃめちゃ幅広くて。Tres-menというダンスミュージックのプロデューサーチームがいたり、orange pekoeがエリス・レジーナのトリビュートを出してたり、最初から「インスト」とか「ジャズ」という括りではなくて、「谷口ディレクターが好きなもの」ってところから始まったんですよね。そこはこれまでまったくブレてない。
カワイ:確かに、ぐっさん(谷口)が出したいと思ったものしか出してないもんね。
bashiry:そこがすごくいいところ。あと、『Party The Playwright 2018』の映像を見て思ったのが、ちゃんと新陳代謝してるんですよね。それって今回の「CONNECTION」の企画にしてもそうですけど、常に前に進もうとチャレンジしてるからこそで、すごく健康的だし、これからもそうあり続けてほしいというか、そう願ってます。
―fcpやボヘの上にはSOIL&"PIMP"SESSIONSやPE'Zがいて、ある意味先輩たちの背中を追いかけてきたわけですけど、今ではfcpやボヘの背中を見てきた下の世代がレーベルに入ってきていて、そういう新陳代謝は非常に重要ですよね。
カワイ:そのさらに上にはスカパラのような、僕らが高校生の頃から第一線でやってる人たちもいて。そういう人たちが作ってきた道を通りつつ、自分たちなりに一歩外れてみたり、みんなそういうことをしてきたと思うんです。
最近入ったcolspanやGecko&Tokage Paradeも、そうやってPlaywrightの新しい看板になっていってほしいですね。技術的にはなにも心配ないですけど、Playwrightはいわゆるプロデューサーがいなくて、基本セルフマネジメント、セルフプロデュースだから、レーベルにいながらそういう力も付けていければいいのかなって。
―fcpとボヘは顕著ですけど、それぞれのバンドがそれぞれの歩み方をしていて、それを許容できるのがレーベルとしての強みになっていますよね。
カワイ:そこがレーベルとしてのカラーになってるのかもしれないですね。メジャーだと、「契約期間中にアルバム2枚」とか、いろんな縛りがあってそれを窮屈に感じちゃう人もいると思うけど、それがないのがPlaywrightのいいところですから。まあ、fcpは過剰にリリースしたりもしてますけど(笑)。
―それはそれで許される(笑)、その自由度を若いバンドも大いに使ってほしいですよね。
カワイ:「Playwright」って言うくらいだから、面白い脚本を書いていってくれれば。
―その意味では、2010年代に「インスト」のイメージを作ったPlaywrightが、2020年の初めに新しく「ポップス」を打ち出すというのは、素晴らしい脚本だなと思います。
カワイ:意図せずこうなったわけですけど……よくできた話ですね。
- リリース情報
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- “CONNECTION” Produced by カワイヒデヒロ&bashiry
『CONNECTION BLUE』(CD) -
2020年2月19日(水)発売、2020年1月29日(水)タワーレコードで先行販売
価格:2,500円(税込)
PWT-0691. redial(intro)
2. Weekend Lover feat. Shohey
3. 螺旋階段 feat. 大比良瑞希
4. After The Rain feat. MASSAN
5. Chaotic Good feat. Chihiro Sings
6. Serendipity feat. 叶ありさ / 吉村勇一(Circus)
7. 腐りかけのリーマン feat. MASSAN
8. 手紙 feat. Cana sotte bosse
9. next(outro)
- “CONNECTION” Produced by カワイヒデヒロ&bashiry
- プロフィール
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- カワイヒデヒロ
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fox capture planのベーシストとしても活動中。叔父の川井憲次の影響もあり音楽に興味を持ち、大学入学のタイミングで作曲とベースを始め大学卒業後より作・編曲家として、またベーシストとして活動を開始。アニメ、ドラマ、映画、ウェブ、ゲーム、CM、ボーカル曲、VR、など、ジャンル / フォーマットを問わず、手がける楽曲は多岐にわたる。
- bashiry (ばしりー)
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横浜出身、アフガニスタン人と日本人のミックス。奏でる音を歌う様に響かせる。bohemianvoodoo / MASSAN×BASHIRYのギタリスト。小学生の頃よりギターを手にし、高校生の頃にCharを聞いてギターに没頭、20歳のときにWes Montgomeryをきっかけにジャズに目覚める。ジャンルを問わない卓越したメロディーセンスとギターテクニックで、ギタリストとしての活動範囲を超えた活躍で音楽活動を続けている。また様々なジャンルのアーティストへの楽曲提供、CM音楽制作、レコーディング等も行っている。2008年より、同じ横浜で活動していた仲間達と共にメロディアス・インストバンド「bohemianvoodoo(ボヘミアンブードゥー)」を結成し、2019年3月Playwrightより4thアルバム『MOMENTS』をリリース。2011年より、ラッパー / シンガーのCello a.k.a Massanとのユニット「MASSAN×BASHIRY(マッサンバシリー)」として活動し、2016年10月Playwrightより2枚目のフルアルバム『阿吽』をリリース。
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